陸上競技の中距離種目や長距離種目に取り組むなら、陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)を活用してみるのがおすすめです。陸上選手向けに設計された陸上競技用腕時計があれば、ストップウォッチ機能を活用し手元で手軽にラップタイムとスプリットタイムを確認出来るので便利です。GPS機能付き腕時計なら、河川敷を走る場面でもリアルタイムに走行距離とペースを確認出来ます。インターバル機能を活用し、ショートインターバルやロングインターバルに役立てることも出来ます。
今回の記事では、陸上競技の中長距離種目に取り組む中学生中学生・高校生・大学生向けに、練習にも大会にも便利に使える陸上競技用腕時計のおすすめモデルを紹介しています。トップ選手から中学生まで多くの陸上選手に人気の高い、Garmin(ガーミン)やCOROS(カロス)などの有名メーカーからおすすめの腕時計を厳選し紹介しています。部活用の腕時計が欲しいという部活生も、大切な友達や子供に陸上競技用腕時計をプレゼントとして贈りたい人も是非参考にしてみてください。
目次
陸上競技用腕時計の5つのメリット
メリット①いつでもどこでも時刻が確認出来る
学校の部活動で陸上競技の中長距離種目を頑張る中学生や高校生、大学生が陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)を持っておくメリットはたくさんあります。まず、陸上競技用腕時計を活用する一つ目のメリットは、いつでもどこでもすぐに手元で現在の時刻を確認出来ることです。時刻表示機能は腕時計としてはごくごく当然で当たり前の機能ですが、部活中に手元で時刻が分かるというのは、陸上部の中学生や高校生、大学生にとっては大きなメリットとなるのです。
特に、陸上部の中長距離パートの選手は、短距離パートの選手と違い、ペース走やビルドアップ走、LSD等といった距離を踏む練習をするために、外周や河川敷へと出ていくことも多いです。腕時計があれば練習を予定通りこなしやすくなり、最後の集合時間にも時間通りに戻ってくることが出来ます。さらに、大会当日の出場種目の招集時間に誤って遅れて失格となるなんてミスもなくなります。
メリット②ストップウォッチ代わりにラップ/スプリット計測が出来る
陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)の二つ目のメリットは、マネージャーに頼む必要なく、走りながら自分で手軽にラップタイムとスプリットタイムの計測出来るところです。
ラップタイムとは陸上競技場のトラックの1周(400m)ごとのタイムことで、スプリットタイムとは途中の距離(400m,800m,1200m....)ごとの経過タイムです。陸上競技用腕時計が手元で手軽にラップタイムとスプリットタイムを確認出来るため、中長距離選手にとって重要となるペース走やビルドアップ走の練習に便利です。自分自身で計測出来るため、マネージャーの手が空いてなくても、一人で質の高い練習が可能です。
さらに、競技会当日も手元のラップタイムを確認しながら走ることでオーバーペースを防ぎながら、事前に設定したペースで走るのに役立ちます。また、「ここままだと目標タイムに届きそうに無いからペースを上げよう」とペースアップの目安にもなります。
メリット③インターバルタイマーが活用出来る
陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)のメリットの三つ目は、インターバルタイマー機能を活用し、効率よくインターバルトレーニングが出来る点です。
陸上競技用腕時計は、二つのタイマーを同時に設定出来るダブルタイマー機能やインターバルワークアウト機能を搭載したモデルが多いです。インターバル走における疾走と緩走(休憩)のそれぞれのタイムを設定出来るのです。そのため、中長距離パートのキツい練習の代表格であるインターバル走(或いはレペティション)を実施する場合も、予めインターバルタイマーを設定しておくことで、しっかりと自分を追い込んだ練習が出来るようになります。インターバルではついつい気持ちで負けて緩い感じになってしまうという人にこそ、このインターバルタイマー機能が刺さるはずです。
