ウインドスプリントで得られる3つの効果と正しい練習方法

更新日: 著者:RUNNAL編集部

練習前や練習後に行うウインドスプリントの効果について紹介させていただきます。また、ウインドスプリントの効果を得るための正しい練習方法についても紹介しています。ウインドスプリントの効果や取り組み方が気になっている方は是非参考にしてみてください。

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ウインドスプリントとは

ウイントスプリントは速いスピードで短い距離を走るトレーニング方法です。英語では「Wind Sprint」と書きます。「Wind」は「風」、「Sprint」は「(短距離の)全力疾走」という意味です。風を切るように速いスピードで疾走するというイメージです。また、略して「WS」と呼ばれることもありますし、流すように走るため「流し」とも言われます。

ウインドスプリントはジョギング・ストレッチ後のウォーミングアップの一環として取り入られる場合もあれば、長距離走後のリフレッシュ目的で取り入られる場合もあります。「Sprint(全力疾走)」という言葉を使っていますが、本練習の前に取り入れる場合も、本練習の後に取り入れる場合も、全力で走るのではなく、流すように70~80%の程度で走るのが基本です。

ウインドスプリントで得られる効果

効果1、スピードアップ

ウインドスプリントは、速いスピードで走るため、スピードを向上させる効果が期待できます。ロング走、LSD、ジョギングといった長い距離を走る有酸素運動とは違った筋肉や心肺機能を刺激することが出来、良いスピード練習となります。長い距離ばかりを走る練習をしていると、スピードを失いがち。そういったときに練習後にウインドスプリントを取り入れることで、速く走る時のスピード感覚を呼び覚ますことができます。さらに、スピードの上積みにもなります。

また、ウインドスプリントはそのほかのスピード練習である、インターバル走やレペティション走、坂道ダッシュといったトレーニングのように追い込んだ練習ではありません。その他のスピード練習に比べ負荷も少ないため、ランニング初心者のスピード練習の導入時にもおすすめ。基礎的なスピードを磨くのに最適です。

効果2、ランニングフォームの改善

ウインドスプリントは小さくなってしまったランニングフォームをダイナミックで力強いフォームに改善する効果もあります。長い距離をゆっくりと走る練習をしていると、ストライドは小さくなり、腕の振りも小さくなり、フォームが小さくなってしまいます。ウインドスプリントは速く走るため、自然とストライドは大きくなり、腕の振りも大きくなり、ダイナミックなフォムで走ることができます。

ウインドスプリントを取り入れることで、本練習であるロング走、LSD、ジョギングで小さくなってしまったフォームを、大きい正しいフォームへと修正させることができます。また、ストライドを大きく、腕をしっかり大きく振るフォームに修正することで、より速いスピードを出せるようになり、スピードアップにもつながっていきます。ウインドスプリントは長い距離を走った後のフォームの修正や確認作業におすすめです。

効果3、リフレッシュ

長い距離を走った後に、ウインドスプリントを導入する最大の効果は、リフレッシュ効果です。長い距離を走った後に、短い距離を速いスピードで走ることで、長距離走では使っていなかった筋肉を刺激することができ、筋肉のこりを解してあげることができます。さらに血液循環も良くなり、老廃物を素早く排出し、疲労回復を早める効果が期待できます。

長い距離を走った翌日以降の疲労がなかなか取れないという人は、疲労回復目的で練習後にウインドスプリントを導入してみると良いでしょう。もちろん、やりすぎると逆に疲れがたまり、疲労回復が遅くなってしまうため3~5本程度でとどめておくことが大切です。

ウインドスプリントの正しい取り組み方

その1、距離は50~150m程度

ウインドスプリントをする場合、走る距離は50~150m程度で十分です。スピードアップや心肺機能強化を目的に体を追い込むインターバル走では300mや400m、1000mといった距離を走る場合も多いですが、ウインドスプリントでは50~150mの短い距離を走ることになります。ウインドスプリントは体を追い込むのではなく、体をリフレッシュさせることを大きな目的としているため走る距離は、50~150m。スピード練習に慣れていない初心者の人は50mの距離で十分です。

その2、徐々に加速し最大でも80%の力で走る

ウインドスプリントは80%の力で走りましょう。100%全力で走るとウインドスプリントではなく、レペティションといった本格的に体を追い込むトレーニングになってしまいます。ウインドスプリントの効果を得るためにも、風を切りながら気持ちよく走れる80%程度の力で走りましょう。

また、走り始めから80%で走るのではなく、走り出しから徐々にスピードを上げて80%のスピードに乗せていくイメージで走ります。そして、ゴール後も急に止まるのではなく、徐々にペースを落としていく感じで止まります。「徐々にペースを上げる→80%のペースに到達→徐々にペースを落とす」といったイメージです。

その3、フォームを意識して走ろう

ウインドスプリントはフォームを修正する効果があります。ストライドを大きくとり、腕を大きく振る、ダイナミックな走りが出来ているか、確認しながら走りましょう。全力疾走では、フォームを確認しながら、良いフォームを意識して走るのは難しいです。しかし最大でも80%程度の力で走るウインドスプリントならフォームを確認しながら走ることができます。

ウインドスプリントは長い距離を走っている時に乱れてしまったフォームを修正するという意味合いも大きいので、フォームを意識して走るようにしてください。そうすることで、正しいフォームを身に着けることができますし、スピードを出しやすいフォームを習得することができます。

その4、1本1本の間隔は長くあけても問題なし

ウインドスプリントはインターバル走のように、追い込むための練習ではありません。インターバル走では1本1本の間隔をあけすぎると、正しい効果を得ることができなくなります。一方、ウインドスプリントの場合はインターバル走のように、1本1本の間隔を意識し過ぎる必要はありません。1本1本の間隔が長くても大丈夫です。逆に間隔が短すぎると負荷が高くなりインターバル走みたいになってしまうので、呼吸がしっかり落ち着いてから次の1本に取り掛かるようにしましょう。

その5、本数は疲労をためない程度に3~5本

ウインドスプリントは、長距離走で使わない筋肉を刺激することで、長距離走後のリフレッシュ効果があります。しかし、本数を多くこなしてしまうと、逆に疲労をためてしまう原因となります。そのため、ウインドスプリントは短い距離を少ない本数行うのが基本です。

目安は3~5本程度。スピード練習に慣れていない人は2本程度でも十分です。初めてウインドスプリントを取り入れてみようと思う人は、最初は無理のない本数で取り組むようにしましょう。

    RUNNAL編集部

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