100kmもの長い距離を歩く「100キロウォーク」を完歩するためには、当日の服装や持っていく装備選びが重要です。「単純に歩くだけだから」と甘く見ていると、その辛さに耐えられず途中で棄権という残念な結果に終わってしまう可能性があります。
100キロウォークは午前中にスタートし、翌日のお昼過ぎまで歩き続ける大会なので、装備しておきたいアイテムはたくさん。気温の変化に備えた防寒アイテムや夜間の暗い足元を照らすライトグッズ、雨対策や日焼け対策と、事前に準備しておきたい装備グッズがたくさんあります。この記事では、初めて100キロウォークへ挑戦する人でも安心して完歩を目指せるよう、大会当日の服装選びや、持っていきたい装備グッズを紹介しています。是非参考にしてみてください。
目次
100キロウォークとは
100kmウォークとは、100kmを歩くウォーキング大会のことです。100kmウォークはマラソン大会同様、制限時間(24~30時間)があり、さらに途中のチェックポイントを定められた時刻までに通過する必要があるので、参加すれば必ずしもゴール出来る訳ではありません。大会にもよりますが、完歩率は大体70%前後。大会はスタートの午前中から翌日のお昼過ぎから夕方ぐらいまで2日間にわたり開催されるので、参加者は休憩を挟みつつも夜通し歩き続けるなど、過酷な大会です。
そんな過酷な大会ですが、近年多くの人が100kmウォークへと参加しています。国内で一番有名な大会「行橋~別府100キロウォーク」は参加者が4000人を超える人気ぶり。ウォーキング大会はマラソン大会と違って、タイムや順位を競う競技会という意味合いよりも、「自分の限界に挑戦する」「友人や家族と協力してゴールを目指す」といった意味合いが強い大会なので、家族や友人、会社の同僚と一緒に参加する人が多いです。ゴール後にはみんなで100キロを歩ききった達成感や感動を分かち合えるので、入社や卒業などの節目などに挑戦する若者も多いです。
100キロウォークの服装
100キロウォークへ参加する時の服装は、マラソンを走る時と同じような恰好がオススメです。例年、多くの参加者がそのような服装で参加しています。トップスは、長袖アンダーシャツと半袖Tシャツ、ボトムスは短パンとロングタイツという組み合わせが動きやすい。2日間にわたり太陽光の下歩き続けるので日焼け防止や熱中症予防、眩しさ軽減のためにキャップは必須。そして、夜間や早朝の気温が低い時間帯は、防寒着としてウインドブレーカーを上に羽織ると良いです。雨が降ってきたら、傘を差すのではなくカッパ(ポンチョ)を羽織りましょう。
着用するアイテムはスポーツメーカーやアウトドアメーカーが出している速乾性に優れたものがオススメ。100キロウォークでは、たくさん汗をかくので、汗ですぐにベタつく綿素材はNG。また、24時間ぐらい歩き続けるので、飲み物や食べ物、タオル、防寒着、雨具、ヘッドランプ、救急セットなどの荷物を入れておくカバンも必須。カバンは両手が空き、歩きやすいリュックサックを背負うのが定番です。ウォーキング上級者になると、容量が少なくて軽いトレランザックなどが人気ですが、初心者の場合はたくさん入る容量大きめのリュックがオススメです。
100キロウォークの靴選び
初めての100キロウォーク参加で悩むのが靴選び。特に、ウォーキングシューズかランニングシューズかで悩む人が多いですが、お勧めはランニングシューズです。100キロウォークは通常のウォーキングと違って長い時間、長い距離を歩く運動です。多くのウォーキングシューズは長距離ウォーキングを想定していないので、長く歩き続けると次第にクッション性を始めとする機能性が低下していきます。一方、ランニングシューズはフルマラソン(42.195km)やウルトラマラソン(100km)に対応したものが多いので、100キロウォークのゴールまで高いクッション性や安定性などを発揮してくれます。
また、重量もランニングシューズの方が軽く、長時間歩いても靴の重みが気になりにくい。そして通気性の良いアッパー素材を使っているので、靴の中が蒸れにくく快適です。そういった点から、ウォーキングシューズとランニングシューズで悩んだら、ランニングシューズを選んでおくのがオススメ。実際、100キロウォークの大会では多くの参加者がランニングシューズを着用しています。
100キロウォークに持っていきたい!オススメ装備グッズ10選
①シューズ
アシックス「ゲルカヤノ25」
