持久力をつける3つのメリットとトレーニング方法10選

持久力・スタミナをつけるメリットは多々。スポーツシーンにも日常生活のシーンにも様々なメリットがあります。そんな持久力・スタミナをつけるためのトレーニング方法を紹介させて頂きます。持久力に自信がない人や、スポーツや健康のために持久力を鍛えたいという人は是非参考にしてみてください。

持久力とは

全身持久力

持久力は主に「全身持久力」と「筋持久力」があります。全身持久力とは、長時間運動を続けるための能力です。例えば、学校の1500m走・1000m走、20mシャトルラン、持久走、マラソン大会といったものが全身持久力を測るもの。1500mのタイムが速かったり、シャトルランの記録が高い人は全身持久力が高いと言えます。また、同じ走る種目でも、50m走や100m走といった短い距離の速さは全身持久力とは関係ありません。

50mや100mといった短い距離を走る場合、”酸素を利用せず”糖をエネルギー源とする解糖系と呼ばれるエネルギー産生システムを使います。一方、持久走やシャトルランといった長時間走り続ける場合、”酸素を利用し”糖や脂肪を代謝しエネルギー源とする有酸素性のエネルギー産生システムを使います。酸素を利用した有酸素性のエネルギーはパワーは少ないものの、長時間持続するという特徴があり、持久走やシャトルランが得意な人は、酸素を利用する有酸素性のエネルギーの生産能力に優れているため、全身持久力が高いのです。

筋持久力

全身持久力は長時間運動を続けるための能力。一方、筋持久力とは筋肉を長時間働かせるための能力のこと。全身持久力と筋持久力は似ていますが、そこには大きな違いがあります。長距離走やマラソンで例えると、走っていて息が上がってしまうのは全身持久力が関係しており、すぐ息が上がって苦しくなるのは酸素を利用し有酸素性のエネルギーを生み出す全身持久力が低いため。また、息は余裕があるのに、足が動かなくなってくるのは、筋持久力が関係しており、後半に足が思うように動かなくなるのは筋持久力が低いため。そのため、走る場合で簡単に考えると、全身持久力とは心肺機能のこと、筋持久力とは足の筋肉の持続力のこと。

また、ダンベルを片手で持っていると、手が疲れてくるのは筋持久力が関係しています。全身持久力は体全身の持久力を意味しますが、筋持久力はある特定の筋肉の持久力のこと。腕や足の筋トレをしていて、少ない負荷でも回数を多くすると、疲れてくるのは筋持久力が関係しています。

持久力を付けるメリット

メリット1.スポーツパフォーマンスの向上

持久力をつけることは様々なスポーツのパフォーマンス向上に効果的です。持久力を要するスポーツと言えば、長時間走るマラソンや陸上長距離、長時間こぐ自転車、長時間泳ぐ水泳長距離といったものが代表的。持久力を鍛えることで、これらの長時間運動を続けるスポーツのパフォーマンスを向上させることが出来ます。

また、サッカー、バスケットボール、ラグビー、アメリカンフットボール、テニスといった球技スポーツも試合中に走る合計距離が長く持久力を要するスポーツです。これらのスポーツも持久力をつけることで、試合後半でもバテることなく高いパフォーマンスを維持できるようになります。その他にも、野球、柔道、ダンスといったスポーツも持久力をつけることで、きつい練習に耐えうるスタミナを身に着けることが出来ます。

メリット2.肥満予防

持久力をつけることは肥満予防にも効果が期待出来る。新潟大学研究グループと阿賀野市が、阿賀野市内の中学2年生993人の体力テストと健康診断の結果を解析した共同研究によると、持久力と筋力が低い中学生は、持久力と筋力が高い中学生に比べて生活習慣病やメタボ傾向となるリスクが4倍高いことが判明。

