初めてのランニングシューズを選ぶ時に悩むのがサイズ選びです。
ランニングシューズは通常のスニーカーと違って、サイズ選びが重要です。普段使いするファッションスニーカーだと、サイズがジャストサイズよりちょっと大きかったり、ちょっと小さかったりしても特別問題ないことが多いです。しかし、走るための靴であるランニングシューズの場合、ちょっとした靴の緩さが、靴の中での足の遊びを生み靴擦れの原因となったり、ちょっとした窮屈さが親指や小指を痛めたり、マメが出来やすくなったりと良いことがありません。そのため、ランニングシューズはサイズ選びがとても重要となります。
今回の記事では、ランニング初心者向けにランニングシューズのサイズの正しいサイズの選び方を紹介しています。ランニングを始め各種スポーツシーン、フィットネスシーンで着用する運動靴のサイズ選びに迷っている人や、大きめと小さめだとどっちのサイズ感が良いのか悩んでいるという人は是非参考にしてみてください。
目次
ランニングシューズのサイズの正しい選び方
- 足のサイズを正しく測る
- 試し履きで重要箇所をチェックする
自分の足にぴったりと合う、正しいサイズのランニングシューズを選ぶためには、最初に足のサイズを正しく測り、その後に店舗などでランニングシューズを試し履きし重要箇所をチェックすることが重要です。
ランニングシューズのサイズの選び方①足のサイズの測定
自分の足に合ったランニングシューズを選ぶためには、まずは自分の足のサイズを正しく理解することが大切です。自分の足のサイズを正しく理解出来ていないと、自分に合ったシューズはどのサイズなのか判断することが出来ません。まずは、サイズを正しく把握しましょう。
足長(縦のサイズ)の測定
まず、測定すべきは「足長」です。足長は、「〇cm」を選ぶ時に必要なもの。
足の指先からかかとまで”足の縦の長さ”を測定します。この時、足の左右の長さが違う場合もありますが、それは特別な事ではありません。
足の左右の長さは必ずしも一緒ではありません。もし、左右の長さが違う場合は、長い方の足の長さを基準にしてください。また、足の長さを測定する場合は朝ではなく夕方に行うことが大切です。
人間の足は朝よりも夕方の方が大きくなります。朝に測定したサイズでシューズを買ってしまうと、夕方以降のランニング時に窮屈さを感じるようになります。
測定は必ず夕方以降に行いましょう。
足囲(横のサイズ)の測定
普通のカジュアルシューズを選ぶ際は足長(cm)のみ意識していれば問題ないことが多いです。
ただ、ランニングシューズの場合は足の横幅である足囲も意識する必要があります。ランニングシューズによって横幅が狭かったり、広かったり、違いがあります。また、ランニングシューズは、レギュラータイプの2E、細身のD、ゆったり目(幅広)の4Eと横幅のサイズ展開も多いので、レギュラータイプでは狭かったり、ゆとりがあったりする場合は足の幅を測って自分に合ったものを選ぶことが大切です。
足囲の測定方法は、親指の付け根と小指の付け根の骨の出っ張り部分をメジャーでグルッと一周させた長さです。
ワイズ(横幅)の早見表
男性
男性用 サイズ(cm) / 足囲 | C | D | E | 2E | 3E | 4E |
---|---|---|---|---|---|---|
24.0 | 225 | 231 | 237 | 243 | 249 | 255 |
24.5 | 228 | 234 | 240 | 246 | 252 | 258 |
25.0 | 231 | 237 | 243 | 249 | 255 | 261 |
25.5 | 234 | 240 | 246 | 252 | 258 | 264 |
26.0 | 237 | 243 | 249 | 255 | 261 | 267 |
26.5 | 240 | 246 | 252 | 258 | 264 | 270 |
27.0 | 243 | 249 | 255 | 261 | 267 | 273 |
27.5 | 246 | 252 | 258 | 264 | 270 | 276 |
