ランニングによる脂肪燃焼の効果を高める7つのポイント

更新日: 著者:RUNNAL編集部

ランニングは脂肪燃焼に効果的な有酸素運動の一つです。そこで、走ることによって脂肪燃焼の効率を高めるための方法を紹介させていただきます。ダイエット・脂肪燃焼のためにジョギングに取り組まれる人は是非参考にしてみください。

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運動で脂肪が燃焼する仕組み

脂肪を燃焼させるためには運動をすることが大切だと言われます。その理由は、運動で使うエネルギーとして、体に貯えられている脂肪を燃焼させることが出来るからです。

運動をすると、そのエネルギーを生み出すために体の中で脂肪燃焼の仕組みが働きます。

まずは、脳がエネルギーを生成するように命令を出します。その命令を元に、ノルアドレナリンやアドレナリンといった脂肪動員ホルモンが分泌されます。脂肪動員ホルモンの働きによって、脂肪を分解する酵素として良く知られるリパーゼが活性化します。リパーゼは、体に貯えられている脂肪細胞を遊離脂肪酸やグリセロールに分解し、血液中に放出させます。血液中に放り出された脂肪酸は、血液の流れに乗って全身の筋肉に届けられます。そして、筋肉でエネルギーとして燃焼されるのです。

この一連の流れが、運動によって脂肪燃焼が進む仕組みです。

ランニングが脂肪燃焼に効果的な理由

ランニングは脂肪燃焼に効果的な運動です。脂肪を燃焼させるためには、無酸素運動ではなく有酸素運動が効果的です。無酸素運動はエネルギー源として糖質を多く使用します。そのため、無酸素運動ではなかなか脂肪を燃焼させることが出来ません。短距離走や筋トレといったものは、筋力を高めることで基礎代謝を上げるといった側面ではダイエットに効果がありますが、運動中に脂肪を効果的に燃焼させる運動ではありません。

一方、有酸素運動はエネルギー源として脂肪を多く使用します。そのため、有酸素運動であるランニングは脂肪の燃焼に効果的なのです。

ランニングで効果的に脂肪を燃焼させるための7つのポイント

①走る時間は20分以上

脂肪燃焼のためには、距離ではなく時間を意識しましょう。ランニングで脂肪燃焼するためには20分以上を目安に走ることが大切です。ランニングのエネルギー源としては糖質と脂質があります。ランニング直後はエネルギー源として使われるのは主に糖質です。脂質も使われていますが、その割合は少ないため、開始直後はなかなか脂肪の燃焼が進みません。

ランニングを始めてエネルギー源として糖質の割合よりも脂質の割合が大きくなるのが大体20分後ぐらいと言われています。20分よりも早く、ランニングを終えてしまうと、せっかく分解して遊離脂肪酸として血液中に放出されたものも、エネルギーとして使われず再び脂肪として貯えられてしまうことになります。

ランニングをする場合は20分以上を目安に走るようにしましょう。また、20分以上も走ることが出来ないのであれば、ウォーキングを交えながらでの20分でも構いません。とにかく、一定時間以上動くことが大切です。

②心拍数ゾーン60~70%となるペース・速度で走る

脂肪燃焼のためには適度な運動強度で走ることが大切です。運動強度が高いと、エネルギー源として脂肪よりも糖質が使われる割合が多くなり効果的に脂肪を燃焼させることが出来なくなります。

逆に運動強度が低いと、運動によって消費する全体のエネルギー量が少なくなり、結果的に燃焼することが出来る脂肪の量が少なくなってしまいます。

脂肪燃焼に適切な運動強度は、最大心拍数に対し60~70%の心拍ゾーンです。この心拍ゾーンが、脂肪燃焼に最も効果的な運動強度と言われています。最大心拍数は”220-年齢”という簡単な計算式で導き出せることが出来ます。

30歳の場合、最大心拍数は190です。その60~70%は114~133になります。この心拍数の範囲内で走ることで効果的に脂肪を燃焼させることが出来ます。

心拍数を確認するためには、ランニングマシンの心拍計を利用したり、心拍計機能付きのウォッチや心拍計機能付きリストバンドなどを利用すると良いでしょう。また、体感としては”人と会話が出来る”、”ややきついが心地よい運動”といったペースです。