将来の生活習慣病やメタボのリスクを下げるためにも、若いうちから定期的に運動をして持久力をつけておくことが大切です。

メリット3.健康

持久力をつけるメリットは、スポーツ分野だけではありません。健康面でも持久力をつけることは大切。国立健康・栄養研究所が年2回発行している「健康・栄養ニュース」の中で、全身持久力と糖尿病の関係を調査した研究結果が発表されています。その研究によると、糖尿病に罹患していない数千人の日本人男性を長期間追跡調査した結果、全身持久力が高いグループは、全身持久力が低いグループに比べて、44%も糖尿病発症の危険度が低いとのこと。

また筑波大学と中央大学の共同研究によると、高齢者では身体の持久力が高いほど脳の認知機能が高いことが判明。さらに日常生活の活動性を維持し持久力を高く保つことが脳の老化を防ぐ可能性を示唆しています。他にも様々な研究によって、持久力をつけることが健康面で良い結果を示す報告が行われています。スポーツをする人以外も、健康のために持久力をつけるための運動・トレーニングをしてみるといいでしょう。

持久力をつけるトレーニング方法

ジョギング・ランニング

持久力をつけるための定番のトレーニング方法と言えば、ジョギング・ランニングです。持久力をつけるためには、30~60分程度のジョギング・ランニングがおすすめ。長い時間一定の負荷をかけながら走ることによって、持久力を効率よく身に着けることが出来ます。

体力に自信がない人や、運動不足の人は、まずはゆったりと30分走るジョギングから始めてみましょう。30分ゆっくりと走ることで、基礎的な持久力を身に着けることが出来、体力向上や健康面でも生活習慣病の予防が期待出来ます。スポーツをしていて、より持久力を強化したい場合は60分ぐらいを目安に走ると良いでしょう。

LTペース走

同じ走るのでも、より持久力の強化に効果的なのがペース走。普段から運動をしていたり、体力に自信がある人は、ペース走を実施することで、より持久力の向上が期待出来ます。ペース走は最初から最後まで、一定ペースで走るランニングのこと。

ペース走は、有酸素性のエネルギーに解糖系のエネルギーの割合が多くなる手前のペースで行うのが基本。解糖系エネルギーは糖を利用しエネルギーを生み出し、強いパワーを発揮しますが、代謝産物として乳酸を発生させます。乳酸がたくさん溜まると、筋肉の収縮力が低下し、運動の継続が難しくなります。ペース走は、より速いペースでより長く走っても、解糖系エネルギーを割合を減らし、有酸素性エネルギーの割合を多くして走る能力を磨くことが出来、本格的な持久力向上に効果的。

LTペース走をする場合は、LTペースで走ることが重要。LTペースは、最初から最後まで一定ペースでキープすることが出来、多少きつさはあるものの、まだペースを上げるだけの余裕がある、そんなペースです。つまり、全力ではなく、かといって楽に走るのでもなく、程よくきつく、程よく余裕を感じられるペースです。

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インターバル走

持久力を鍛える走るトレーニング方法は、長く走り続けるだけではありません。インターバル走というトレーニングも持久力向上に効果的。特に、全身持久力を測る重要指標「最大酸素摂取量」を鍛えるのに効果的。インターバル走は、ずっと一定ペースで走り続けるのではなく、速く走る疾走とゆっくり走る緩走を繰り返すトレーニング。疾走時に一気に心拍数を上げ、緩走時に心拍数を落ち着けさせ、再び疾走するといったのを繰り返します。それによって、心肺に負荷を与え、心肺機能を鍛え最大酸素摂取量を向上させます。速いペースで走るとすぐ息が上がってしまうような人には、インターバル走が最適。

インターバル走は200m、300m、400m、500m、600m、1000mといった距離がありますが、マラソンを始め持久系スポーツの場合は1000m、その他のスポーツや体力向上を目的とする場合は200~300mぐらいの距離がおすすめ。1000mを5本する場合、1000mを8割~9割ほどのペースで走り(疾走)、400mをゆっくりジョグする(緩走)を5回繰り返します。

