マラソンのスピード練習用シューズとして、テンポアップシューズを一足用意してみるのがおすすめです。軽くて反発力が高くスピードに乗りやすいテンポアップシューズを履くことで、ペース走やビルドアップ走で目標ペースで走りやすくなりますし、インターバル走やレペティションなどのスピード練習の効果がグッと上がります。
今回の記事では、アシックスやアディダス、ニューバランス、ブルックスなどの人気メーカーから、スピード練習で履きたいテンポアップシューズのおすすめモデルを厳選し紹介しています。初心者でも使いやすいエントリースピードモデルから、サブ4・サブ3を目指すマラソン中・上級者向けの本格的なスピードトレーニングモデルまで紹介しています。ポイント練習やスピード練習で使いやすい速く走れる靴が欲しいという人は是非参考にしてみてください。
目次
テンポアップシューズとは
テンポアップシューズとは、マラソントレーニングにおいて速いペースで走るためのランニングシューズです。日本ではテンポアップシューズという名称が一般的ですが、海外ではtempo running shoes(テンポランニングシューズ)又はtempo shoes(テンポシューズ)、さらにはspeed training shoes(スピードトレーニングシューズ)とも呼ばれています。
テンポアップシューズは、一般的なトレーニングシューズ(デイリートレーナーやジョグシューズなど)と比較し、重量が軽くて、靴底の反発力が強く、スピードを出しやすいのが特徴です。そのため、インターバル走やレペティションなどの短い距離を速いスピードで走るスピード練習用シューズとして重宝します。また、ポイント練習として実施するペース走やビルドアップ走、閾値走(LT走)などの練習でもテンポアップシューズを活用することで、目標ペースを達成しやすくなり、ポイント練習の練習効果が高まります。
テンポアップシューズの選び方
初心者のテンポアップシューズの選び方
初心者から初級者レベルのランナーが初めてテンポアップシューズを選ぶなら、クッション性の高いテンポアップシューズを選ぶのがおすすめです。
テンポアップシューズはスピードを出すために軽量性と反発性を重視し、足や膝へを保護する機能性はある程度削られています。初心者ランナーがいきなりそういった低クッションのテンポアップシューズを履くと足や膝を痛める可能性があります。そのため、初めてテンポアップシューズを試すランナーは、最初の一足目は、ある程度靴底の分厚いクッション性能(衝撃吸収性能)の高いモデルを選ぶのが安心です。
中・上級者のテンポアップシューズの選び方
フルマラソンでサブ4やサブ3.5、サブ3を目指すようなマラソン中・上級者レベルのランナーがテンポアップシューズを選ぶなら、靴底が薄めのテンポアップシューズを選ぶのがおすすめです。
インターバル走やレペティションなどの短い距離を走るスピード練習ではソールが分厚い厚底だと接地感覚や地面を蹴る感覚が得にくく、走りにくいと感じる場面が多いです。それを解消するために、普段マラソンレースで履く厚底シューズよりも薄底寄りのシューズを選ぶのがベストです。また、ペース走やロングインターバルなどの距離短めのスピード練習なら、カーボンプレート入り厚底シューズを選ぶのもおすすめです。
テンポアップシューズのおすすめ
アシックス ノヴァブラスト4
初心者ランナーの最初の一足目のテンポアップシューズとしておすすめしたいのが、asics(アシックス)の人気ランニングシューズである「NOVABLAST 4(ノヴァブラスト4)」です。
アシックスのノヴァブラスト4の最大の魅力は、初心者でも安心して履けるクッション性の高いテンポアップシューズである点です。一般的なテンポアップシューズと違い、ジョグシューズのようにボリューミーなソールを備えているため、クッション性能(衝撃吸収性能)が高いシューズとなっています。また、その分厚いミッドソールには反発弾性の高いFF BLAST PLUS ECOを採用し、靴底には特殊なくぼみを設けることで、テンポアップシューズらしい反発力をしっかりと体験出来ます。もちろん、見た目からは想像出来ないぐらい重量も軽いため、初心者ランナーでも軽やかでスピード感溢れる走りを楽しむことが出来ます。
