ランニングシューズにインソールは必要か。基本的に走る上で自分の足に合った走りやすいインソールは必須。備え付けの中敷きとの相性が良くないと、シューズ本来の機能を引き出すことが出来ないし、なにより足を痛める怪我のリスクが高まる。シューズだけではなく、インソールも自分に合ったものを選んでおけば、シューズとの一体感が高まり、よりシューズ本来の機能を引き出すことが出来る。日頃のランニングトレーニングでは怪我の予防につながり、マラソン大会ではベストパフォーマンスを発揮するのに効果的です。
この記事では、ランニングシューズを買った時にもともとついている中敷きを新しいインソールへと交換した時に得られる効果と、人気メーカー(シダス、ソルボ、アシックス、ミズノ、ザムスト等)別におすすめのインソールを紹介しています。是非参考にしてみてください。
目次
ランニングシューズのインソールとは
ランニングシューズのインソールとは、靴の中にある中敷きのことです。インソールは、3つのソール(アウトソール・ミッドソール・インソール)の中で唯一足を直接触れる場所で、シューズの履き心地の良さ、シューズとの一体感、着地時の衝撃を吸収するといった役割を担う重要なパーツです。試しにインソール無しの状態で靴を履いてみると分かりますが、中敷きがないと履き心地が悪く、安定感もなく、まともに走れるような状態ではありません。シューズは、インソールがあってこそ始めて、その靴本来の機能を発揮するようになります。
また、ランニングシューズの中敷きは、一部のレーシングシューズを除いて取外し可能になっているので、購入したシューズについている中敷きを自分の足に合ったものへと交換することが可能です。インソールは、ランニングにおいて、ミッドソールやアウトソールと同様に重要なパーツ。そのため、最近ではシューズ選びと同時にインソール選びにもこだわるランナーが増えています。
ランニングシューズのインソールは入れ替える必要はある?
「もともとある中敷きを他社製のインソールへ変える必要はあるのか?」と疑問に思う人は多いはず。現在、ランニングシューズ向けの優れたインソールが各メーカーから発売されていますが、そもそもランニングシューズにはもともと中敷きが備え付けられています。別途インソールを買わなくてもそのまま走ることが出来るので、「インソールって必要ないのでは?」と思う人も多いでしょう。
基本的に現在使っているランニングシューズの中敷きが自分の足に合っている場合、足が痛くなったり、履き心地の悪さなどのトラブルを抱えていない場合は備え付けられている中敷きで問題ありません。自分の足に合っているのにわざわざ高いお金を出して新しいインソールへと入れ替える必要はありません。
ただし、今履いているランニングシューズで、靴の中で足が滑る、膝や足底が痛くなる、脚の疲労感が強いといった何かしらの問題を抱えている場合はインソールを変えてみるのがおすすめです。ランニングシューズに元々付いている中敷きは万人に受ける中敷きです。平均的な足の形状や走りかたの特徴に合わせて作られたオーソドックスな中敷きなので、必ず合わない人がいます。合わない中敷きで走っていると、パフォーマンスの低下やケガへとつながるので、自分の足に合ったインソールへと変える必要があります。
ランニング用インソールを使うことで得られる5つの効果
シューズとの一体感が高まる
自分の足に合ったインソールを選ぶことで、今現在履いているランニングシューズとの一体感が高まります。もともとついている中敷きは、平均的な足に合わせて作られたもので、全ての人にピタッとフィットするのではありません。そのため、より自分の足の形状にフィットするインソールを選ぶことで、足とシューズの余計な隙間がなくなり、足のマメや靴擦れといったトラブルの予防やパフォーマンスのアップが期待出来ます。
シューズのクッション性が高まる
インソールは着地時の衝撃吸収に欠かせないアイテム。ランニングシューズでは、着地時にミッドソールが衝撃を吸収するクッションの役割を果たしますが、ミッドソール越しに伝わってきた衝撃が足へ伝わるのを最後に吸収する役目を担っているのが直接足と触れるインソールです。もともとついているインソールを、より衝撃吸収性に優れたものへと変えることで、シューズのクッション性がアップします。
アーチサポート機能で疲労軽減
シューズとは別で売られているインソールは、アーチサポート機能が充実したものが多いです。足裏の土踏まずにあたるアーチ部分は、着地時の衝撃を吸収するとともに、推進力を生む重要なところ。このアーチは長時間走っていると次第に下がってきてしまいます。インソールのアーチサポート機能は、このアーチの低下を抑えることで、アーチ本来の機能を長く維持し、疲労の軽減に効果を発揮します。
足の歪みを矯正しランニング障害を予防
オーバープロネーションや偏平足、O脚といった何かしらの問題を抱えて走っているランナーは多いです。しかし、その問題を抱えたまま走り続けると、腸脛靭帯炎、鵞足炎、膝蓋靭帯炎、足底筋膜炎といった様々なランニング障害の原因となります。そういった問題を抱えている場合も、自分の足に合ったインソールを選ぶことで、足の歪み等を矯正し、怪我を予防することが期待出来ます。
シューズの寿命を延ばす
ランニングシューズのクッション性やフィット感が落ちてきたなと思ったら、インソールを取り替えてみましょう。インソールを新しいものへ替えるだけでも、クッション性やフィット感が回復し、シューズの寿命を延ばすことが出来ます。
人気メーカー別!ランニング用インソールのおすすめ
asics(アシックス)

