30km走で得られる5つの効果と正しい取り組み方

更新日:  著者:RUNNAL編集部

フルマラソン直前の定番練習「30km走」の効果について紹介させていただきます。また、30km走を取り組む場合の正しい取り組み方も紹介しています。初めて30km走に挑戦してみようと思っている方は是非参考にしてみてください。

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30km走で得られる効果

効果1、フルマラソンを走り切るスタミナを養う

30km走はフルマラソンを走り切るためのスタミナを養うのに効果的な練習です。フルマラソンは、「30kmの壁」という言葉があるように、30km地点あたりが鬼門。初心者ランナーの場合は25kmあたりから、長い距離に慣れているランナーでも30kmを過ぎたあたりから疲労が大きくなり、足が思うように動かなくなってしまい失速する場合が多いです。20kmぐらいの距離を走る練習では、42.195kmを最後までペースを維持して走るのは難しく十分なスタミナを鍛えることが出来ません。

30km走はフルマラソンを走り切るスタミナを鍛えるのに丁度良い距離です。40kmとなると身体に与えるダメージが大きくなってしまうため、フルマラソンの練習ではおすすめ出来ません。30km走は40km走に比べると身体へのダメージは軽減出来、さらにフルマラソンを走り切るスタミナをしっかり鍛えることが出来ます。初めてフルマラソンを走るランナーの場合でも、事前に30km走を取り組むことで、フルマラソンを走り切るスタミナを備えた状態で本番を迎えることが出来ます。

効果2、心身ともに長い距離に慣れて、42.195kmを走り切る自信が付く

30km走は、フルマラソンを走り切るスタミナを鍛えるだけではなく、フルマラソンを走り切るための精神的な支えにもなります。42.195kmはフルマラソン初心者の場合、途方もない距離で、本番本当に走り切ることが出来るのか不安になることが多いです。フルマラソンを経験しているランナーでも、42.195kmの距離にはその都度その都度不安を感じるもの。

しかし、本番前に30kmを走っておけば、未知の距離への不安を払拭することが出来ます。30kmを走ってしまえば後は12.195kmを走るだけ。30kmを経験しているのと経験していないのでは、フルマラソンに対する気持ちは全然違ってきます。練習で30km走をやり遂げることが出来れば、本番にも自信を持ってのぞむことが出来ます。

効果3、現状の力を客観的に把握できる

30km走は現状の自分の走力を客観的に把握するのに効果的です。目標をサブ4に設定している場合、本番レースペースの5分40秒/kmで実施してみて、思ったより余裕がなければ目標をサブ4.5や、レースペースを5分50秒~6分00秒/kmに下方修正することが出来ます。また、逆に5分40秒/kmより速いペースでも余裕がある場合は目標をサブ3.5やレースペース5分20~30秒/kmへの上方修正も出来ます。

本番前に30km走を実践して現状の走力を把握することで、より自分の走力に合った具体的な目標、レースペースを設定することが出来ます。

効果4、グリコーゲンを貯めこむ能力を高める

30km走を走り切ると体内のグリコーゲンは枯渇状態に近づきます。グリコーゲンは肝臓や筋肉に貯蔵されているもので、走る時の重要なエネルギーになるもの。グリコーゲンは人によって貯蔵出来る量は異なり、優秀なランナーほど貯蔵量が多く、より多くのエネルギーを蓄えた状態で走ることが出来ます。体内のグリコゲーンが枯渇状態に近づくと、筋肉運動のエネルギーが不足し、バテを引き起こす原因となります。

30km走はグリコーゲンの枯渇状態に近づくトレーニングのため、グリコーゲンを体内に貯めこむ能力を高めることが出来ます。それによって本番当日に体内に貯えることが出来るエネルギー量を増やし、レース後半のバテを軽減することが出来ます。

効果5、本番のリハーサルになる

30km走はフルマラソン本番のリハーサルとしての役割があります。フルマラソン本番では予想もしなかったようなトラブルが起こります。20kmを走る時には全く問題なかったシューズやウエアの問題、携帯するジェル不足による後半のバテ、携帯するポーチの不具合、筋肉の痛みや関節の痛みといったもの。これらはなかなか本番当日にしか分からないもの。