アッパーは肉厚でホールド感高い作りとなっているのも初心者ランナーにとっては嬉しいところです。マラソン完走や目標タイム達成のために、スピード練習にも取り組みたいという初心者から初級者レベルのランナーにおすすめの一足です。
アシックス エボライドスピード2
日本人ランナーから大人気のランニングシューズブランドであるasics(アシックス)のオーソドックスなテンポアップシューズが欲しいというランナーには、人気スピードモデルである「EVORIDE SPEED 2(エボライドスピード2)」がおすすめです。
アシックスのエボライドスピード2の最大の魅力は、初心者から中級者まで幅広いランナーがスピード練習用シューズとして使いやすいテンポアップシューズである点です。軽量かつ通気性の高いエンジニアードメッシュアッパーや、軽量高反発のFF BLASTミッドソールを採用し、軽くて反発力が高い作りとなっているため、インターバル走やレペティションなどのスピード練習において気持ち良いスピードに乗ることが出来ます。また、FF BLASTミッドソールや踵部の3Dスペース構造が適度なクッション性を提供してくれるため、ペース走やロングインターバルでも快適に使用出来ます。
ソールのつま先には走行時のエネルギー消費を抑えるガイドソール構造(アウトソール前部が弓状に反り上がった形状)を採用しているため、長距離も走りやすく、使える練習の幅が広いのも魅力的です。オーソドックスかつ万能なテンポアップシューズが欲しい人にぴったりな一足です。
アシックス マジックスピード4
マラソン中・上級者のスピード練習用テンポアップシューズとしておすすめしたいのが、asics(アシックス)の人気厚底シューズである「MAGIC SPEED 4(マジックスピード4)」です。
アシックスのマジックスピード4の最大の魅力は、目標の速いペースを長く維持しやすい、カーボンプレート入りのテンポアップシューズである点です。アシックスが誇る超軽量高反発素材であるFF TURBOをミッドソール前部に搭載し、着地の際に強い反発を得ることが出来ます。さらに、ミッドソールの間に高剛性のフルレングスカーボンプレートを挟み込み、爆発的な推進力が得られるシューズとなっています。そのため、速いペースで走る練習のためにシューズの力を借りたいという場面で多いに役立つはずです。
また、マジックスピード4は一般的なカーボンプレート入りシューズと比べると安定性が高く、扱いやすい作りとなっているため、カーボンシューズが初めてという人でも履きこなしやすいのも魅力的です。さらに価格が安いのも魅力的です。スピード練習用シューズとしてカーボンシューズを使いたいという人にぴったりです。
アディダス アディゼロSL2
adidas(アディダス)の初心者向けのテンポアップシューズが欲しいという人に、アディダスの人気ランニングシューズである「ADIZERO SL2(アディゼロSL2)」がおすすめです。
アディダスのアディゼロSL2の最大の魅力は、初心者でもスピード練習に使いやすい機能性のバランスに優れたテンポアップシューズである点です。重量はメンズモデル27.0cmで232gと軽量で、軽やかに走ることが出来ます。ミッドソールには、中・上級者モデルにも採用される軽量高反発のLIGTSTRIKE PROを採用し、しっかりとスピードを出すことが出来ます。また、LIGHTSTRIKE PROを挟むようにクッション性と安定性に優れたLIGHTSTRIKE 2.0を搭載し、幅広い走力レベルのランナーがさまざまな練習で使いやすい万能なところが大きな特徴となっています。
さらに、価格が定価1.5万円以下と安くて、アウトソールには耐摩耗性の高いADIWER RUBBERを採用するなど耐久性に優れているのも魅力的です。初心者から初級者の人がスピード練習用シューズとしてアディダス製を選ぶなら、このアディゼロSL2が一押しです。
アディダス アディゼロジャパン8
adidas(アディダス)の中級者レベル以上のランナーへ向けたテンポアップシューズを選ぶなら、アディダスのスピードトレーニングシューズである「ADIZDERO JAPAN 8(アディゼロジャパン8)」がおすすめです。
