ダイエットに効くと言われるエアロバイク(フィットネスバイク)は実際のところ1回30分の運動でどのぐらいのカロリーを消費出来るのか。また、他の有酸素運動であるウォーキングやジョギング(ランニング)、水泳と比べてどのぐらい消費カロリー量が多いのか、或いは少ないのか気になるところ。
この記事では、エアロバイクの消費カロリーを計算する計算式とともに運動強度(負荷)別のカロリー消費量の目安を詳しく紹介しています。また、1回のエアロバイク運動で消費するカロリー量を増やすためのコツについても紹介しているので、エアロバイクダイエットに挑戦しようと思う人は是非参考にしてみてください。
目次
エアロバイクの消費カロリーの計算方法
「METsx体重(kg)x運動時間(h)x1.05」
エアロバイクの消費カロリーを正確に計算する方法は、「METsx体重(kg)x運動時間(h)x1.05」です。例えば、体重60kgの人が30分間普通に歩く(2.8METs)場合の消費カロリーは、88kcal(2.8METsx60kgx0.5hx1.05)となります。また、エアロバイクの運動強度を4.8METsとした場合は、151kcalとなります。
この消費カロリーの計算式の中にあるMETsとは、日常生活における活動やスポーツ等の運動における強度の単位のこと。METsの数値は、歩行や階段を下りるといった日常生活の中の比較的楽な動作ほど数値が低く、ランニングやテニスといったスポーツ等の比較的きつい動作ほど数値が高く設定されています。また、同じ活動・運動でも、そのしんどさ(負荷)次第でMETsの数値に違いがあります。各活動や運動におけるMETsの値は、「身体活動のメッツ(METs)表/国立健康・栄養研究所」で確認出来ます。
30分のエアロバイクで消費するカロリー量の目安【運動強度別】
①ウォーミングアップ
40kg | 50kg | 60kg | 70kg |
---|---|---|---|
74kcal | 92kcal | 110kcal | 129kcal |
エアロバイクで消費するカロリー量は、どのレベルの運動強度で取り組むかによって大きく変わってきます。当然、楽であればあるほど消費カロリー量は少なく、きつければきついほど消費カロリー量は多くなります。
まず、エアロバイクをランニングや筋トレといった他のメインとなる運動のウォーミングアップ代わりとして軽めの負荷で取り組んだ場合の運動強度は3.5METs。きつさを感じることはなく、かなり楽に感じるこのレベルでのエアロバイクだと30分で体重40kgの人で74kcal、50kgの人で92kcal、60kgの人で110kcal、70kgの人で129kcalとなります。非常に楽に感じるレベルだと、エアロバイクで消費出来るカロリーは運動の消費カロリー量としてはかなり少な目です。
②ダイエット目的
40kg | 50kg | 60kg | 70kg |
---|---|---|---|
101kcal | 126kcal | 151kcal | 176kcal |
次にダイエット目的で、“楽からほどほどの労力”、つまり、キツく感じるレベルではないけれどほどほどに体力を使い心地よい疲労感を感じるレベルの負荷となると、運動強度は4.8METsとなります。この強度で30分間エアロバイクを漕ぎ続けると、体重40kgの人で101kcal、50kgの人で126kcal、60kgの人で151kcal、70kgの人で176kcal消費出来ます。
③トレーニング目的
40kg | 50kg | 60kg | 70kg |
---|---|---|---|
143kcal | 179kcal | 214kcal | 250kcal |
次に体力向上、持久力アップといったトレーニング目的で、“ほどほどからきつい労力”、つまり、運動時間の中盤から後半にかけてしっかりとキツさを感じるレベルでの負荷でエアロバイクに取り組んだ場合だと運動強度は6.8METsとなります。このぐらいの高い負荷でのエアロバイクとなると消費カロリー量はグッと上がります。この運動強度で30分間エアロバイクを漕ぎ続けた場合、40kgの人で143kca、50kgの人で179kcal、60kgの人で214kcal、70kgの人で250kcalも消費出来ます。
④スピンバイク
40kg | 50kg | 60kg | 70kg |
---|---|---|---|
179kcal | 223kcal | 268kcal | 312kcal |