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LSD

持久力は全身持久力と筋持久力があり、全身持久力とともに筋持久力の向上も期待出来るのがLSDトレーニング。LSDトレーニングは、長い時間、ゆっくり、長い距離走るトレーニング方法です。遅いペースで、長い時間・長い距離走り続けるため、筋持久力を鍛えることが出来ます。マラソンや長距離走で、息はまだ余裕があるのに、足が思うように動かなくなるのは筋持久力不足の可能性があります。そんな場合は、LSDで遅筋を鍛え、筋持久力を強化しましょう。

フルマラソンを走るような場合、一般的に90~150分程度のLSDがおすすめ。また、体力に自信がない人や運動不足の人は30分ぐらいのジョギングから始め、体力の向上とともに60分LSDにも取り組んでみると良いでしょう。

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ウォーキング

走る以外の方法としては、ウォーキングも持久力をつける効果的な方法。ウォーキングもジョギング・ランニング同様に有酸素運動を代表する運動で、長く歩くことで全身持久力を鍛えることが出来ます。普通の歩くペースでは、負荷が軽く心肺への負荷も少なくなってしまうため、やや速めのペースを意識して30~60分程度のウォーキングに取り組んでみましょう。

ウォーキングは走るのに比べて、膝や脚への負担が軽減出来るため、運動初心者の人にもおすすめ出来る持久力強化のための運動です。いつかはマラソン大会にも出てみたいという人も、最初は基礎的な持久力をつけるために、ウォーキングから始めてみると良いでしょう。

サイクリング

サイクリングも全身持久力をつけるのに効果的。特に心肺に負荷をかけることが出来、最大酸素摂取量を効果的に鍛えることが出来ます。最大酸素摂取量は全身持久力を測る重要な指標。最大酸素摂取量が高いということは全身持久力が高いということ。

また、サイクリングは下半身を使うスポーツのため、下半身の筋持久力効果にも効果的。長い時間ペダルをこぎ続けることで、下半身の筋肉を長く動かすための筋持久力を効果的に鍛えることが出来ます。下半身の筋肉は人間の筋肉の70%程を占めるため、筋肉量を増やし、基礎代謝量アップにも効果的。

水泳

夏の時期に持久力をつけるには水泳がおすすめ。夏に長く走ったり、長く自転車に乗ったり、長く歩いたりするのはつらいもの。そんな夏には、涼しく快適に続けられる水泳が最適。水泳もジョギングやウォーキング、自転車同様に全身持久力強化に最適。また、水による浮力や水圧によるリラックス効果でストレス解消にもおすすめ。

持久力をつけるために水泳をするなら、ゆったりと長く泳ぐのがおすすめ。クロールや平泳ぎなどゆったり長く泳ぎやすい泳法で取り組みましょう。また、泳ぐのが苦手という人は、水中ウォーキングもおすすめです。

踏み台昇降運動

夏の暑い日、冬の寒い日、雨の日、風の強い日など、外に出て運動するのが大変な時には、自宅・室内で場所を取ることなく簡単に出来る踏み台昇降運動がおすすめ。踏み台昇降運動は、踏み台に昇って降りるを繰り返す運動。自宅で簡単に出来る有酸素運動として、体力向上やダイエットに人気がある運動です。

踏み台は専用踏み台も数多く販売されていますし、また雑誌や新聞紙で手作りの踏み台を作ることもできます。外で運動するのは恥ずかしいという人にも最適です。

筋トレ

全身持久力をつけるには、ジョギングやウォーキング、自転車といった有酸素運動が効果的。また、これらの運動は長時間筋肉を動かし続けるため筋持久力を鍛えるのにも最適。ただ、上腕、大腿四頭筋、ハムストリングスといった、より特定の部位の筋肉の筋持久力を効果的に鍛えたい場合には筋トレがおすすめ。

瞬発力ある筋肉を鍛えたい場合は、回数を少なくして負荷を上げて筋トレをすることで効果的にパワー系の筋肉をつけることが出来ます。逆に、負荷を小さくして回数を多くすれば同じ筋トレでも、長く筋肉を動かし続けるための筋持久力を鍛えることが出来ます。

RUNNAL編集部

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