ランニングシューズの履き方

ランニングシューズの正しい履き方と靴紐のほどけない結び方

投稿日: 著者:RUNNAL編集部

ランニングシューズは正しく履くことでシューズが持つ本来の機能を引き出すことが出来ます。各シューズメーカーが謳う高機能シューズの安定性、クッション性、反発性、アーチサポートといった機能は、靴を正しく履いた上での話。間違った履き方をしてしまうと、機能を存分に引き出すことが出来ないばかりか、足部や膝といった怪我の原因になることもあります。

この記事では、ランニング初心者の人にもわかりやすいようにシューズの正しい履き方を紹介しています。また、走っている時の転倒の原因となる靴紐がほどけるトラブルを防ぐため、走っても靴紐がほどけない結び方も一緒に紹介しています。初めて走る靴を買ったという初心者ランナーの方は是非参考にしてみてください。

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ランニングシューズの正しい履き方【8つの手順】

手順①靴紐を緩める

靴紐を緩める

ランニングシューズを正しく履くために、最初に靴紐を緩めましょう。

わざわざ靴紐を緩めるのは面倒だと思う人は多いですが、靴紐を緩めて履くことで、ランニングシューズを長持ちさせることが出来ます。逆に靴紐を締めた状態で履いてしまうと、足を通す時にかかとのヒールカウンターや土踏まずのアーチサポート、アッパー素材といったシューズの根幹となるパーツを傷付けてしまう可能性が高く、シューズの寿命が短くなってしまいます。

また、足のサイズはその日のコンディション次第で微妙に違いがあるので、履くそのタイミングでその日の足の状態に合わせてフィット感を再調整するということも大切。

手順②シューズに足を入れる

シューズに足を入れる

紐を緩めたら、シューズに足を入れます。

足を入れる時はかかとを絶対に踏まないように注意しましょう。シューズのかかとにはヒールカウンターと呼ばれる着地時の安定性に関わる重要なパーツが入っています。かかとを踏んでヒールカウンターが変形してしまうと、着地時の安定性が損なわれます。一度変形してしまったヒールカウンターは元には戻らないので、かかとを踏まないように履きましょう。

手順③つま先を上に向けてかかとを床にトントンとする

かかとをトントンとする

足を入れたら、つま先を立ててかかとをトントンしましょう。

ランニングシューズを履く時はかかとに合わせて履くことが大切。ヒールカウンターにかかとをフィットさせることで、靴本来の機能が発揮されます。かかとがフィットしていないと、靴本来の機能が発揮されないばかりか、かかとが浮いたり、靴の中で足が動いてしまい足部の怪我の原因となります。必ず、足の重みを使ってかかとをヒールカウンターへと合わせるようにしましょう。

手順④つま先から順番に靴紐を締めていく

つま先から紐を締める

靴紐を締めていく時も、かかとがヒールカウンターから離れないようにつま先を30度くらい上げた状態で締めていきます。

靴紐を締めていく順番はつま先側から。つま先側はきつく締めすぎないように適度に、中足部あたりからかかと側へかけて少しずつ締め具合を強くしていくイメージで締めていきます。また、あまり強く締めすぎると足の甲が圧迫されて痛みを引き起こす原因となるので要注意。逆に緩すぎても靴と足との間に余計な隙間が出来てしまうので、自分が一番しっくりくる締め具合を見つけていくことが大切です。

手順⑤紐は横に引っ張り、次に上でクロスさせるように引っ張る

横に引っ張る

靴紐を締める時は、まずは横へ引っ張ります。

真上へ引っ張るように締めると強く締めすぎてしまうので横へ。

上でクロスする

横へ引っ張ったら、次はサイドのアッパーを足へフィットさせるように左右の紐をクロスさせるように上へ持っていきます。

手順⑥最後の穴は上に引っ張り強めに締める

足首の最後の穴はしっかりと締めます。

最後は横へ引っ張るのではなく、上へと引っ張り足首と靴との隙間をなくします。他の穴よりしっかりと締めることで、足首が安定し、ぐらつきのない安定した走りが出来ます。また、初心者向けシューズに多く搭載されているサポート機能を存分に引き出すことが出来ます。

手順⑦蝶々結びをして終わり

蝶々結び

最後は、足首と靴との間に隙間が無いことを確認して、蝶々結びをして完成です。

手順⑧脱ぐ時は靴紐をほどいて緩めてから

靴を少しでも長持ちさせたいなら、履く時だけではなく脱ぐ時も紐を緩めることが大切。

履く時同様に靴紐を締めたまま脱いでしまうと、靴が早くに痛んでしまうので、脱ぐ時も紐をほどいて十分に緩めてから足を出すようにしましょう。

走ってもほどけない靴紐のおすすめの結び方“イアン・ノット”