最後に、一般的なエアロバイク(フィットネスバイク)よりも高い負荷に設定出来るアスリート向けのトレーニングバイクであるスピンバイクを利用してしっかりと追い込んだ場合の運動強度は8.5METsとなります。このレベルとなると屋外でのランニングに匹敵するぐらいの強度となるため、30分間のエアロバイク運動で40kgの人で179kcal、50kgの人で223kcal、60kgの人で268kcal、70kcalの人で312kcalも消費出来ます。
エアロバイクと他の運動との消費カロリー量の比較
運動 | 運動強度 | カロリー |
---|---|---|
エアロバイク | 4.8METs (楽からほどほどの労力) | 151kcal |
ウォーキング | 4.3METs (運動目的で歩く) | 135kcal |
ランニング | 8.3METs (時速8.0km) | 261kcal |
水泳 | 5.8METs (クロールで楽からほどほどの労力) | 183kcal |
テニス | 6.0METs (ダブルス) | 189kcal |
ゴルフ | 4.8METs | 151kcal |
ヨガ | 2.5METs (ハタ) | 79kcal |
エアロバイクは他の運動と比較して、消費カロリー量は多いのか少ないのか。結論として、エアロバイクは他の運動と比較し、1回30分の運動で消費出来るカロリー量は少なめです。ウォーキングに比べるとやや消費カロリー量は多いものの、ランニングや水泳、テニスといったよりアクティブな運動に比べると消費カロリー量はかなり少な目。
エアロバイクが他の運動と比べ消費カロリーが少ない理由は、屋内でマシンを使った運動であるため。屋内でマシンの上で走るエアロバイクだと、途中で坂道やアップダウン、曲がり道が無いし、空気抵抗もありません。そのために、どうしても屋外スポーツやマシンを使わずの運動と比べ負荷は軽くなり、消費出来るカロリーも少なくなってしまうのです。
ただし、それでもエアロバイクは家の中で一目を気にすることなく、天気や時間帯に左右されることなく、動画を見ながらでもできるというたくさんのメリットがあります。消費カロリーがたとえ少なくとも、エアロバイクをしっかり継続出来れば、他の運動同様にダイエットは出来ます。
エアロバイクの消費カロリーを増やすためのコツ
コツ1.運動時間を増やす
エアロバイクはランニングや水泳に比べると消費カロリーは少な目であるものの、それでも工夫次第で消費カロリー量を増やすことは可能です。そのための一番の方法は、1回のエアロバイクを漕ぐ時間を延ばすこと。今現在1回30分エアロバイクを漕いでいるなら、1回の消費カロリーを増やすために1回40分にしてみましょう。エアロバイクの習慣化も出来、体力もついてきたらさらに1回50分、最終的に1時間を目指すようにすると良いでしょう。1回の漕ぐ時間が30分から1時間になったら、1回のエアロバイクで消費出来るカロリーは単純に2倍となり、ダイエット効果も2倍となります。
コツ2.回転数を上げる
1回のエアロバイクを漕ぐ時間を同じままに消費カロリーを増やす方法もあります。それがペダルの回転数を上げること。つまり、漕ぐペースを速くすること。ペダルを漕ぐペースが上がれば、エアロバイクで移動する距離も増え、同じ時間でも消費出来るカロリー量はグッと増えます。エアロバイクを続けていけば体力は付いてくるので、それと合わせてペースを上げていくと良いでしょう。
コツ3.ペダルの負荷を増やす
ペダルを漕ぐ時間とペダルを漕ぐペースそのままに消費カロリーを増やす方法もあります。それが、ペダルの負荷を重く設定すること。ペダルが重くなれば当然運動強度は増すため、同じ30分で同じペースでのエアロバイクでも消費出来るカロリーは増えます。
ただし、スッキリと細い脚を目指す女性の場合は、ペダルの重さはあまり重くしないように注意しましょう。ペダルを重くすると太腿前の大きな筋肉である大腿四頭筋を重点的に鍛える形となるために、足太りの原因となります。たくましい筋肉もつけたいという男性の場合は問題ありませんが、脚痩せを期待する女性の場合はペダルの負荷を上げるのではなく、運動時間を増やす、回転数を上げるといった方法で消費カロリーを増やすようにしましょう。
エアロバイクの消費カロリーは工夫次第で増える、ダイエットのために頑張ろう!
エアロバイクの消費カロリーは外を走るランニングといった屋外スポーツに比べると少な目です。それでも、「ペダルを漕ぐ時間を長くする」「ペダルの回転数を上げる」「ペダルの負荷を大きくする」といった工夫次第で1回のエアロバイク運動で消費出来るカロリー量をグッと増やすことは可能です。じっくりと継続して取り組めばエアロバイクでも着実にダイエット効果は得られるはずです。是非ダイエットのためにエアロバイクを頑張ってみましょう。