メリット④GPSセンサーで距離計測出来る
陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)の四つ目のメリットは、GPS機能で手元にリアルタイムに走行距離と走行ペースを表示出来るところです。このGPS機能は特に、練習日に学校のグランドのトラックがあまり使えず、ほとんどの練習を外周や河川敷で過ごすという学校の選手に大きなメリットとなる機能です。
GPS機能を搭載した陸上競技用腕時計があれば、外周や河川敷を走る場面でも、手元で手軽に走行距離と走行ペースを計測出来るのです。1周が何キロか、ここからあそこまで何キロか分からないところでも設定距離(400mでも1000mでもOK)ごとのラップタイム・スプリットタイムを自動計測出来ます。つまり、外周や河川敷を走る場面でもトラックを走っている時のような質の高い練習が出来るようになるのです。なかなかトラックでの練習が出来ないという学校の選手にGPS機能は一押しです。また、学校外へロング走やLSDをしにくい長距離パートの選手にもGPS機能は一押しです。
メリット⑤光学式心拍計でリアルタイムに運動強度を把握出来る
陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)の最後の五つ目のメリットは、手元で手軽にリアルタイムの心拍数を確認出来るところです。
心拍数とは一定の時間内に心拍が拍動する回数(単位はbpm)のこと。心拍数は運動のキツさに比例するように変動するため、心拍数はトレーニングの運動強度を客観的な数値で把握するのに役立つとされています。つまり、心拍数を管理しながらトレーニングすることによって、それぞれの練習においてより正しい効果を得られるようになるという訳です。心拍計を内蔵した陸上競技用腕時計があれば、トップ選手も実践するような心拍数を管理したトレーニング“心拍トレーニング”も手軽に出来るようになります。また、今日の調子の良し悪しを判断する上でも重要な要素となります。
陸上競技用腕時計は大きく2種類
GPS機能無しの安いモデル
陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)は、大きく分けると「GPS機能無しの安いウォッチ」と「GPS機能有りの高機能ウォッチ」の2種類あります。
GPS付き陸上競技用腕時計は、安くても3万円台、高いモデルだと10万円近いモデルもあります。一方、GPS機能なしの陸上競技用腕時計であれば1万円台で安く買えます。そのため、陸上競技用腕時計を安く買いたいという中学生や高校生に、GPS無しの腕時計が人気です。学校のグランドや外周、陸上競技場のタータントラックといった1周の距離が分かっているような周回コースで練習することが多い中学生や高校生にはGPS機能無しの安いモデルでも十分です。
GPS機能無しの安いモデルでも、ラップ/スプリット計測やタイマー機能、アラーム機能、LEDバックライト機能といった必要最低限の機能は利用出来ます。
GPS機能付き高機能モデル
GP付き陸上競技用腕時計は、内蔵のGPSセンサーを活用し、手元で距離計測とペース表示出来るの最大の魅力です。GPS付きなら、学校の周りや公園、河川敷など、どこを走る場面でもリアルタイムに走行距離とペースを計測し確認出来るため長距離走の練習に非常に便利です。そのため、練習でより長い距離を走ることが多い長距離種目や駅伝に取り組む高校生・大学生や、ハーフマラソンやフルマラソンといったマラソンに挑戦する社会人ランナーにオススメです。学校の練習でなかなかグランドのトラックが使えず、近くの河川敷を走ることが多いという中学生も効率の良い練習のために、お小遣いやお年玉を貯めてGPS付きモデルを頑張って買ってみるのもおすすめです。
