意外とカロリー消費量が多いのがランニング。初心者がゆったりと走るジョギングペースでも、たくさんカロリーを消費することが出来ます。また、長距離を長時間走り続けるマラソンになると、その消費カロリー量は凄いです。30分や1時間走るだけでも他の運動に比べてたくさんカロリーを使うことが出来ますが、フルマラソンとなるとその量はかなりの凄さ。
この記事では、ランニングで消費するカロリー量や走る距離や時間、ペースに応じたカロリーの計算方法、1回のランニングで効果的にカロリー消費量を増やすコツなどを紹介しています。また、42.195kmを走るフルマラソンの消費カロリーも完走タイム別に紹介しているので、是非参考にしてみてください。
目次
ランニングダイエットはカロリー消費量が多いと有利
ダイエットのためにランニングをするなら、1回あたりのカロリー消費量が多いと有利です。
体重を落とすためには、1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要があります。1日の消費カロリーの内訳は主に、呼吸や内臓の働きといった生命活動のために消費する「基礎代謝」と通勤・通学の移動や仕事・勉強・運動・家事といった身体活動のために消費する「生活活動代謝」の二つ。ランニングをすると、生活活動代謝を増やすことが出来るので、1日の消費カロリーが増えます。
1日に頑張ってたくさん走れば走るほど1日の消費カロリーを増やすことが出来るので、効果的に痩せることが出来ます。また、走る頻度を増やすことは週単位、月単位の消費カロリーを増やすことになるので、大きく体重を減らすことにつながります。
ランニングで1kg痩せるのに必要なカロリーはどのぐらい?
1キロ体重を落とすのにどのぐらいのカロリーを消費する必要があるのか。脂肪は1g当たり9kcalで、1kg当たり9000kcal。私たちの体の脂肪は脂肪細胞として蓄えられていますが、その脂肪細胞は全てが脂質というわけではなく8割が脂質で、残りの2割は水分やその他の物質。そのため、脂肪を1kg落とすのに必要なカロリーは、9000kcalの8割である7200kcalです。
もちろんランニングで消費したカロリー全てが脂肪を落とすために使われるわけではありませんし、走ることによるダイエット効果がカロリー消費だけということではありませんが、1kg痩せたいなら7200kcal消費することを目安にしてみるのも良いでしょう。
ランニングの消費カロリーの計算方法
ランニングのカロリー消費量の計算方法は2つあります。
①走った距離で計算する
一つは、走った距離で計算する方法です。「体重(kg)x距離(km)」という計算方法です。もし、体重60kgの人が5kmを走った場合の消費カロリーは「60kgx5km=300kcal」となります。
この計算式は体重と走る距離をかけるだけの簡単な計算方法なので、ささっと消費カロリーを計算したい時にオススメです。実際のカロリーは、走るペースによっても変わってきますが、おおまかなカロリー量はこの計算で十分に把握できます。
②走った時間と運動強度で計算する
より詳しくカロリーを知りたいという場合は、運動強度を加味した計算式を活用するのがオススメ。その計算式は、「1.05x体重(kg)xMETsx時間」です。METsとは運動強度を表す単位で、走るペースが速いほどMETsの単位は高くなります。
例えば、キロ6分ぐらいのペースは9.8METs。体重60kgの人がキロ6分ペースで1時間走った場合の消費カロリーは、「1.05x60kgx9.8METsx1=617.4kcal」となります。ゆっくりと走るのと速く走るのでは、消費カロリーが違ってくるので、より詳しく消費カロリーを計算したい時はコチラの計算方法がオススメ。
ランニングの消費カロリーを増やすコツ
①走る距離を伸ばす
1回のランニングで消費するカロリー数を増やしたい場合は、走る距離を伸ばすと良いです。3km走るよりも5km走る方が、消費カロリーは増えます。同じペースで5km走るのと10km走るのとでは1回のカロリー消費量に2倍の差が出てくるので、速く痩せたい人は走る距離を伸ばしてみましょう。
②走る時間を伸ばす
走る距離を伸ばすだけではなく、走る時間を伸ばすのもカロリー消費量を増やすのに効果的です。20分よりも30分、そして60分走る方がたくさんのカロリーを消費できます。
③走るペースを速くする
走る距離又は走る時間が同じなら、走るペースが速ければ速いほど多くのカロリーを消費出来ます。キロ7分で走るよりもキロ6分で走る方が同じ30分のランニングでもカロリー消費量が多くなります。そのため、頑張って速く走れるようになれば、それだけ効果的にカロリーを消費出来るようになるというわけです。
30分のランニングで消費するカロリーは?【他の運動と比較】
運動 | 運動強度 | カロリー |
---|---|---|
ランニング | 9.0METs | 284kcal |
水泳 | 8.3METs | 261kcal |
自転車 | 8.0METs | 252kcal |
ダンス | 7.3METs | 230kcal |
ウォーキング | 4.8METs | 151kcal |
ヨガ | 2.5METs | 79kcal |
体重60kgの人が、一般的なジョギングペース(時速8.4km/キロ7分9秒)で30分間走った場合の消費カロリーは、「1.05x60kgx9.0METsx0.5=283.5kcal」です。1時間走ると、その倍である「567kcal」となります。また、走るペースによってMETsの数字は変わってくるので、時速12.1km/キロ4分58秒ペースになると、30分で362kcal、1時間で724.5kcal消費できます。
また、ランニングを他の運動(水泳・自転車・ダンス・ウォーキング・ヨガ)と比較した場合、ランニングが一番カロリーを消費するのに向いています。水泳もカロリー消費量が多い運動ですが、ランニングと水泳同じぐらいの力量の人が取り組んだ場合、陸上で風や重力の抵抗を受けながら走るランニングの方が消費量が多くなるのです。
フルマラソンで消費するカロリーは?【完走タイム別】
完走タイム | カロリー |
---|---|
2時間(サブ2) | 2,495kcal |
3時間(サブ3) | 2,419kcal |
4時間(サブ4) | 2,646kcal |
5時間(サブ5) | 2,835kcal |
6時間(サブ6) | 2,722kcal |
フルマラソンを体重60kgの人が完走すると、2,500~2,700kcalを消費出来ます。完走タイムによって走ったペース、時間が変わってくるので、消費カロリーにも違いがあります。2~3時間台と速いタイムで走る人は、走るペースが速いものの走行時間が短いため、5~6時間かかるビギナーランナーに比べて消費カロリーは少なくなります。逆に長時間走り続けるランナーの場合は2,700kcalを超えるなどたくさんのカロリーを消費することになります。もちろん、レース中はエイドステーションでおにぎりやバナナを食べたり、スポーツドリンクを飲んだりとエネルギー補給をするので、フルマラソンを走って消費したエネルギー分だけ丸々痩せるというわけではありません。
ダイエットのために、走ってカロリーをたくさん消費しよう
たくさんカロリーを消費して、運動ダイエットを成功させたいならランニングがオススメ。ダイエットに良い運動は、ウォーキング、水泳、自転車、ダンス、ヨガといったものがありますが、その中でも走ることはカロリー消費に効果的。走ることに慣れて、走る時間を伸ばしたり、走る距離を伸ばしたり、走るペースを上げたりすることで、さらに効果的にカロリーを消費することが出来るようになります。
もちろん、1回2回のランニングで痩せるだけのカロリーを消費するのは無理ですが、週2~4回走るのを何カ月か続けていくことできっと体に変化が現れるはずです。痩せるために、ランニングを頑張ってみましょう。