マラソン・長距離走の練習のコツとおすすめトレーニングメニュー10選

マラソン・長距離走のタイムを縮めるための練習のコツとおすすめのトレーニングメニューを紹介させていただきます。マラソン、陸上長距離を走るすべてのランナーのために、おすすめ練習メニューを紹介しているので、是非参考にしてみてください。また、フルマラソン、ハーフマラソン、10kmマラソン、5kmマラソンまですべての距離に対応する練習メニューばかりなので、どんな距離を走るランナーにもおすすめです。

マラソン・長距離走を速く走れるようになるための練習の3つのコツ

コツ1、ポイント練習とつなぎ練習を意識

マラソン・長距離走の練習は、ポイント練習とつなぎ練習の繰り返しです。ポイント練習とは速くなるための練習、つなぎ練習とはポイント練習の効果を高めるためのつなぎの練習。ポイント練習とつなぎ練習を意識することで、効果的な練習を実践することが出来ます。

ポイント練習はペース走やインターバル走、レペティションといった体を追い込み速くなるための練習です。毎日これらの練習を実践出来れば速くなりますが、実際は疲労が溜まりポイント練習ばかりしていると練習効果が下がり、頑張ってはいるけどタイムが伸びないということになってしまいます。そこで重要なのがつなぎ練習。つなぎ練習は疲労抜きジョグといった疲労を抜き、翌日以降のポイント練習の質を高めるための練習。

週5日練習を実践する場合は、「月:休み、火:疲労抜きジョグ、水:ポイント練習、木:疲労抜きジョグ、金:ポイント練習、土:LSD、日:休み」といったように、つなぎ練習とポイント練習を組み合わせながら練習メニューを組みます。

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コツ2、持久系練習とスピード練習を組み合わせる

マラソン・長距離走の練習メニューは大きく分けて、持久系練習メニューとスピード系練習メニューの2通りです。フルマラソン~5kmマラソンまで、完走を目指す場合や初めての参加の初心者の場合は持久系練習のみで十分です。しかし、タイムの向上を目的とする場合はスピード練習を取り入れることで、より効果的なタイム向上が期待出来ます。

特に持久系練習メニューでタイムが伸び悩んでいるランナーの場合は、スピード練習を取り入れることで大きな飛躍が期待出来ます。LSDやペース走といった持久系練習メニューに、インターバル走やレペティショントレーニングといったスピード系練習メニューを取り入れてみると良いでしょう。

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コツ3、無理のないペースから設定する

マラソン・長距離走のタイム向上を狙うなら、ペース走やビルドアップ走、インターバル走を実践する場合、無理のないペース、現状の力に合ったペースで取り組むようにしましょう。目標タイムを高く設定して、現状の力を無視し、ペース走やビルドアップ走のペース設定を無理に高く設定してしまうと、十分な練習効果が得られません。

マラソン・長距離走におすすめの練習メニュー~持久力系~

1、LSD

マラソン・長距離走の定番練習と言えばLSDです。LSDはLong Slow Distance(ロングスローディスタンス)の略で、長い距離或いは長い時間を、ゆっくりとしたペースで走る練習メニューです。マラソン・長距離走では、短距離種目と違って長い距離を走る必要があるため、長い距離を、長い時間を走り続けられるだけの持久力が必要です。長い距離、長い時間を走る基礎的な持久力を身に着ける練習がLSDです。

  • マラソン・長距離を走るための脚作り
  • 基礎的な持久力を身に着ける
  • 持久系筋肉(遅筋)を鍛える
  • 有酸素運動能力を高める

LSDは主に上記のような「長い距離を走る脚」「持久力」「持久系筋肉(遅筋)」「有酸素運動能力」などを鍛える効果があります。3km以上の距離は長距離に当たるため、3kmマラソン以上の距離を走る場合は基礎的な持久力を磨くためにLSDを練習メニューに取り入れましょう。LSDの場合は走る時間を設定して、その時間をスローペースでジョギングすることになります。一般的に90~180分のスロージョグがLSDと言われ、フルマラソンの場合は90~180分程度、ハーフマラソンは60~120分程度、10kmマラソンは60~90分程度、5kmマラソンは60分程度を一つの目安とすると良いです。もちろん、マラソン・長距離走初心者の方はいきなり長い時間走り続けることは難しいため、無理のない時間から取り組んでみましょう。