28.0 | 249 | 255 | 261 | 267 | 273 | 279 |
28.5 | 252 | 258 | 264 | 270 | 276 | 282 |
29.0 | 255 | 261 | 267 | 273 | 279 | 285 |
29.5 | 258 | 264 | 270 | 276 | 282 | 288 |
30.0 | 261 | 267 | 273 | 279 | 285 | 291 |
足長が26cmで、足囲(ワイズ)の長さが258mmだった場合、選ぶシューズのサイズは27cmのサイズになります。そして、シューズのサイズに合わせて足囲の実寸サイズを上記の早見表に照らし合わせると、理想的なワイズは2Eになります。つまり、実際の足長が26cmの場合は、27cmで2Eのサイズが理想的なサイズになります。
ランニングシューズは日本人の平均が2Eであるため、レギュラーサイズの場合は2Eに合わせて作られています。また、3Eや4Eの人はワイドやスーパーワイドのタイプを選ぶと良いでしょう。また、DやEの場合はスリムタイプの方がしっくりくる場合があります。
女性
女性用 サイズ(cm) / 足囲 | C | D | E | 2E | 3E | 4E |
---|---|---|---|---|---|---|
22.0 | 210 | 216 | 222 | 228 | 234 | 240 |
22.5 | 213 | 219 | 225 | 231 | 237 | 243 |
23.0 | 216 | 222 | 228 | 234 | 240 | 246 |
23.5 | 219 | 225 | 231 | 237 | 243 | 249 |
24.0 | 222 | 228 | 234 | 240 | 246 | 252 |
24.5 | 225 | 231 | 237 | 243 | 249 | 255 |
25.0 | 228 | 234 | 240 | 246 | 252 | 258 |
25.5 | 231 | 237 | 243 | 249 | 255 | 261 |
女性の場合、足長の実寸が23の場合、シューズのサイズは24cmが理想となります。そして、足囲の実寸が233mmの場合、24cmでEのランニングシューズが理想的なサイズとなります。
女性向けのランニングシューズはEや2Eをレギュラーサイズとしているため、3Eや4Eの場合はワイドサイズのもの、CやDの場合はスリムサイズのもが合うことが多いです。
足のサイズを測る際の注意点
朝の測定ではなく夕方以降に測定すること
朝と夕方以降では、足のサイズに0.5~1cmほどの差が出ると言われています。日中に活動しているうちに、下半身に体重がかかり、足裏のアーチがたるんで、足が広がるためです。
朝の測定時には足のサイズが26cmでも、夕方には27cmになっている事もあるため、朝ではなく夕方以降に測定するようにしましょう。
座った状態ではなく立った状態で測定すること
座った状態では、足裏に体重が乗り切らず、足のサイズを正確に測定することが出来ません。足のサイズを正確に測定するには、体重を土踏まずの部分に乗せるように立った状態で行うことが大切です。
座った状態では、立った状態よりも足のサイズが小さくなりがちです。
ランニングソックスを履いた状態で測定すること
裸足の状態と、ランニングソックスを履いた状態では、足のサイズは変わってきます。走る時は当然ながら多くの人がランニングソックスを履いています。
走る時に合ったシューズのサイズを決める時は、走る時に実際に履くソックスを履いた状態でサイズを測定する必要があります。裸足に合ったサイズのシューズを選んでしまうと、実際に走る時に小さく感じることになります。
ランニングシューズのサイズの選び方②試し履き
ランニングシューズを購入前に試し履きする理由
自分の足長、足囲を測定し、自分に合ったシューズのサイズが理解出来ても、試し履きは欠かせません。自分に合ったサイズだから大丈夫と思って購入しても、実際には合わないという事も少なくありません。