また、GPS付きのランニングウォッチはほとんどの機種が光学式心拍計やVO2MAX(最大酸素摂取量)測定機能も搭載しています。心拍計はそれぞれの練習効果を上げるのに役立ちますし、VO2MAXは自分の全身持久力(有酸素性能力)レベルを客観的な数値で把握したり、ランナーとしての成長度合いを種目の自己ベストタイム以外で把握するのに役立ちます。
Apple Watchは陸上競技の大会では使用禁止の可能性あり
陸上競技用腕時計(ランニングウォッチ)を選ぶにあたり注意しておきたいのが、日本陸上競技連盟の定める規則に違反するのものを誤って買ってしまわないこと。
「日本陸上競技連盟競技規則/第2部 競技会一般規則」の“第144条 競技者に対する助力”では、競技中或いは競技場内(競技区域内)で助力を受けると審判長により警告され、さらに助力を受け続けると失格になると記されています。そして、その助力に該当する一つの例として他社と通信出来るスマホの持ち込み(携帯)があります。一方、携帯もしくは着用していても助力とみなされず許可されるものに心拍計や速度距離計、ストライドセンサー、その他の類似の機器とあるのですが、但し書きとして「他社との通信に使用不可なものに限る」とあります。つまり、スマホ同様に他社と通信に使用出来るスマートウォッチも規則違反に該当するのです。
現状、日本陸上競技連盟競技規則に違反する可能性が高いのが、Apple Watchです。通常のスマートウォッチ(或いはランニングウォッチ)は、メール受信の通知機能や通話機能を備えていても近くにスマホがないと通信は出来ません。一方、Apple Watchは近くにスマホがなくても時計単体でモバイルデータ通信出来るセルラーモデルがあるため、スマホ同様の扱いとなり、注意される可能性があります。そのため、Apple Watchを普段の練習で使うのは問題ありませんが、Apple Watchを大会当日に使用するのは避けておくのが無難です。
Apple WatchはWA(世界陸連)において、着用できないことが確認されていますので、同様の通信機能がついたスマートウォッチを付けたまま競技に参加することは出来ませんので、ご注意ください。(参照元:大阪陸上競技協会HP)
陸上競技用腕時計のおすすめ【GPS機能なしの安いモデル】
SEIKO プロスペックス スーパーランナーズEX(SBEF055)
GPS機能は要らない、安くてシンプルな陸上競技用腕時計が欲しいという人には、陸上長距離選手定番の腕時計であるSEIKO(セイコー)の「スーパーランナーズEX(SBEF055)」がおすすめです。
セイコーのスーパーランナーズEXの最大の魅力は、1万円台(市場価格なら約1万円)で買える安い陸上競技用腕時計である点です。ベーシックなデザインでシンプルな機能性となっているため、陸上初心者の最初の腕時計にぴったりです。ストップウォッチによるラップ計測は最大300ラップ保存出来るため、重要な練習や大会の記録をしっかりと保存出来るのも魅力的です。さらに、ソーラー充電に対応し、本永久的に使えるのも大きな特徴です。おまけに、ダブルタイマー機能を搭載し、インターバルトレーニングでも便利に使えるなど、非常に使い勝手の良い陸上競技用腕時計となっています。
SEIKO プロスペックス スーパーランナーズEX(SBEF0047)
GPS機能無しの安い陸上競技用腕時計が欲しいという人には、先ほどと同じくSEIKO(セイコー)の人気ウォッチである「スーパーランナーズEX(SBEF047)」もおすすめです。機能性は先ほどのSBEF055と全く同じですが、ケースに赤いメタリック塗装が施されており、疾走感溢れるカッコいいデザイン性となっているのが大きな魅力です。陸上競技の長距離種目用にオシャレでカッコいい腕時計が欲しいという人にぴったりです。
陸上競技用腕時計のおすすめ【GPS機能付きの高機能モデル】
Garmin ForeAthlete 55
出来るだけ安くGPS機能付き陸上競技用腕時計が欲しいという人には、人気ブランドであるGarmin(ガーミン)のエントリーモデルである「ForeAthlete 55」がおすすめです。