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2、ペース走

LSD同様にマラソン・長距離走の核となる練習が、ペース走です。ペース走は、ある距離を一定のペースで走り続ける練習方法です。10kmを走る場合、最初にペースを設定し、そのペースで最初から最後まで走り続けるというものです。10kmを5分/kmペースで走ると決めたら、5分/km前後のペースをしっかりと刻みながら最後までペースのアップダンなく走るのがペース走です。

  • ATペース向上
  • 有酸素運動能力向上
  • 心肺機能向上
  • ペース感覚を養う

ペース走を練習に取り入れる大きな目的は、ATペースを向上させるためです。ATペースとは、簡単に説明すると、これ以上ペースを上げると苦しくなる限界点です。ランナーそれぞれATペースは違っていて、優秀なランナーほどATペースは優れています。優秀なランナーは一般的なランナーに比べて苦しくなるペースがかなり速いペース、つまり一般の人が苦しくなる、限界を迎えるようなペースでは、まだまだ余裕があるということ。ATペースを向上出来れば、それだけ楽に走れるペースが速くなり、マラソン・長距離走のタイムが上がっていきます。ペース走は、このATペースの向上に最も効果的な練習で、マラソン・長距離走の核となる重要な練習メニューです。

ペース走を実践する場合、まずは自分がある程度余裕を持ち、最初から最後まで一定ペースで走り続けられるペースで練習します。そのペースが10kmを5分/kmペースならそのペースで練習します。このペース走を繰り返していけば、5分/kmペースでさらに余裕が生まれ、もっと速いペースでも走れるようになるため、次は4分50秒/kmペースで練習します。このように、ATペースの向上とともに走る距離を伸ばしたり、ペースを早めたりしながらペース走を実践していくことで、マラソン・長距離走のタイムを向上させることが出来ます。忙しいランナーでも、このペース走は週1は実践したいところです。

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3、ビルドアップ走

ペース走の進化版と言えるビルドアップ走。ビルドアップ走はペース走同様に一定のペースを保って走るペース走の一種。しかし、ペース走は最初から最後まで1kmごとのペースを一定に保つのに対し、ビルドアップ走は徐々にペースを上げて走ります。15kmビルドアップ走の場合は、最初の5kmは5分/kmペースで走り、次の5kmは4分45秒/kmペースに上げ、最後の5kmを4分30秒/kmペースに上げるといったものです。ビルドアップ走はこのように、段階的に一定のペースを刻みつつも、要所要所でペースを段階的に引き上げる練習方法です。

  • スピード持久力
  • 心肺機能向上
  • 終盤のペースアップ

ビルドアップ走はペース走同様にスピード持久力や心肺機能を鍛える効果があります。そして、ビルドアップ走を取り入れる大きな目的は、レース終盤のバテを防ぐことです。後半にかけて段階的にペースを引き上げる練習に取り組むことで、レース中盤から後半にバテて脚が動かなくなりペースが落ちてしまうのを防ぐ効果があります。また、レース途中でギアを切り替えてラストスパートをかける能力も磨くことが出来ます。

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4、距離走

距離走は長い距離を走る練習です。ペース走やビルドアップ走、LSDも長い距離を走る練習ですが、距離走はそれよりも長い距離を走ることが多いです。距離走の代表的な練習は、フルマラソンにおける30km走です。フルマラソンの4週間~3週間前を目途に、30kmの距離走に取り組むランナーの方が多いです。また、ハーフマラソンの場合は15kmが適正な距離走と言えます。