各メーカーによってサイズに微妙な違いがある
ランニングシューズはメーカーにより微妙に足幅の広さに違いがあります。特に海外ブランドのランニングシューズは欧米人に合わせた作りのため、一般的なレギュラーサイズでも日本人の足には狭いことが多いです。
日本メーカーのランニングシューズであっても商品の種類によって甲周りにゆとりを持たせたタイプや、レーシング向けにスリムに作っているものまで様々です。
人それぞれ足の形が違う
人の足の形は大きく分けて「エジプト型」「ギリシャ型」「スクエア型」の3タイプあります。「エジプト型」は足の指の中で親指が最も長く、親指から小指にかけて傾斜が出来ているタイプです。
「ギリシャ型」は親指よりも人差し指が長いタイプで、足先がラウンドのような形になっている足型です。
「スクエア型」は足の指が横一線に均一になっているタイプです。このように、人の足は人それぞれ違います。そのため、自分に合ったシューズかどうかは実際に試し履きをしてみないと分かりません。
普段履いている靴のサイズはあてにならない
ランニングシューズのサイズを選ぶ際に、普段仕事場で履いている革靴やお出かけの際に履いているスニーカーなどのサイズをあてにしてはいけません。
歩く時に違和感がないサイズと走る時に違和感がないサイズは微妙に違います。また、本当に足に合ったサイズを履いているかどうかも疑わしいです。
男性の場合は比較的に大きめの靴を、女性の場合は比較的に小さめの靴を選ぶ傾向にあります。
普段履きと同じような感覚でランニングシューズのサイズを決めてしまうと失敗してしまう可能性がありますので、サイズをしっかり測定し、さらに試し履きもしっかり行ってからシューズを決めましょう。
ランニングシューズの試し履きする際の重要チェックポイント4つ
- つま先に1〜1.5cmの隙間がある
- かかとが浮いていない
- 甲周りがフィットしている
- 横幅がフィットしている
1.つま先に1~1.5cmの余裕があるかどうか
足にフィットする理想的なシューズの場合、つま先に約1~1.5cmの余裕があります。ランニングシューズを履いて立った状態で、足の指を動かせる余裕があるかどうか確認しましょう。
もし、足の指を動かせないほど足先に余裕なスペースがない場合はサイズが小さいです。特に、女性の場合は足を小さく見せたいがために、ぴったりなシューズを選びがちですが、しっかり1~1.5cmの余裕を確保するようにしましょう。
2.かかとがしっかりフィットしているかどうか
シューズ選びの際に、カカトの部分に人差し指を入れて余裕があるかどうか確認する人がいますが、それは間違っています。カカトの部分に余裕があり、カカトを浮かせるとシューズが逃げてしまうような場合は足に合っていません。
つま先には1cmほどの余裕が必要ですが、カカトの部分には余裕となるスペースは必要ありません。カカトは着地の際に重要となる箇所ですので、着地が不安定にならないように、しっかりフィットしている必要があります。
3.甲周りがフィットしているかどうか
足と甲に余分な余裕がないか、或いは足と甲が狭く窮屈でないか確認してください。余分な余裕があると、足のマメが出来やすくなります。また、窮屈だと、圧迫されて足の血行が悪くなります。甲周りは緩くても、窮屈でもだめです。
また、甲周りは各メーカーによって違いが大きい箇所でもあります。さらに、同じメーカーでも甲周りに余裕を持たせているものや、スリムにしているものまで様々です。そのため、甲周りが足にフィットしているかどうか試し履きでしっかり確認することが大切です。
4.両方の足にフィットしているかどうか
靴の試着の時に片方の足しか試着しない人が多いですが、試し履きの際は必ず両足履くようにしましょう。
人の足は左と右では微妙にサイズが異なります。そのため、片方の足だけの試し履きでは失敗してしまう場合があります。必ず両足で試し履きし、違和感がないかどうか確認してください。
ランニングシューズ、大きめと小さめで迷ったらどっちがおすすめ??