出典:アシックスFacebook
ランニング用インソールと言えば、アシックスが定番です。アシックスのランニングシューズは、もともと良い中敷きを使っているので、他社メーカーのシューズにアシックス製のインソールへと入れ替えるランナーは多いです。ランニングシューズのインソールにそれほど力を入れていないシューズメーカーが多い中、アシックスはインソールにもしっかりと力を入れている会社です。アシックス以外のメーカーシューズで、あまり足にしっくりとこないという場合は中敷きだけアシックスのものへ替えてみると良いでしょう。
SpEVA TIZ601
アシックスの定番インソール「SpEVA(スピーバ)を使用した中敷き」。ゲルカヤノやゲルニンバスのようなフルマラソン完走レベル向けの高機能シューズに使われている中敷きほどの柔らかさ、クッション性はありませんが、衝撃吸収性と反発性の両面で優れているインソールです。一般的な高機能インソールは重量が重く、シューズ自体の重量が重くなってしまうものが多いですが、このインソールならそれほど影響はありません。今使っているインソールと同じように使うことが可能です。
mizuno(ミズノ)

出典:ミズノFacebook
アシックス同様、ミズノもランナーの定番メーカー。ウエーブライダーを始め数多くのヒットシューズを生み出してきたミズノのインソールも人気。もともと備え付けられているミズノのインソールは、衝撃吸収性に優れているので、ミズノのインソールを他社メーカーのシューズに取り入れるというランナーも。ただし、アシックスに比べると、ミズノのランニング用インソールの単品ものはいたってシンプルなもの。機能性を重視したものではないため、まだ使えるインソールを変えるのではなく、普段履いているシューズのインソールがダメになってしまった時用におすすめ。
ランニングインソール
ミズノのおすすめのインソールは「ランニングインソール」。それほど機能性は高くありませんが、ミズノらしい確かな商品。価格も他社の高機能インソールに比べてかなり安いので、ミズノシューズの中敷きが寿命を迎えてしまった時の交換用としておすすめです。
SIDAS(シダス)

出典:シダス公式サイト
高機能インソールで人気が高いメーカーが「SIDAS(シダス)」です。シダスは日本だけではなく世界を代表するインソールのトップブランド。ランニングシューズで言えば天下のナイキのような圧倒的な存在です。1975年にスポーツ用インソールメーカーとして立ち上がり、今やスポーツのインソール業界において不動の地位を築く会社です。スポーツ用だけではなく、普段履きのスニーカー用、ビジネスシューズ用と幅広いインソールを開発し続け、その開発力は圧倒的。ランニングシューズのインソールを高機能なものへ入れ替えたいと思ったら、真っ先にシダスのランニングインソールを試してみるのがおすすめです。シダス・インソールは、独自の立体構造になっているので、フィット感が抜群。着地時の衝撃もうまく足裏全体で分散出来るので、疲労を感じにくく怪我もしにくいのが特徴。
ラン3D(ランスリーディー)
シダスのランニング用インソールとして圧倒的に人気が高く、売れているのが「ラン3D」です。足の裏にぴったりと合う3D構造で、シダス・インソールを使うだけでシューズとの一体感を高めることが出来ます。クッション性も良く、着地時に衝撃をうまく分散させ、足や膝への負担を減らします。また、それと同時にアーチサポートによって、長時間の走りで低下してくれる足裏の機能をサポート。長く快適に走れるようにアシストしてくれるインソールなので、初めてのランニング用インソール選びにおすすめ。
SORBO(ソルボ)