  • 長い距離に慣れる
  • レース本番に向けて自信を付ける
  • 現状の力を把握する
  • 本番の予行練習になる

距離走の主な効果は、長い距離を走ることに慣れることです。42.195kmもの長い距離を走るフルマラソンでは、レース4週間~3週間前を目途に30km走を実施し、長い距離を走るのに慣れておくことが出来ます。それによって本番に自信が付きます。また、本番で使用するランニンググッズや持参する補給力、給水ボトル等を試すのにも効果的です。ハーフマラソンの場合は同じような要領で15km走を実施すると良いでしょう。また、5kmマラソンや10kmマラソンの場合は本番よりも長い距離を走ることで、本番に距離が短く感じられる効果があり、5kmマラソンの場合は10~15km走、10kmマラソンの場合は15~20km走を実践するのもおすすめです。

ただ、注意したいのが怪我です。長い距離を走る距離走は怪我のリスクもあります。体への疲労度も大きくなるため、無理のないように取り組むことが大切です。フルマラソン経験者で自己ベストや目標タイムを狙う場合は30km走を実践することが効果的ですが、フルマラソン未経験者が無理に30km走をしてしまうと怪我をしてしまったり、逆に当日に向けて自信を失ってしまう可能性もあります。フルマラソン初心者の場合や完走を目指す場合は、15~20kmの距離走で十分です。

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5、疲労抜きジョグ

疲労抜きジョグは疲労を抜くためのジョギングです。マラソンの練習では、速くなるためのペース走やビルドアップ走以外にも疲労を抜くジョギングも重要な練習の一つです。疲労が蓄積した状態で練習を行っても大した効果は得られないため、強度の高い練習をした翌日は疲労を抜くことに集中しましょう。疲労を抜く場合、完全に体を休ませるよりも、ある程度体を動かした方が良いと言われています。そのため、休養目的で疲労抜きジョグと練習メニューの一つとして取り入れると良いでしょう。

疲労抜きジョグは強度の高い練習をした翌日におすすめです。また、強度の高い練習の前日にもおすすめ。強度の高い練習の前日に疲労抜きジョグで疲労を抜くことで、翌日の練習効果がグッと高まります。疲労抜きジョグは30~60分程度の短いジョグがおすすめ。ペースはLSDほどは遅くないものの、余裕のあるゆったりめのペースで走ります。

マラソン・長距離走におすすめの練習メニュー~スピード系~

6、インターバル走

マラソン・長距離走のスピード練習の代表例が、インターバル走です。インターバル走は、フルマラソン、ハーフマラソン、10km、5km、3kmとどの種目にもおすすめのスピード練習です。マラソンだけではなく、陸上長距離はもちろん陸上中距離でもインターバル走が多く取り入れられているなど走る競技におけるインターバル走の練習効果は絶大です。インターバル走は、疾走と緩走を繰り返す練習です。速いスピードで走ったら心拍数が上がり呼吸が荒れます。その呼吸を落ち着かせるようにゆっくりジョグしながら心拍数を下げて、再び速いスピードで走るということを繰り返します。

  • 心肺機能を鍛える
  • 最大酸素摂取量を高める
  • 乳酸をエネルギー源として再利用する
  • スピード持久力を磨く

インターバル走は呼吸が大きく乱れる練習で、心肺機能を鍛える効果が大きいです。さらにマラソン・長距離走ランナーの能力を示す重要指標の一つ、最大酸素摂取量を高める効果も高く、マラソン・長距離走の重要な練習です。また、走っていると筋肉中に乳酸が増え、乳酸が増えることで脚の動きが悪くなり後半のバテが起こります。しかし、インターバル走はその乳酸をエネルギー源として再利用する力を高める効果があるため、より長く速いペースで走り続けらえるスピード持久力を鍛えることが出来ます。

フルマラソン、ハーフマラソン、10kmマラソン、5kmマラソンでは1000mのインターバル走が定番です。インターバル走を実践する場合、レースよりも短い距離を走るのが一般的で、5kmマラソンなら1000mを5本以下、10kmマラソンなら1000mを10本以下に設定します。また、ハーフマラソン、フルマラソンも10本以下に設定することが多いです。疾走時のペースはレースで目標とするペースより少し速いペースがおすすめ。緩走時のジョグは200mぐらいが基本です。また、インターバル走は身体への負荷が大きく、怪我のリスクもあります。初めてインターバル走を実践する場合は無理のない本数2~3本程度から実践してみましょう。

