1500mで4分30秒を切るための練習方法

更新日:  著者:RUNNAL編集部

1500mで4分30秒を切るための練習方法を紹介させて頂きます。1500mで4分30秒を切るための具体的な練習メニュー、参考となる設定タイム等も紹介しているので、是非参考にしてみてください。中学校や高校、大学で1500mに取り組む学生さんから、社会人で市民ランナーとして1500mに取り組む方まで参考になる練習方法です。

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1500mで4分30秒を切るためのペース

大会で参考にしたい!イーブンペース時のレースペース

300 400 700 800 1000 1100 1200 1500
タイム 0'54 1'12 2'06 2'24 3'00 3'18 3'36 4'30

1500mで4分30秒を切るペースはどんなペースか。イーブンペースで走った場合、最初の入りの300mが54秒、最初の1周(400m)が72秒ペース。2周目も72秒で、700地点の通過タイムが2分06秒、800mの通過地点が2分24秒。3周目も72秒で、1100mの通過地点が3分18秒、1200mの通過地点が3分36秒です。

練習時のペース設定の参考になる!各距離ごとのペース

100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000
タイム '18 '36 '54 1'12 1'30 1'48 2'06 2'24 2'42 3'00

1500mで4分30秒を切る、という明確な目標タイムがある場合は、その目標タイムを達成するために、日々のトレーニングでは4分30秒のペースを参考にインターバル走やレペティション、ペース走のペースを設定していきます。その時に参考となるのが1500mの距離別のレースペース。200mインターバルや300mインターバルをする時など、1500mのレースペースのタイムが練習時の設定タイムの参考となります。

1500mで4分30秒を切るために大切な3つのこと

スタミナ

1500mで4分30秒を切るためには、スタミナが必要です。800mと1500mを専門にしている選手の場合、スタミナを鍛える有酸素トレーニングの割合が少なく、スタミナ不足から800mの記録の割に1500mの記録が伸びないというケースが多くあります。それを打破するためにも、スタミナを強化する有酸素トレーニングを実施しておきたいところ。

有酸素トレーニングは主にジョグやペース走、ビルドアップ走、距離走といったもの。これらの練習は持久力に欠かせない遅筋を鍛えたり、最大酸素摂取量を向上させたり、有酸素運動能力を向上させるといった効果があります。スタミナを強化することで、1500mのレース後半のバテを防ぎ、4分30秒切りが近づいてきます。

スピード持久力

1500mはスタミナとスピード両方が求められる競技。特に、1500mで4分30秒を切ろうと思うと、速いスピードを長く持続さえる「スピード持久力」が高いレベルで求められるようになります。そのため、4分30秒切りを目指す人はスピード持久力を意識的に重点的に鍛えるようにしましょう。練習は主にスタミナを鍛える練習とスピードを鍛える練習がありますが、スピード持久力を鍛える練習も4分30秒切りを目指す上では非常に重要になってきます。

1500mのスピード持久力を鍛えるには、600~1000mのインターバルやレペティショントレーニングがおすすめ。600~1000mの距離は速いスピードを長く持続させる必要がある練習なのでスピード持久力強化に最適。また、インターバルやレペティションは乳酸がたくさん発生する練習。乳酸はスピードを上げるほど発生量が多くなり、速いスピードを長く持続させるためには邪魔になる存在。インターバルやレペティショントレーニングを反復することで、乳酸がたくさん発生しても除去する能力を鍛えることが出来るため、より速いスピードをより長く持続出来るようになります。

スピード

1500mは高いレベルでスピード持久力が求められる種目。その絶対的なスピードを強化するためにも1500mではスピード練習を積極的に取り組みたいところ。特に4分30秒切りを目指す場合は、100mを18秒ペースと速いペースで走り続ける必要があるため、絶対的なスピードの底上げは欠かせません。また、5000mと1500mを専門にしている選手の場合、スタミナを鍛える練習は十分に実施していても、1500mのスピードを鍛えるスピード練習が不足している場合が多いです。そのため、5000mと1500mに取り組む選手ほど、スピード練習を積極的に取り入れてみましょう。

スピードを強化するスピード練習は200~400mぐらいの短い距離がおすすめ。この短い距離の練習を反復することで、絶対的なスピードを底上げし、1500mでの4分30秒切りへと近づけることが出来ます。

1500mで4分30秒を切るための練習方法

スタミナ強化の練習

40~60分ジョグ

基礎的なスタミナを鍛えるのに効果的なジョグ。ジョグは比較的ゆっくりと走る練習で、有酸素運動能力を鍛えるのに効果的。酸素を使って走るエネルギーを生み出す有酸素運動能力を磨き、持久力を発揮する遅筋を鍛え、エネルギーの生産向上と言われるミトコンドリアを活性化させるなど、スタミナを鍛える代表的な練習方法。

