心肺機能を強化する3つのメリットとトレーニング方法10選

更新日: 著者:RUNNAL編集部

心肺機能を強化することで得られるメリットと、心肺機能を効率よく鍛えるためのトレーニング方法を紹介させていただきます。年齢とともに低下してくる心肺機能を鍛えて体力をつけたいと思っている人や、スポーツにおけるパフォーマンスを向上させたいと思っている人は是非参考にしてみてください。

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心肺機能とは

心肺機能の仕組み

心肺機能の仕組み

心肺機能とは、心臓の機能と肺の機能の両方をまとめた機能のこと。肺は呼吸によって空気中の酸素を体に取り入れ、いらなくなった二酸化炭素を外に出す役割を果たします。口から入った空気は気管を通り、左右の肺に分れ、最終的に肺胞に辿り着きます。その肺胞で取り込んだ酸素と外に排出する二酸化炭素の交換を行います。

肺機能によって取り込まれた酸素を体の隅々まで送り届ける役割を果たすのが心臓です。心臓は丈夫な筋肉で出来ていて、ポンプのように、酸素をたくさん含んだ血液を全身に送り出します。心臓は休むことなく絶えることなく、全身に血液を送り届ける役割を果たし、毎分60~80回収縮して血液を送り出しています。1日になんと10万回以上も拍動を繰り返しているのです。この心臓機能によって、体の隅々まで酸素が届き、糖質や脂質を燃やして生きるためのエネルギーを生み出しているのです。酸素を取り込み二酸化炭素を排出する肺機能と、肺が取り込んだ酸素を血液とともに全身に送り出す心臓機能が、まさに心肺機能そのものです。

心肺機能を強化するメリット

その1、持久力アップ

心肺機能を強化することで得られるメリットは、持久力アップです。持久系スポーツである、マラソン、陸上中長距離、ロードバイク、水泳長距離などでは心肺機能を強化することがパフォーマンスの向上に大きく貢献します。持久系スポーツでは、体内に取り込んだ酸素を使って糖質や脂質を燃焼させ長時間動き続けるためのエネルギーを生み出しています。多くの酸素を取り込むことが出来れば出来るほど、多くのエネルギーを生み出すことが出来、長時間高いパフォーマンスを発揮できるようになります。

心肺機能は酸素を取り込む肺機能と酸素を全身に送り出す心臓機能のこと。肺機能と心臓機能を鍛えることで、全身の筋肉に送り届ける酸素量を増やすことが出来るため、エネルギーを多く生み出すことが出来ます。それによってスポーツシーンにおけるパフォーマンスの向上が期待出来るため、心肺機能を強化することは重要です。

その2、疲れにくくなる

スポーツシーンだけではなく、心肺機能を強化することは重要。心肺機能は加齢とともに低下してくるもの。心肺機能が低下してくると、長く歩いたり、階段を登ったりするだけでも、すぐに息が上がってしまったり、息苦しさを感じたり、すぐに疲れを感じるようになります。心肺機能が低下すると、空気中の酸素を効率よく摂取し消費することが出来なくなるため、活動エネルギーを生産する力が落ちてしまい疲れやすくなってしまうのです。

しかし、心肺機能を鍛えることで、日常生活における「疲れやすさ」を解消させることが出来ます。心肺機能が高くなれば、それだけ運動をしても呼吸が乱れにくくなり、心拍数も上がりにくくなります。酸素を効率よく摂取し消費することでエネルギーを多く生産できるようになり、疲れにくくなるといったメリットがあります。

その3、冷え性改善

心肺機能を強化すると、女性に多い冷え性を改善する効果も期待出来ます。冷え性の主な原因は、ストレスや不規則な生活による自律神経の乱れや血液循環の悪化、運動不足による筋肉量の少なさ、女性ホルモンの乱れといったものがあります。また、改善するためには、血液の巡りを良くすることが大切と言われています。

心肺機能を鍛えることで体の末端にも血液が届きやすくなるため、血液循環の悪化による冷え性の改善に効果が期待出来ます。

心肺機能を効率よく強化するためのトレーニング方法

1、ペース走

心肺機能を強化する運動として代表的なものが”ランニング”です。有酸素運動であるランニングは、心機能や肺機能に適度な負荷をかけることが出来、心肺機能を鍛えるのに効果的です。運動不足の人や運動経験がほとんどない人の場合は、20~30分程度ゆったりとジョギングするだけでも心肺機能を鍛える効果が期待出来ます。

マラソンや陸上長距離でのタイム向上のために心肺機能を強化したい場合は、ペース走がおすすめ。決まった距離を一定のペースで走ることで心肺機能を鍛えることが出来ます。また、心肺機能の向上を把握するためにも心拍数を管理しながら走ることをおすすめします。10kmのペース走を同じ5分/kmで走った場合でも、1カ月前の走行時の平均心拍数が130だった場合、今現在は120に下がっていた場合は心肺機能が強化されたという証拠。心拍数を管理しながら走ることで、客観的に心肺機能の成長を実感することが出来ます。心拍数を管理しながら走る場合は、心拍計機能付きのランニングウォッチがあると便利です。