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7、レペティション走

インターバル走は疾走と緩走を繰り返すトレーニングです。レペティションは疾走と完全休養を繰り返すトレーニング。インターバル走は呼吸を整えるために休息を挟みますが、完全休息ではなくジョグという形です。一方、レペティションは速いスピードで走った後、完全休息という形で休みます。これがインターバル走との大きな違いです。レペティションは完全休息でしっかり体を休ませてから、次の一本を走るため、インターバル走よりも1本1本を速いペースで走ることが出来ます。

  • 心肺機能強化
  • スピード強化
  • 乳酸耐性強化

1本1本をほぼ全力で走ることが出来るため、スピードの底上げに効果的な練習です。インターバル走よりも、より速筋線維を刺激出来、スピードを出すための脚力を鍛えることが出来ます。1000mの全力のペースを底上げすることが出来れば、3km~フルマラソンを走る時の平均ペースの底上げにつながっていきます。また、インターバル走といったスピード練習の質自体も上がってくるため、レペティショントレーニングも重要な練習の一つです。

レペティショントレーニングはインターバル走同様に3km~フルマラソンの場合は1000mの距離を走る練習が定番です。この1000mを全力で走る練習を数本実施します。

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8、坂道ダッシュ

坂道を利用したトレーニングが坂道ダッシュ。坂道を走るランニングのため、坂道ランニングともいわれますが、この練習は筋力強化に効果的な練習です。

  • 筋力アップ
  • 心肺機能強化
  • フォーム改善

坂道を走る場合、傾斜があるため、上りでは太ももの裏側の筋肉に強い負荷をかけることが出来ます。上り坂では裏側の筋肉であるハムストリングや大殿筋などを使って強く地面を蹴る必要があるため、裏側の筋肉を効果的に鍛えることが出来ます。また、下りの場合は太ももの表側の筋肉に負荷がかかり、大腿四頭筋を効果的に鍛えることが出来ます。

坂道ダッシュをする場合は、上りを80%程の力で駆け上がり、下りをジョギング又はウォーキングで行うというのが一般的です。距離はインターバル走のように1000mもの長い距離を設定する必要はありません。100~200m程度の坂道で大丈夫です。また、傾斜も急な坂道ではなく、ゆるい傾斜で十分です。

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9、ウインドスプリント

LSDやペース走、ビルドアップ走といった持久系練習の後に実践したいのがウインドスプリントという練習です。この練習は流しともいわれています。ウインドスプリントはスピード練習の一つですが、インターバル走やレペティショントレーニングのように体を追い込むためのものではありません。

  • 血流改善
  • 疲労回復
  • フォームの修正
  • スピードアップ

ウインドスプリントの主な効果は血流改善による疲労回復効果です。長い距離を走った後に速いスピードで走ることで、長距離走では使っていなかった筋肉を刺激し、血液の循環を促し疲労を回復させるというもの。また、ゆっくり走ることで小さくなってしまっていたフォームを修正するという効果もあります。こういった意味でウインドスプリントは長い距離を走る練習を行った後におすすめ。また、ウインドスプリントは体を追い込むトレーニングではないため、全力で走るのではなく、8割程度のペースで100~150mぐらいの距離を2~3本程行います。走る際は徐々にペースを上げていき、最高でも8割程度のペースで、そしてゴームに向けて徐々にペースを落としていくといったイメージでリラックスしながら走ります。

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10、タイムトライアル

スピード練習の一つとして、タイムトライアルもおすすめ。本番のレースよりも短い距離を全力で走るタイムトライアル。距離は300mや600mといった短い距離から1000mから2000mといった距離のものもあります。これらをタイムを計測し、全力で走るのがタイムトライアルです。また、フルマラソンやハーフマラソンの場合は、5kmマラソンや10kmマラソンのレースを本番に向けたタイムトライアルとして実践すると良いでしょう。

5kmマラソンや10kmマラソンを走ることで、本番のハーフマラソンやフルマラソンの目標タイムを再修正することが出来ます。また、速いスピードで筋肉に良い刺激を与えることが出来るので、ハーフマラソン、フルマラソンのトレーニング期間中におすすめです。

RUNNAL編集部

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