1500mはスピードとともにスタミナも求められる競技。そのため、1500mで4分30秒切りを目指す選手も基礎的なスタミナを強化するために、40~60分程度のジョグは取り組みたいところ。また、毛細血管を増やし全身への血流量を増加させ、血液循環を促すことで、疲労を早期に回復させる効果もあります。そのため、強度の高い練習をした翌日のリカバリー目的の練習としてもおすすめ。

6000mペース走

1500mで4分30秒切りを目指すなら、質の高いスタミナ強化練習としてATペース走をおすすめしたい。ATペース走とは、有酸素運動と無酸素運動の境目となるATペースで走るペース走のこと。このATペースで走ることによって、走っている時に乳酸が発生するポイントを遅らせることが出来る。簡単に説明すると、1500mで4分30秒ペースで走っている時に1000m地点で乳酸がたくさん発生してペースがガタっと落ちてしまうような場合、ATペース走を反復して取り組むことで、乳酸の発生ポイントが徐々に遅れ、最終的に1500mを4分30秒ペースで最後まで走り切れるようになるというもの。

自分の、乳酸が発生するポイントを遅らせることが出来れば、それだけ速いペース、長い時間、ペースを持続できるようになり、中長距離のタイム短縮へとつなげることが出来ます。1500mの場合は6000mペース走がおすすめ。

ATペース走は、ATペースで走ることで効果を発揮する練習。そのため、まずは自分自身のATペースを把握することが大切。まず6000mを最初から最後まで一定ペースで走るペース走を、それぞれペースを変えて走ってみよう。ATペースは「少しきつい」と感じつつ、まだペースを上げる余裕はあり、最初から最後まで一定ペースで走り通すことが出来るペースです。このATペースはATペースを繰り返すことで徐々に向上していきます。ATペースが向上すれば1500mのタイムも向上していきます。

スピード持久力強化の練習

1000mx2本(t=3'00/r=400mjog)

1500mにとって大切なスピード持久力強化のための練習。1000mはスピード持久力に効果的な練習。1000mの設定タイムは1500m4分30秒のレースペース、3分00秒に設定。休憩は400mジョグで2本実施しましょう。

現在の持ちタイムが4分40秒の選手は3分00秒~3分05秒、4分50秒の選手は3分05秒~10秒に設定し、徐々に4分30秒のレースペース、3分00秒でこなせるように取り組んでいきましょう。

800mx3本(t=2'24/r=300mjog)

1500mの約半分の距離にあたる800mもスピード持久力強化に効果的な練習。800mも設定タイムは4分30秒で走るレースペース、2分24秒に設定。休憩は300mジョグでつなぎ、3本実施。

現在4分40秒の選手は2分25秒~2分30秒、4分50秒の選手は2分30秒~2分35秒に設定し、徐々に2分24秒ペースでこなせるように取り組んでみましょう。

600mx4本(r=15min)

スピード持久力強化には、インターバル走以外にレペティションもおすすめ。600mレペティションは、1本1本の間の休憩を15分間取ります。15分間の完全休養を取るため、1本1本はほぼ全力で疾走します。距離は600m以外にも800m、1000mで実施しても良いでしょう。1本1本を全力で走るレペティションと、レースペースで走るインターバル、それぞれペースの違うトレーニングを上手く組み合わせながら取り組むことで、効果的にスピード持久力を鍛えていくことが出来ます。

スピード強化の練習

200mx10本(t=36/r=100mjog)

1500mはスピード強化も重要。そのスピード強化のためには、短い距離を走るショートインターバルがおすすめ。特に距離の短い200mインターバルは1500mのスピード強化におすすめ。速いペースで走る200mインターバルは、心肺機能に強い負荷をかけることが出来ます。そのため、この練習を反復して取り組むことで、速いスピードで走っても、今までよりも呼吸が楽に感じるようになります。

300mx6本(t=54/r=150mjog)

300mインターバルも200mインターバル同様に1500mで4分30秒を切るためには重要なスピード練習。本数を多くしてしまうと、1本1本のペースが落ち練習の質が低下してしまうため、300mの場合は7本ぐらいが妥当です。

300mx5本(r=15min)

インターバル走と違って1本1本をほぼ全力で疾走する、レペティショントレーニングはスピードの底上げに効果的。300mのレペティションを取り組むことで、300mのスピード底上げにつながり、1500mの最初の300mを、より楽に走ることが出来ます。また、300mインターバルのタイム向上にもつながり、4分30秒切りという目標へ着々と近づいていきます。

400mx4本(r=15min)

300mレペティション同様、400mレペティションも重要。1500mを速いタイムで走るためには、300m同様に400mのスピードを底上げすることが大切。400mのスピードを底上げすることが出来れば、1500mの最初の1周を楽に走ることが出来ますし、1500mの400mのラップタイム向上にもつながります。また、スピード持久力強化のための、600m~1000mのスピード持久力練習のタイム向上につながり、4分30秒切りを目指す練習の質がどんどん向上していきます。300m同様、きついトレーニングですが、是非積極的に取り入れましょう。

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RUNNAL編集部

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