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③適切に水分補給を行う

脂肪燃焼の過程において脂肪分解酵素リパーゼが果たす役割は大きいです。脂肪を効率よく燃焼させるためには、このリパーゼをしっかり働かせることが大切だと言われています。

しかし、運動中に適切な水分補給を怠り、脱水状態になってしまうとリパーゼの働きが悪くなり脂肪の代謝効率が低下してしまいます。つまり、水分補給をしっかり行わないと、せっかくの運動による脂肪燃焼も上手く進まないというわけです。

脱水症状は「のどが渇いた」と感じた時には遅く、すでに脱水気味になっています。正しい水分補給は、のどが渇く前に水分をこまめにとっておくことです。ランニングの前やランニング中、ランニング後などこまめに水分補給をすることを心がけましょう。

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④速乾性・通気性に優れたウェアを着る

たくさん汗をかけば脂肪が燃焼されると思ってサウナスーツで走ったりする人もいますが、そのような恰好で走ることはおすすめ出来ません。

なぜなら、そういった服装で走ると体温が上がり過ぎてしまい、脂肪分解酵素リパーゼの働きを悪くさせるからです。リパーゼは適度な体温上昇の中で活性化します。逆に体温が上がり過ぎてしまうと働きが悪くなり、脂肪が燃焼されにくくなります。

脂肪を燃焼させるためのランニングでは、服をたくさん着こむのはNGです。脂肪燃焼のためには、速乾性や通気性に優れたランニングに適したウェアを着ることが大切です。汗をいっぱいかこうと、たくさん着こんでしまっては、ダイエットに逆効果になるので注意しておきましょう。

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⑤ご飯を食べる前に走ろう

朝走る場合は朝食の前、夜走る場合は晩御飯の前に走ることで脂肪を効率良く燃焼させることが出来ます。

走る時のエネルギーは糖質と脂質です。ご飯を食べたばかりの状態で走ると主に糖質が多く使われることになり、体に貯えられている脂肪をなかなか燃焼させることができません。逆に、ご飯を食べる前に走ることで、体に貯えられている脂肪を効率よく燃焼させることが出来ます。

ただ、全く何も食べない空腹の状態で走ってしまうと低血糖症を招くおそれがあります。それに、エネルギー源となる糖質が全くない状態で走ると逆に脂質の代謝効率も悪くなってしまうため完全な空腹状態で走ることはおすすめしません。

おすすめとしては走る直前から30分前ぐらいにバナナやゼリー、チョコといった簡単な糖質補給をしておくことです。

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⑥脂肪燃焼を促進する成分を摂っておく

走る前に脂肪燃焼に効果的な成分を摂っておくことで、脂肪燃焼効率をより高めることが出来ます。代表的なものとしては「L-カルニチン」「コーヒークロロゲン酸」「カプサイシン」「カフェイン」といったものがあります。

L-カルニチンは血液中に放出された遊離脂肪酸を筋肉内のミドコンドリア内に運ぶ役割があります。遊離脂肪酸はミトコンドリアに運ばれることでエネルギーとなります。逆に筋肉に運ばれずエネルギーとして使われないと、元の体脂肪に戻ってしまうため、L-カルニチンが果たす役割は大きいです。

また、コーヒークロロゲンやカプサイシン、カフェインも脂肪燃焼に効果的な成分で、運動前に摂取しておくことで脂肪燃焼効果を高めることが出来ます。

⑦ランニング後30分間は入浴を控える

体に貯えられている脂肪を分解するリパーゼは、運動中だけではなく運動後も活発に働いています。ランニング中に脂肪を分解し脂肪燃焼のために働くだけではなく、ランニン後も30分間ほどは脂肪を分解してくれています。

ランニング直後に入浴をしてしまうと、入浴によって体温が上がってしまいリパーゼの働きを悪くしてしまいます。それによって、せっかく走り終えた後も続いていたリパーゼによる脂肪分解の働きが低下してしまい、もったいないことになってしまいます。

そのため、ランニング直後の入浴は出来るだけ控えておいた方が良いでしょう。ランニング直後はクールダウンやストレッチに時間をかけてから入浴するようにすると良いでしょう。また、シャワー程度であれば、それほど体温を上げすぎてしまうというこもないので問題ありません。

    RUNNAL編集部

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