出典:ソルボ公式サイト
国内のインソールメーカーとしては、「SORBO(ソルボ)」も人気。ソルボは、デイリー用、スポーツ用、キッズ用のインソールを発売するインソールの国内トップメーカーです。その大きな特長は、ソルボセインという技術。ソルボセインは、「人工筋肉」と呼ばれる素材で、驚異的な衝撃吸収力と圧力分散性能を持つ素材です。その確かな性能は、医療分野で高い評価を得ています。そのソルボセインをインソールに搭載したのが、ソルボ・インソールです。着地時の衝撃を優れたクッション性でカバーし、着地時や蹴り出し時にかかとや前足部に集中する力を足裏全体で分散出来るので、脚の負担を減らすことが出来ます。そのため、ソルボのインソールはランニング初心者を始め、走るランナーに人気。
DSISソルボランニングエア
ソルボのランニングインソールは、「DSISソルボランニングエア」がおすすめ。かかと部分にソルボご自慢の「ソルボセイン」が使われているので、着地時の衝撃を緩和することが出来ます。また、ランニングエアは、衝撃吸収性だけではなく、軽量性や通気性にも優れているので、長時間走る人の快適なランニングをサポートしてくれます。
ZAMST(ザムスト)

出典:ザムスト公式サイト
ランニング用を始めスポーツ用に数多くの優れたサポーター商品を発売してきたザムストが遂にインソールも発売。これまでサポーターで培ってきた知識と開発力をインソールへとそそぎ誕生したのが「Footcraft(フットクラフト)」です。フットクラフトは足の悩みを解決するインソールとして、フィット性、安定性、衝撃吸収性に優れているのが特徴。また、オーダーメイド型のインソールのように、自分好みに利用出来るのも大きな特長。アーチサポートは「LOW」「MIDDLE」「HIGH」の3レベルから選ぶことが出来る。そしてサイズ展開も豊富。おまけにサイズはハサミを入れることで微調整が出来る作りになっているので、本当に自分だけのオーダーメイドインソールのような感覚。
フットクラフトスタンダードクッションプラス
ザムストのフットクラフトは「スタンダード」と「クッションプラス」の2種類ありますが、ランニング用には「クッションプラス」がおすすめ。クッションプラスは、基本機能である優れたフィット性、高い安定性とともに衝撃吸収性にも優れたモデルです。かかとと前足部に衝撃吸収素材を配備しているので、着地時の衝撃を緩和してくれます。ランニングやマラソン用インソールに最適です。
formthotics(フォームソティックス)
矯正用インソールとして評判が高いのが「フォームソティックス」。フォームソティックスはニュージーランドで誕生した矯正用インソールのトップブランドです。ランナーの間では、主にオーバープロネーションの傾向に悩む人に人気。また、クッション性や履き心地の良さ、軽量性にも優れているのが特徴で、過酷な環境下で走るトレイルランナーを中心に人気が高まっています。
RunDual(ランデュアル)
フォームソティックスのインソールは「RunDual(ランデュアル)」がおすすめです。フォームソティックスの中で一番人気の商品で、足の矯正とクッション性に優れたモデル。着地時の足の歪みが原因で足部、膝、腰などに痛みを抱えている人の矯正用インソールとしておすすめ。
SUPERfeet(スーパーフィート)
スーパーフィートは、アメリカで誕生したプレミアムインソールブランドです。スーパーフィート・インソールは、足本来の衝撃吸収性を最大限に引き出す機能、足の骨格の不要なねびれを補正し安定した走りを導く機能に優れたインソールです。衝撃吸収性と矯正力に優れたもの。
GREEN(グリーン)
スーパーフィートの中で人気のモデルが”グリーン”です。このモデルは優れたサポート力とともに深いヒールによる優れた衝撃吸収性を誇るモデルです。スーパーフィートを試したい人にはおすすめのモデルです。
自分に合ったインソールを見つけて快適なランニングを楽しもう
インソールは自分の足に合ったものを見つけることが大切。今使っているシューズの中敷きが合わない場合は、市販のインソールへ替えてみるのがおすすめ。もちろん、一番はオーダーメイドのインソールが理想的。でも、オーダーメイドのインソールを作るのは時間もお金もかかるのでなかなか大変。今は各メーカーからたくさんの高機能インソールが発売されているので、まずはそちらを試してみるのが良いでしょう。自分に合ったインソールが見つかれば、走る姿勢・フォームが良くなり怪我が減り、パフォーマンスのアップにもつながります。早速、新しいインソールを試してみましょう。