100キロウォークへ挑戦するなら、靴はクッション性と安定性の高いものを選ぶことが大切です。足への衝撃を軽減するクッション性と足元のぐらつきを抑える安定性の両方を備えた靴があると、初めての100キロウォークでも安心してゴールを目指すことが出来ます。また、通気性が良く靴の中が蒸れにくいということも大切。
初めての100キロウォークへ挑戦する人には、アシックスの「ゲルカヤノ」がオススメ。ゲルカヤノは初めてフルマラソンを走る初心者ランナーに人気のランニングシューズ。初心者でも42.195kmもの長い距離を安心して走れる高いクッション性と安定性を備えた靴です。そのため、初めて100kmを歩く人にも最適。機能性が高く人気のシューズなので、価格はそれなりにしますが、靴だけは良いものを準備しておくのがオススメです。
②リュックサック
サロモン「リュックサックTrail20」
100キロウォークは丸一日外で過ごすので、飲み物や食べ物、汗拭き用タオル、防寒着、雨具、貴重品等の荷物を入れておくリュックサックが必須です。上級者になってくると、ほとんど荷物をもたず軽装で参加する人も多いですが、初心者の場合はそれなりに荷物がたくさん入るカバンが必要です。
サロモンのリュックサック「Trail20」は容量20Lの丁度いいリュック。初心者でも安心できる収納性と、軽量性を備えているので、初めての100キロウォークにオススメ。リュックの両サイドにはペットボトルを入れておくメッシュポケットがあるので、ウォーキング中の水分補給も楽です。さらに、小さい財布やお菓子を入れておくサイドポケットもあるので、ちょっとした小物の取り出しも便利。通気性も良く背中も蒸れにくい作りになっています。
③機能性タイツ
CW-X「エキスパートモデル」
長時間歩き続ける100キロウォークでは、機能性タイツを履いておくのがオススメ。機能性タイツは、長距離歩行で負担がかかりやすい膝や股関節といった関節部位やふくらはぎ、ふとももなどの筋肉部位をサポートしてくれるので、楽に歩くことが出来ます。程よい着圧効果によって筋肉の無駄な動きを抑制できるので、疲労軽減にも効果あり。また、股擦れの予防にも効果があります。
機能性タイツを選ぶなら、ワコールのスポーツタイツブランドCW-Xの「エキスパートモデル」がオススメ。エキスパートモデルは、スポーツタイツ初心者向けのエントリーモデル。サポート力が高い上位モデルと違って程よいサポート感で、動きやすいのが特徴。そのため、初めてスポーツタイツを履く人でも違和感なく履くことが出来ます。それでいて、膝やふくらはぎ、ふとももといった気になる部位をサポート出来ます。
④5本指ソックス
タビオ「レーシングラン5本指」
100キロウォークでは、足にトラブルが起こりやすいです。特に足に多いトラブルと言えば、マメです。靴下の中で首同士が何度も擦れることで、足の指と指の間にマメが出来てしまいます。そういったマメを防止するためにも履いておきたいのが5本指靴下です。5本指ソックスは、1本1本の指が独立しているので、マメが出来るのを防ぐ効果があります。さらに、地面をしっかりと捉えることが出来るので、疲労軽減にも効果があると言われています。
5本指ソックスのオススメは、靴下屋が展開するスポーツソックスブランド、スポーツタビオの「レーシングラン5本指」です。レーシングラン5本指は、5本指ソックスであるのはもちろん、指先が立体製法になっているので、履き心地が良いです。土踏まずの部分にはサポート機能があるので、疲労とともに下がってくる土踏まずを押し上げ、快適なウォーキングを長時間キープさせてくれます。通気性や速乾性も良く、100キロウォークにオススメ。
⑤レインジャケット
ザ・ノース・フェイス「ベンチャージャケット」
100キロウォークは、日中は暖かくても日が沈むと一気に冷えることが多いです。そのために防寒着を持っておくことが大切。体温が奪われると、同時に体力を大きく消耗してしまいます。夜間の歩行に備えて、ウインドブレーカーを携帯しておきましょう。また、雨が降ってきた時には雨をしのぐために雨具を持っておくことも大切。
ザ・ノース・フェイスの「ベンチャージャケット」は、ウインドブレーカーとしての役割も、レインジャケット(雨具)としての役割もある便利なジャケット。肌寒い時間帯になってきたら羽織ることで防寒になりますし、雨が降ってきても雨具として羽織ることが出来ます。また、薄手で軽量でコンパクトに折りたたむことが出来るので、リュックに入れていても全く邪魔になりません。100キロウォークへ持っていくと非常に便利なジャケットです。