ガーミンのForeAthlete 55の最大の魅力は、市場価格2万円台でガーミンのランナー向けGPS時計が買えるコスパの良さです。GPSセンサーを内蔵しているため、公園や河川敷を走るだけでも手元でリアルタイムに現在の走行距離と走行ペースを表示出来るので凄く便利です。また、運動強度の把握に役立つ光学式心拍計に、長距離ランナーの重要指標ともなるVO2MAX測定機能を搭載しているのも魅力的です。さらに、ランナー人気NO.1のランニングウォッチブランドの機種ということもあり、休憩時間の目安となるリカバリータイム機能や、5km/10km/ハーフ/フルマラソンの予想タイムが分かるレース予想タイムなど便利機能が盛りだくさんです。
おまけに、陸上競技場の400mトラックでも正確にGPS計測出来る高度なトラックランモードも備えているため、中学生や高校生が初めてGPS時計を選ぶなら、おスパの高いForeAthlete 55で間違いありません。
COROS PACE 3
低価格で買える高機能なGPS付き陸上競技用腕時計が欲しいという人には、人気急上昇中の新興GPSウォッチメーカーであり、エリウド・キプチョゲ選手や大迫傑選手が愛用することで有名な、COROS(カロス)の「PACE 3」がおすすめです。
カロスのPACE 3の最大の魅力は、定価3万円台で買えるGPS付き陸上競技用腕時計とは思えないぐらいに高機能である点です。通常のGPSよりも計測精度の高い2周波GPSに対応しているため、より速い補足速度、より正確な測位精度が期待出来ます。もちろん、トラックランモードに対応し、学校のトラックでも競技場のトラックでも精度の高いGPS計測が可能です。また、GPS計測において様々なデータを計測出来、その計測データを、世界最強マラソン軍団であるNNマラソンチームも採用するトレーニングツール「カロストレーニングハブ」にて分析出来るのも特徴的です。また、音楽保存機能を備え、PCから時計本体へと音楽データを取り込むことで、スマホなしに走りながら音楽を楽しめるのも魅力的です。3000mや5000m、10000mを専門種目に頑張る高校生にも大学生にもおすすめのモデルです。
Forerunner 165
音楽再生機能や電子マネー搭載の高性能なGPS付き陸上競技用腕時計が欲しいという高校生や大学生、社会人には、Garmin(ガーミン)の2024年最新エントリーモデルである「Forerunner 165 」がおすすめです。
ガーミンのForerunner 165の最大の魅力は、タッチ操作や音楽再生、電子マネーなど便利な機能性満載の、高校生から社会人まで満足度の高い高性能なGPS付き陸上競技用腕時計である点です。まず、ディスプレイにはAMOLEDディスプレイを採用しているため、画面が通常の陸上競技用腕時計よりも圧倒的に綺麗です。物理ボタンだけではなくタッチ操作にも対応し操作性抜群です。Amazon MusicやLINE MUSIC Spotifyといった人気音楽アプリを活用しスマホなどで音楽再生(オフライン再生)出来るのも魅力的です。定番の電子マネーであるSuicaにも対応し、ロングランやLSDへ遠くへ行く際にもこの時計のみ身につけておけば安心です。
また、ガーミンが誇る先進のランニング・トレーニング機能も、ランニングダイナミクスやランニングパワー、トレーニング効果などをはじめ多数搭載しているため、中・上級者レベルの長距離選手でも非常に使い倒し甲斐のある時計となっています。
陸上競技用ランニングウォッチを活用し目指せ自己ベスト!
陸上中長距離種目には、ランニングウォッチが便利。ランニングウォッチがあれば、毎日の練習の質が上がり陸上選手としてのレベルもグッと上がるはず。さらに、大会当日もリアルタイムにラップやスプリットタイムを確認しながら走ることで、より目標タイムの達成や、自己ベスト更新へと近づくはずです。陸上の中距離種目の800mや1500m、長距離種目の3000m、5000m、10000m、3000mSCに取り組むなら、陸上初心者も中上級者も是非ランニングウォッチを活用してみましょう。そして、是非自己ベストを目指しましょう。