アディダスのアディゼロジャパン8の最大の魅力は、接地感覚を得やすい薄底寄りのテンポアップシューズである点です。重量215gの軽量薄型シューズとなっているため、インターバル走やレペティションなどのスピード練習においてしっかりと接地感覚や脚力を鍛えることが出来ます。ミッドソールにはLIGHTSTRIKE 2.0とLIGHTSTRIKE PROが使われ、反発力も高いです。推進力を高めるためのTORSIONRODSを搭載しているため、安定してスピードを出すことが出来ます。
近年のトレンドである厚底ではなく、薄底でスピード練習をこなしやすいというランナーにおすすめの一足です。
ミズノ ウエーブリベリオンソニック2
日本人ランナーの足に合いやすい国内メーカーのmizuno(ミズノ)から、初心者ランナーでも履きやすいテンポアップシューズを選びたいという人には、ミズノのスピードエントリーモデルである「WAVE REBELLION SONIC 2(ウエーブリベリオンソニック2)」がおすすめです。
ミズノのウエーブリベリオンソニック2の最大の魅力は、ミズノ製らしく安定性にも優れたスピード練習用シューズである点です。重量240gと軽く、ミズノ高反発ソールであるMIZUNO ENERZYを搭載し、初心者ランナーでも気持ちよくスピードに乗ることが出来ます。また、ミズノを代表する機能であるウエーブテクノロジーを搭載しているため、着地時の安定性や体重移動がしやすいのも魅力的で、初心者ランナーでも使いこなしやすいです。もちろん、適度なクッション性を備えているのも初心者にとっては安心材料です。
海外メーカーのテンポアップシューズの場合、靴幅狭めのモデルが多いのですが、国内メーカーのテンポアップシューズということで靴幅は日本人に合いやすい2E仕様となっている点も嬉しいところです。スピード練習用シューズとして国内メーカーを選びたいという人に一押しです。
ニューバランス フューエルセルレベルv4
おしゃれでファッション性の高いランニングシューズを多数展開するNew Balance(ニューバランス)のテンポアップシューズを選びたいという人には、ニューバランスの代表的テンポアップシューズである「FUELCELL REBEL V4(フューエルセルレベルV4)」がおすすめです。
ニューバランスのフューエルセルレベルV4の最大の魅力は、幅広い練習で使えるニューバランスの世界的大ヒットのテンポアップシューズである点です。Pebax配合のFuelCellミッドソールを採用し、ノンプレートシューズでありながらも優れた推進力を得られる軽量スピードシューズとなっています。適度なクッション性や安定性も備えるため、インターバル走やレペティション、ペース走、閾値走、ビルドアップなどさまざまなマラソントレーニングメニューにて活用出来ます。
また、FANTOMFIT構造のアッパーを採用し、シューズ着用時のストレスが一切ない超快適な履き心地も魅力的です。フィット感も抜群でスピード走行において足元へ何の不安もなく走ることに集中出来ます。ファッション性も高く、デザインと機能性両面にこだわるランナーに最適なテンポアップシューズです。
プーマ ディヴィエイトニトロ3
近年トップ選手や市民ランナーの間で人気急上昇中のランニングシューズブランドであるpuma(プーマ)のテンポアップシューズを選びたいという人には、プーマの人気厚底シューズである「DEVIATE NITRO 3(ディヴィエイトニトロ3)」がおすすめです。
プーマのディヴィエイトニトロ3の最大の魅力は、カーボンプレート入りの厚底テンポアップシューズである点です。プーマが誇る高反発素材であるNITRO FOAMとNITROFOAM ELITEを採用したミッドソールの間にカーボンファイバー製プレートであるPWRPLATEを挟み込み、カーボンシューズらしい爆発的な推進力が得られるシューズとなっています。クッションによる足への負担軽減効果も高く、目標ペースでしっかりと走りたいペース走やビルドアップ走、閾値走、ロングインターバルなどの際に重宝します。また、誰でも履ける厚底カーボンというコンセプトの通り、一般的な厚底シューズと比べて安定性が高く、使いこなしやすい厚底となっているため、カーボンプレート入りの厚底が初めてという人でも安心して履けます。