2、インターバル走

もっと高いレベルで心肺機能を強化したい場合は、インターバル走がおすすめ。インターバル走は疾走と緩走を繰り返し、疾走で心拍数を一気に上げ、緩走で心拍数を一旦落ち着かせるといったことで肺機能や心機能に負荷を与えることで心肺機能を効果的に鍛えることが出来ます。運動初心者やランニング初心者の人には負荷が大きくおすすめ出来ませんが、陸上中長距離やマラソンでのタイム向上を目指して本格的に取り組むランナーにはおすすめのトレーニング方法です。

また、インターバル走は心肺機能の強化とともにスピード持久力の強化にも効果的です。その他にもレース後半の粘りやラストスパートを鍛えるといった効果もあります。800m走や1500m走といった陸上中距離種目では300m、400m、500m、600mといったインターバル走がおすすめ。3000m~10000m、マラソンでは1000mインターバル走が定番です。

3、坂道ダッシュ

インターバル走同様に短い時間で効率よく高い負荷をかけたトレーニングが出来るのが坂道ダッシュです。坂道ダッシュは心肺機能を効率よく鍛えることが出来るトレーニングの一つ。通常のダッシュとは違って坂道でダッシュすることで心肺機能に強い負荷をかけ、心肺機能を強化していくことが出来ます。坂道ダッシュもインターバル同様に疾走と緩走を繰り返します。坂道の場合は上りをダッシュで、下りは歩きか軽いジョギング程度で行います。

4、水泳

走るトレーニング以外では、水泳も心肺機能の強化におすすめ。特に水泳は、ランニングとは違って膝や股関節といった関節への負担をあまりかけることなく取り組めるトレーニングです。全身の筋肉をバランス良く鍛えることが出来、さらに心肺機能を強化することが出来るため、膝の痛みで走れないという場合に取り入れたいトレーニングです。また、水による浮力によってリラックス効果が期待出来るというのも水泳の特長です。

5、自転車・エアロバイク

自転車・エアロバイクも心肺機能の強化におすすめ。心肺機能を鍛えるとともに効果的に下半身の筋力を鍛えることが出来るため、マラソンの良いトレーニングになります。また、ランニング同様、有酸素運動で脂肪燃焼効果が期待出来ます。

6、縄跳び

あまり場所をとることなく、どこで出来る縄跳び。縄跳びは有酸素運動でダイエット効果が期待出来るとしてにわかに人気のあるエクササイズ。”縄跳びダイエット”という言葉があるように、ダイエット目的で縄跳びを始める方も多いです。縄跳びは脂肪燃焼効果とともに心肺機能の強化も期待出来ます。また、バランス良く長く跳び続けるためには腹筋や背筋といった体幹が重要になってきます。そのため、縄跳びをすることで、体幹のトレーニングにもなります。

7、登山

足腰を鍛えるとともに心肺機能を鍛えることが出来る登山。登山は、自然の中を登っていくことで足腰を鍛えることが出来、良い運動になります。運動不足を解消するためにも、登山を始めるという方も多く登山が男性、女性ともに人気です。普段では味わることが出来ない自然の魅力を感じながら運動出来るため、リフレッシュ効果も期待出来ます。

8、サーキットトレーニング

心肺機能を鍛えるのにサーキットトレーニングもおすすめ。サーキットトレーニングは無酸素運動と有酸素運動を組み合わせたトレーニングで、効率良くダイエット効果が期待出来るとして女性に人気があります。ジムでも女性向けにサーキットトレーニングのメニューを導入するところも多くなっています。サーキットトレーニングは無酸素運動と有酸素運動を交互に繰り返し行うことでカラダの基礎代謝を上げて、効果的に脂肪を燃焼させようというもの。代表的なものは、8種類の加圧式マシンを使った筋トレとクイックボードを使った足踏み運動を30秒間の交互に行い合計30分間休憩することなく体を動かし続けるというもの。

9、ウォーキング

運動不足の人や高齢者の人はウォーキングを取り入れるだけでも、年齢とともに低下してくる心肺機能を強化する効果が期待出来ます。ランニングは膝や腰といった関節への負担が大きく、そういった運動は出来ないという人にはウォーキングがおすすめ。

10、踏み台昇降運動

自宅で簡単に出来る心肺機能の強化トレーニングとしては”踏み台昇降運動”がおすすめ。踏み台昇降運動は、踏み台を使って昇ったり降りたりを繰り返す運動です。自宅で簡単に取り組むことが出来るため、すぐに実践できます。運動不足の人でも取り組みやすい運動なので、運動不足を感じている方や自宅で手軽に出来るエクササイズを探しているという方は踏み台昇降運動に挑戦してみると良いでしょう。

    RUNNAL編集部

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