春は紫外線が強い!ランニングするなら夏同様の紫外線対策が必要!【気象予報士監修】

更新日: 著者:村木祐輔

大会はもちろん、普段の練習から外での活動が圧倒的に多いランナーにとって切っても切り離せない“天気”。大会が近づくと毎日のように天気予報を確認したり、はたまた気分が乗らない時には天気のせいにして練習をサボったり…という日もあるでしょう。季節的には春は過ごしやすい気候と言えるものの、ランナーは気にすべき事柄が多いんです。

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日が長くなり、走りやすい春の季節が到来!

真夏のようなジリジリとした日差しではなく、やわらかな優しい日差しが降り注ぐ春。気温もちょうどよく走りやすい時季です。冬は寒くて走れなかったけれど、ようやく気持ちのいい陽気に誘われて走りはじめた、夏に向けてのダイエット目的で少しずつでもジョギングを始めたという方が増える頃でしょう。

そんなモチベーションを後押しする要因のひとつが「日の長さ」にあると思います。特に日本海側にお住まいの方は、冬の間はどんよりとしたモノクロ世界。朝は暗く、夕方も早い時間から闇が辺りを包み込む…。ただ、そんな長い冬のトンネルを抜けて、春になると街には草木や花の彩りが添えられるとともに、気持ちのいい日ざしが照らすようになってきます。

もちろん、冬の間も晴れやすい太平洋側の地域でも春の日の長さを実感していることでしょう。冬と比べると、今の時期の昼の時間はなんと約4時間も長くなるんです!

 東京日の出日の入り昼の長さ
冬至の頃(12/22)午前6時47分午後4時32分9時間45分
4月の終わり午前4時51分午後6時26分13時間35分

走りやすく快適な春!でも、ちょっと待った!春も紫外線には要注意!

紫外線が強いのは夏だけじゃない!過ごしやすい春も紫外線量は夏に匹敵!

日が長くなることは嬉しい事ばかりではありません。まだ比較的過ごしやすい今の季節ですが、春でも注意が必要なのが、“紫外線”!!「そんなに暑くもないし、まだ早すぎない?」という人もいるかもしれませんが、そこが危険なところ!実は、気温と紫外線の強さはイコールではないのです!まだそれほど暑くない4月でも、残暑厳しい9月と同じくらいの紫外線が降り注いでいます。

紫外線の強さはUVインデックスというもので表されます。目安として、環境省はUVインデックス3以上で、「日中はできるだけ日陰を利用」「長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用」など対策を推奨しています。東京の過去5年のUVインデックスをみると、4月ですでに4.4になっていて、まだまだ暑さの残る9月の4.5とほぼ同等。さらに5月に入ると5.9になり、真夏の8月のUVインデックスに匹敵するほどになるのです。ゴールデンウィークに遊びに行って、うっかり日焼けしてしまったという経験はありませんか?つまり、暑くなる前から紫外線があなたを狙っているんです!

しかも、このUVインデックスは晴れの日・曇りの日・雨の日も含めた月平均の値。当然、晴れた日はこの数字よりも強い紫外線が地上に届いていることになります。

暑さ≠紫外線の強さ

また、時間ごとの紫外線の強さをみると、午前9時からUVインデックスは3以上になり、最も強いのが11時〜12時。日々の最高気温が出やすい14時頃はむしろ弱まり始める時間です。こういったことからも気温の高さと紫外線の強さはイコールではないということがわかるのではないでしょうか。

晴れの日はもちろん曇りの日も油断禁物!

さらに油断してしまうのが曇りの日。快晴の日の紫外線量を100とした場合、薄曇りの日は快晴時の8〜9割、厚い雲に覆われた曇りの日でもなんと約6割の紫外線が届いています。普通に生活している人に比べて外にいる時間の多いランナーは気づかないうちにより多くの紫外線を浴びていて、“うっかり日焼け”をしてしまいます。

といっても、特に男性は「ランナーはこんがり小麦肌の方がいいんだ!」という意見もあるでしょう。ただ、ある製薬会社の調査によると男性の3人に1人が顔のシミに悩み、そのうちの6割が、ケアをしなかった過去の自分に後悔!と答えたそうです。シミが拡大して地図のようになってしまうのは悩みもの。将来のお肌のことを考えると、今の時季から真夏と同じような紫外線対策をオススメします。

サブ3ランナー気象予報士"村木祐輔"のミニコーナー「天気図をミカタに!」第1回

天気図片手に練習計画

日本付近には季節によって勢力を拡大する4つの高気圧があります。夏に強まる高温・湿潤の“太平洋高気圧”。冬に発達する低温・乾燥の“シベリア高気圧”。梅雨時期に張り出す低温・湿潤の“オホーツク海高気圧”。そして、春と秋に定期的に大陸からやってくるのが高温・乾燥の“移動性高気圧”です。

移動性高気圧は名前の通り、“居座る”タイプではなく、“通過する”タイプの高気圧です。「春に3日の晴れなし」という言葉がありますが、春はこの移動性高気圧と雨を降らせる低気圧が交互にやってきて晴れがなかなか続きません。せっかくランニングの練習計画を立てても雨の日に当たってしまうと正直テンションが下がってしまいますよね。

そんな時にはテレビでよく見る天気図を参考にしてください!日本付近では基本的に天気は西から東(天気図の左から右)に流れます。つまり天気図を見て、お住まいの地域の西側に高気圧マークがあると翌日は晴れることが多い!今では民間の気象会社で1週間先までの予想天気図を提供しているところがあります。週の初めに天気図をチェックして、1週間の練習計画を立ててみると、雨で計画が台無しということが減るかも!?

    村木祐輔

    アスリート系気象予報士。株式会社ウェザーマップ所属。秋田県出身。過去にテレビ東京で気象キャスターを務め、現在は秋田のテレビ局で気象キャスターをしています。仕事のかたわらランニングを趣味とし、2015年にフルマラソンに初チャレンジ。2018年東京マラソンで初のサブスリーを達成しました(2時間59分34秒)。ランニング終わりの日本酒が大好き!酒器集めも趣味のひとつ。

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