プーマのスピード練習用シューズが欲しい人にも、カーボンプレート初心者でも履けるカーボンプレート入りの厚底テンポアップシューズが欲しい人にもおすすめの一足です。
ブルックス ハイペリオン2
米国の老舗ランニングシューズブランドであり、プレミアムブランドであるBROOKS(ブルックス)の高機能ランニングシューズの中から、スピード練習用のテンポアップシューズを選びたいという人には、ブルックスの代表的なスピードモデルである「HYPERION 2(ハイペリオン2)」がおすすめです。
ブルックスのハイペリオン2の最大の魅力は、中・上級者のスピード練習に使える軽量高反発なテンポアップシューズである点です。ブルックスのレーシングモデルにも採用される反発弾性の高いDNA FLASH V2をミッドソール素材として採用しているため、とにかく得られるエネルギーリターンが高くスピードに乗りやすいシューズとなっています。重量も200gで、靴底も薄底寄りで中・上級者のスピード練習用シューズとしてぴったりです。
また、スピード感溢れるデザインや、米国製シューズらしい華やかなカラーリングも魅力的です。本格的なスピードトレーニングシューズが欲しい中・上級者に一押しの一足です。
ホカ リンコン4
HOKA ONE ONE(ホカオネオネ)のテンポアップシューズを選ぶなら、ホカを代表する軽量スピードモデルである「RINCON 4(リンコン4)」がおすすめです。
ホカオネオネのリンコン4の最大の魅力は、ホカらしいボリューム感あるミッドソール構造なのに、軽くてスピードに乗りやすいシューズである点です。一般的なシューズよりもボリューミーなソールを採用し、しっかりとクッションを体験出来ます。ペース走やビルドアップ走、ロングインターバルでも安心です。また、それでいてとても軽くて(重量228g)、ソールの反発力も高いため、見た目からは想像出来ないぐらい軽やかにスピードに乗ることが出来ます。また、ホカの象徴であるメタロッカー構造を採用し、転がるように自然に次の一歩が踏み出せるのも魅力的です。スピード練習だけではなく、少し長めの距離を走る場面でも快適に走ることが出来ます。
また、ラバーとミッドソールが一体化されたラバライズEVAを採用することで、接地感を味わやすいように工夫されているのも特徴的です。ホカ好きのランナーにはおすすめのテンポアップシューズです。
オン クラウドフロー4
スイス発のプレミアムランニングシューズブランドであるOn(オン)のスピード練習用シューズを選びたいという人には、オンのスピードモデルである「CLOUD FLOW 4(クラウドフロー4)」がおすすめです。
オンのクラウドフロー4の最大の魅力、スイス発のスピードモデルらしく、ファッショナブルなテンポアップシューズである点です。Onの象徴である穴あきソールであるCloudTecが優れたファッション性とともに、高クッション・高反発などの優れた機能性を発揮してくれます。CloudTecミッドソールには超高反発クッショニングであるHelionスーパーフォームを採用し、ミッドソールにOn独自のSpeedboadを搭載しているため、加速力抜群です。前部のソールが反り上がった形状となっており、前方への重心移動もスムーズで、自然とペースアップ出来るのも魅力的です。
おしゃれなテンポアップシューズを選びたいランナーや、他ランナーと被りにくいブランドのスピード練習用シューズを選びたいという人におすすめの一足です。
テンポアップシューズを履いて効果的にスピード練習に取り組もう!
軽量高反発のテンポアップシューズを履くことで、スピードに乗りやすくなり、インターバル走やレペティションなどのスピード練習における練習効果がグッと上がります。また、ポイント練習として目標ペースで走ることが重要となるペース走やビルドアップ走などの練習でも、速く走れるテンポアップシューズが多いに役立つはずです。
アシックスやアディダス、ニューバランス、ブルックス、オンなど人気メーカーから様々なスピードモデルとしてテンポアップシューズが販売されています。それらの中から自身の走力レベルや用途に合ったテンポアップシューズを見つけてみましょう。そして、マラソン大会でのサブ4やサブ3.5、サブ3などの目標実現へ、テンポアップシューズを活用しスピード練習を頑張っていきましょう。