⑥ヘッドライト
Litom「LEDヘッドライト」
100kmウォークは夜間も歩くので、ヘッドライト(ヘッドランプ)は必須です。多くの大会では夜の時間帯はライトを灯火することが義務付けられています。大会当日までに必ずヘッドライトを準備しておくのを忘れないようにしましょう。
ヘッドライトはLitomのものがオススメ。価格はかなり安いですが、168ルーメンと非常に明るいライトです。足元はもちろん、遠くもしっかりと照らすことが出来るので、夜間に歩く時に非常に頼りになるライト。また、防水性も備えているので、大雨の中でも問題なし。ヘッドライトのライト部分は簡単に角度を調整出来るので、使い勝手も抜群です。
⑦GPS時計
ガーミン「ForeAthlete230J」
100キロウォークでは時計を持っておくことも忘れないように。100キロウォークは、ゴールの制限時間以外に、途中のチェックポイントにも制限時間があります。時計ですぐに時刻を確認出来ようにしておきましょう。また、GPSウォッチがあると便利です。GPSウォッチは現在のリアルタイムの歩行距離と歩行時間、ペースが確認出来ます。
オススメはガーミンのランニングウォッチ「ForeAthlete230J」。GPSの精度が高いガーミンのウォッチなら、ほぼ正確な歩行距離と歩行ペースが確認出来ます。今どのぐらいのペースで歩けているのか、どのぐらい歩いたのか、すぐにわかると大きな励みになるので、持っておくと良いです。
⑧BCAAサプリ
味の素「アミノバイタルプロ」
100キロもの過酷なウォーキングをするなら、アミノ酸を摂るのがオススメ。アミノ酸は歩くエネルギー源となる栄養素であり、さらに筋肉の修復に欠かせない栄養素です。ウォーキングの前やウォーキング中にアミノ酸を摂ることで、足の疲労感を軽減することが出来ます。特に100キロウォークを終えた後、その翌日の疲労感や筋肉痛の具合が大きく変わってくるので、大会前や大会中にアミノ酸サプリでアミノ酸を補給しておくと良いでしょう。
オススメは味の素のアミノバイタルプロ。アミノバイタルはスポーツ中に飲むアミノ酸サプリの定番。スティック状で、運動中もすぐに飲めるので、100キロウォークへ持っていくのに最適。
⑨日焼け止め
アネッサ「パーフェクトUV スキンケアミルク」
丸1日外で歩き続けるので、紫外線対策は忘れないように。100キロウォークの大会が多い5月、6月、11月も長時間外にいると日焼けします。当然、24時間も歩くとなると、顔や腕、足は簡単に焼けます。また、焼けるだけではなく、日焼けは疲労の原因にもなります。日焼けや疲労を軽減するためにも、日焼け止めは必ず持っていきましょう。歩き出す前に塗って、歩きながらもその都度塗り直しましょう。
日焼け止めのオススメはアネッサの「パーフェクトUV スキンミルク」です。汗や水に強いスーパーウォータープルーフ仕様の日焼け止めで、日中外で運動する人にオススメの日焼け止め。「SPF50+/PA++++」と強い日焼け止めなので、しっかりと日焼けから肌を守ることが出来ます。また、美容成分も配合しているので、肌に潤いを与え、乾燥ダメージから守ることも出来ます。
⑩ワセリン
大洋製薬「ワセリンHGチューブ」
100キロウォークへワセリンを持っていくのがオススメ。ワセリンは何かと重宝するシーンが多いです。ワセリンは股ズレしやすいところに塗ることで股ズレを予防したり、靴擦れしやすいところに塗ることで靴擦れを予防したりと色々なトラブルを防ぐのに役立ちます。擦れやすい箇所には事前にワセリンを塗って予防しておきましょう。
事前準備をしっかりして、100kmを完歩しよう
100キロウォークは制限時間内に100kmもの距離を歩き切るという過酷な大会です。日中はもちろん、夜間もゴールを目指して歩き続ける必要があるため、簡単に完歩出来るものではありません。しかし、事前にウォーキングの練習を積み重ね、大会当日に動きやすく疲れにくい服装を心掛け、必要なものを装備していけば、完歩出来る可能性はかなり高いです。練習なしや装備不足等の準備不足で参加した人は残念ながら完歩出来ない結果に終わる人も多いですが、しっかりと事前準備をしていけば、最後は感動的なゴールが待っているはずです。100キロウォークへ初めて参加する人は、しっかりと事前準備を行って、大会当日を迎えましょう。