イアンノット

ランニング中に靴紐がほどけて困っているというランナーには通常の蝶々結びではなく「イアン・ノット」という結び方がおすすめ。

イアンノットは紐がほどけないということで、ランナーを始め各スポーツ選手に人気がある結び方です。通常の蝶々結びでは走っている最中に紐がほどけてしまう場合でも、イアンノットであれば紐がほどけにくいので安心。

イアン・ノットの結び方

①輪っかをつくる

一般的な蝶々結びの結び方と途中までは同じ。

蝶々結びは一つ輪っかを作りますが、イアンノットは左右一つずつ輪っかを作ります。右手側の紐は紐の出てきた側の紐を上側に、左手側の紐は出てきた側の下側にするように輪っかを作ります。

②お互いの輪っかに輪っかを通す

輪っかを作ったら、左手側の輪っかを右手側の輪っかの下側へ、右手側の割っかを左手側の割っかの上側へと通します。

③強く締めて完成

あとは強く引っ張るだけ。これでほどけないイアンノットの結び方は完成です。イアンノットの結び方は最初は手こずるかもしれませんが、慣れてしまえば普通の蝶々結びと同じくすぐに結べます。

足首の安定性を高めたいランナーにおすすめの靴紐の結び方“ダブルアイレット”

ダブルアイレット

足とシューズの一体感をより高めたいというランナーには、「ダブルアイレット」という結び方がおすすめ。

ダブルアイレットは普段は使わない一番奥の穴を使う結び方で、履き口のフィット感をより高めることが出来ます。また、靴紐が長くて余ってしまうという場合にも、ダブルアイレットで結ぶことで長さ問題を解消することが出来ます。

他にも、靴のサイズがやや大きく、かかとがズレてしまうといった場合にも最適です。

ダブルアイレットの結び方

①一番奥にある穴へ紐を外側から通す

ダブルアイレットは一番奥の穴を使います。

通常の結び方同様に最後の穴まで紐を通した後、紐を一番奥の穴へと外側から通します。

②輪っかを作る

輪っかを作る

紐を通すことで輪っかが出来るので、その輪っかで左右両方で作ります。

③輪っかに反対側の紐を内側から通す

左右両方に輪っかが出来たら、それぞれの輪っかへ反対側の紐を内側から通します。

④しっかりと締める

輪っかに紐が通ったら、上へと引き上げ履き口をしっかりと締めます。

⑤蝶々結びをする

最後は通常通り蝶々結びをして、ダブルレッドアイの完成です。

靴紐を穴へ通す方法も種類がある!好みに合わせて選ぼう

靴紐を穴へ通す方法は、「オーバーラップ」と「アンダーラップ」の2通りあります。基本的には、好みの方を選ぶと良いです。

オーバーラップは短距離走向き

靴紐を穴の「上」から通す方法をオーバーラップと言います。

オーバーラップは、足と靴をしっかりとフィットさせ、安定性の高い靴紐の通し方です。カジュアルシーンで履くスニーカーでは、このオーバーラップが定番。安定性の高いオーバーラップによって、歩行中の安定感が増します。また、スポーツシューズでは、主に短距離走を始め瞬発系競技に多く使われています。

アンダーラップは長距離走向き

靴紐を穴の「下」から通す方法をアンダーラップと言います。

アンダーラップはオーバーラップに比べて、靴と足との間に多少の余裕がある靴紐の通し方です。しっかりと締めるというよりも自然なフィット感が得られるのが特徴。短距離種目ではしっかりと締めるオーバーラップが好まれますが、長距離走では程よくゆとりがあるアンダーラップが好まれます。

ランニングシューズを正しく履いて、シューズ本来の機能を引き出そう

ランニングシューズはしっかりとヒールカウンターにかかとを合わせて正しく履きましょう。そうすることでシューズの持つ高機能を引き出すことが出来ます。初心者向けシューズは着地時に足部を安定させる安定性、衝撃を吸収するクッション性といったたくさんの機能を備えています。正しく履けば、そういった機能を引き出すことが出来るし、シューズを長持ちさせることが出来ます。

明日からランニングをする時は正しく履いて、もっともっと走ることを楽しみましょう。

    RUNNAL編集部

    走るをもっと楽しく、もっと快適にするためのランニングメディア「RUNNAL(ランナル)」の公式アカウント。ランナルは、健康のために、ダイエットのために、マラソン大会での自己記録更新のために走るすべての人を応援しています。

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