大きめを選ぶメリット・デメリット
大きめのサイズのランニングシューズのメリットは、指先にゆとりが出来ることです。指先とシューズとの間にちょっとしたゆとりがあることで、足が圧迫されたり、爪が潰されてしまうのを防ぐことが出来、ストレス無くランニング出来ます。
逆にデメリットは、シューズの内で足の遊びが生まれてしまうことです。指先とシューズとの間に隙間があり、その隙間が遊びのスペースになってしまい、足が必要以上に動いて、シューズ内での擦れが起こる可能性があります。
小さめを選ぶメリット・デメリット
小さめのサイズのランニングシューズのメリットは、余計な遊びのスペースがなくなることで、シューズ内での摩擦が生まれないことです。摩擦が生まれないことで、ランニング中の摩擦による足マメを予防することが出来ます。
逆にデメリットは、指先とシューズとの間に余裕がないことで、指先が圧迫されうっ血や黒爪、圧迫によるマメといったトラブルにつながりやすいということです。また、圧迫された状態で長時間走ることで、血液循環が悪くなり、足のむくみの原因にもなります。
サイズ選びに迷ったら、おすすめは「大きめ」
ランニングシューズを選ぶ場合は、サイズは「小さめ」や「ジャストサイズ」よりも「大きめ」を選ぶ方がおすすめです。
「小さめ」や「ジャストサイズ」のランニングシューズで走ると、ランニング中に起こる足のトラブルである”マメ”、”黒爪”、”むくみ”といったものの原因となりやすいため、「大きめ」を選んでおく方が良いのです。ランニングでは、足の前方に自分の体重がかかるため、足先に負担がかかりやすいです。「小さめ」のシューズだと、もともと足先にゆとりがないため、走ることでつま先、指先に大きな負担がかかり、トラブルの原因となります。
「大きめ」のランニングシューズは、そういった「小さめ」のシューズで見られるようなトラブルが少ないので、やや小さめかやや大きめのシューズで迷った場合は大きめを選んでおく方が無難です。
「大きめ」のシューズのデメリットである”遊び”は靴紐でカバーできる
小さめのシューズにデメリットがあるように、大きめのシューズにもデメリットがあります。それが、”遊び”です。シューズ内に隙間があることで、足の遊びのスペースが出来、ランニング中にシューズ内で擦れてしまう原因となります。それによって、足にマメが出来てしまうということも。しかし、そういったシューズ内の遊びは、靴紐をしっかり締めることでカバーできます。
ランニングシューズの靴紐は、足の甲をきちんと固定する役割があります。足の甲を固定することで、大きめのシューズでも、シューズ内で足が遊んでしまうのを予防することが出来ます。そのため、しっかり靴紐を結ぶことによって、大きめのシューズのデメリットであるシューズ内での遊びをなくすことが出来るのです。
ランニングシューズのサイズ選びは実寸+1cmが基本!普段履いている靴よりも大きめのサイズになることが多い!
ランニングシューズのサイズ選びは、小さめやジャストサイズよりも、大きめのシューズがおすすめです。実際に、大手メーカーのアシックスやアディダスなどのショップに行っても、店員に勧められるのは、小さめのサイズやジャストサイズではなく、やや大きめのサイズです。大きめのサイズの方が、指先にゆとりが出来、ランニング中につま先に余計な負担がかかるのを防ぐことが出来ます。
どのぐらい大きめのシューズを選べば良いのか。その基準は実寸サイズの+1cmです。ランニングシューズを履いた時に、つま先部分に1cm程の余裕があるサイズが、ランニングに適したランニングシューズのサイズの正しい選び方となります。ほとんどのスポーツショップの専門スタッフも、「実寸+1cm」や「指先に1cmの余裕があること」をサイズ選びの基本としています。
そのため、普段履いているカジュアルシューズをジャストサイズで選んでいるような人の場合は、普段履いている靴よりも+0.5~1.0cm程サイズが上がるということがほとんどです。
ランニングシューズのサイズ選びに迷っている人は、「実寸の+1cm」、「指先の隙間が1cm」、「普段の靴の+0.5~1.0cm」を基準にして少し大きめのサイズを選んでみましょう。