しかし、事前に本番を想定して30km走を実践しておけば、本番に起こりうるトラブルを事前に把握することが出来、何かしらの対策を取ることが出来ます。また、本番に履くシューズや着用するウェア、携帯するポーチやジェル等のテストにも最適です。

30km走の正しい取り組み方

20~25kmを余裕を持って走れるようになってから30km走に取り組む

30km走を実践する場合は、20~25kmの距離に慣れていることが大切です。普段10~15kmぐらいの距離しか走っていない人が、いきなり30kmを走ると怪我をするリスクが高いのでやめておきましょう。30km走に取り組むランナーの条件は、20~25kmの距離に慣れていて、30kmを走っても脚力的に問題ないことです。

30km走は身体への負担が大きく、大きなダメージを受けます。20~25kmの距離にも慣れていないランナーがいきなり30km走を実践すると、体に大きなダメージが蓄積したままフルマラソン本番を迎えることになってしまい、レースで力を出し切れないことになってしまいます。そのため、まだ20~25kmぐらいの距離に慣れていない人は30km走に取り組む必要はありませんし、やめておきましょう。走る距離を30kmに伸ばす場合は、しっかり20~25kmのステップを踏むことが大切です。

フルマラソンに向けて30km走を実践する場合は本番1カ月前~3週間前に実践

フルマラソンに向けて30km走を実践する場合は、本番1カ月前から3週間前を目途に取り組みましょう。本番3週間を過ぎて30km走を実践してしまうと、30km走のダメージが蓄積したままの状態まま本番を迎えてしまう可能性があるため、最低でも3週間前までには済ませておくことが大切です。

30km練習会や30kmの大会を活用しよう

出典:https://www.facebook.com/tokyo30k/

一人で30kmの練習に取り組むのは中々つらいもの。また、一人で30kmを目標ペースで走り続けるというのは難しいため、30kmの練習会や30kmの大会を活用することをおすすめします。ランニングクラブやランニング教室が主催する30kmの練習会や、ランナーズが主催する「30Kシリーズ」がおすすめです。特にランナーズ30Kシリーズは、主要マラソン大会1カ月前の時期に全国各地で30kmの大会を実施しています。サブ3、サブ3.5、サブ4、サブ4.5といったように目標レースペースで先導してくれるペースメーカーもいるため、質の高い30km走を実践することが出来ます。

ペースは本番の目標レースペースで!!

30km走を実践する場合のペースは、目標レースペースで実践しましょう。サブ4を目標とするなら5分35~40秒/km、サブ3を目標とするなら5分10~15秒/kmあたりを目標に走ってみましょう。目標レースペースで30kmを余裕を持って走破出来るなら、本番で目標を達成できる可能性が高いです。

また、30km走を実践してみて、目標レースペースでは余裕がない場合は、本番のレースペースを下方修正してみましょう。

本番の給水所やエイドでの補給を想定し、給水ボトルとジェルを携帯して走ろう

練習会や大会では給水所やエイドを設置してくれている場合が多いですが、一人で30km走を実践する場合は当然ながら給水所もエイドもありません。本番を想定して走るためにも、給水ボトルやエネルギージェルなどの補給食を携帯して走り、給水所やエイドを仮想して水分補給や糖分・アミノ酸補給をするようにしましょう。

その際は、ボトルと補給食を携帯して走ることが出来るランニング用ボトルポーチがおすすめ。

翌日は休養を取り、翌々日は30~60分程度のリカバリージョグで疲労を抜く

30km走を実践した場合は、本番に向けてダメージを抜くためにも、翌日はしっかり休養を取りましょう。また、翌々日は疲労を抜くための30~60分程度のリカバリージョグを行うと良いです。さらに、30km走では使っていなかった速筋に刺激を入れるためにも、100~200m程度の短い流し(ウインドスプリント)を数本実践すると血流も良くなり疲労が抜けやすくなります。

RUNNAL編集部

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