マラソン大会1週間前・3日前からの食事は"カーボローディング"がおすすめ!

更新日: 著者:RUNNAL編集部

大事なマラソン大会を1週間前に控えた今、どんな食事を摂れば良いのか。初めてのハーフマラソンやフルマラソンに参加する場合、無事完走出来るように食事面にも気を遣っておきたいところですね。また、サブ4やサブ3を目指すベテランランナーの場合も、日々の練習の成果を存分に発揮できるよう、食事面でも手を抜きたくない。そんなランナーの方々のために、マラソン大会1週間前或いは3日前からおすすめ出来る食事の摂り方を紹介させて頂きます。

おすすめはカーボローディングというもの。プロのマラソンランナーも実践する食事面の調整方法で、マラソン1週間前からおすすめ。そのため、カーボローディングの効果ややり方についても紹介しています。カーボローディングは何も難しいものではなく、マラソン初心者でもすぐ実践できるものなので、是非参考にしてみてください。

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カーボローディングとは

プロのマラソンランナーもマラソン大会1週間前から実践するカーボローディング(Carbo Loding)とは、「Carbohydrate(炭水化物)」と「Loading(詰め込む)」の二つの単語を組み合わせたもの。意味としては「身体に炭水化物(糖質)を詰め込む」という意味。もっと、簡単に言うと、カーボローディングとは、炭水化物をいっぱい食べるというものです。

カーボ(炭水化物)は走るエネルギー源となる

カーボ(炭水化物)は走る時のメインエネルギーとなるものです。他にも脂肪やアミノ酸も代替エネルギーとなりますが、メインとなるのは糖質。血中に流れている糖質や体内にグリコーゲンとして蓄積されている糖質が不足してくるとスタミナ切れを起こします。フルマラソンで良く35kmの壁と言われることがありますが、これも糖質不足によるスタミナ切れによるものです。

カーボローディングはパフォーマンス向上に効果的!

カーボは走る重要なエネルギー源。カーボ(炭水化物)をローディング(詰め込む)することで、走るエネルギー源をたくさん蓄えておくことが出来ます。そのため、マラソン本番で糖質不足によるスタミナ切れを起こしにくくなり、マラソンのパフォーマンス向上に効果が期待出来ます。多くのマラソンランナーがカーボローディングを実践する理由がまさにコレです。

マラソン大会前の食事はカーボローディングがおすすめ

マラソン大会前の食事のポイントは、とにかく本番当日に向けて走るエネルギー源を蓄えておくことが大切です。フルマラソンの場合、体重60kgの人が走るとスタートからゴールまでに約2,500kcalものエネルギーが必要と言われています。そのため、マラソン前の食事で炭水化物をしっかり摂り、肝臓や筋肉にグリコーゲンという形で糖質をたくさん蓄えておくことが大切です。カーボローディングは体内に出来るだけ多くのグリコーゲンを蓄えようというもので、マラソン前の食事におすすめ。

マラソン本番に向けたカーボローディングの方法は2通り

カーボローディングは主に2種類あります。プロのマラソンランナーも昔から実践している、「古典式カーボローディング」という方法と、従来のカーボローディングを改良した「改良版カーボローディング」という方法の二つ。

プロも実践する!マラソン1週間前から取り組む本格カーボローディン【(古典式カーボローディング)

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古典式カーボローディングは、プロのマラソンランナーも実践する昔からあるカーボローディングのことです。大きな特徴は「マラソンの1週間前」から取り組むということと、「前半に低糖質食、後半に高糖質食」と前半と後半で食べるものが全く違うことです。

マラソン1週間前~4日前の前半は低糖質食

古典式カーボローディングの前半は低糖質食。通常、カーボローディングは炭水化物を多く摂ることで、体内にグリコーゲンを多く蓄積しますが、前半は敢えて炭水化物を少なくするのが古典式の特徴。前半に炭水化物を少なくして、体内のグリコーゲンを一時的に枯渇させるのが狙いです。体内のグリコーゲンが枯渇すると、体は生命維持のためグリコーゲンを以前より多く蓄えようとします。つまり、前半の低糖質食はそれを狙ったものです。

また、古典式は、前半で体内のグリコーゲンをしっかり枯渇させるために、低糖食中に高強度の運動(オールアウト)を実施するのも特徴。

マラソン3日前~当日の後半は高糖質食

古典式の後半は、前半の低糖質・高たんぱく・高脂質の食事とは逆転して、高糖質・低たんぱく・低脂質の食事に切り替えるのが特徴です。前半の低糖質食と高強度運動によって一時的に枯渇させた糖質を一気に補うものです。体内は糖質が枯渇しているため、普段よりもたくさんの糖質を蓄えることが出来る状態になっています。

食事を制限する極端なダイエットをした場合、すぐにリバウンドしてしまって、さらに以前よりも太くなってしまうということがあります。それは生命維持に必要な脂肪が一時的に大きく不足してしまうことで、体が以前よりも多くの脂肪を蓄えておこうと働くため。古典式カーボローディングの後半の高糖質食は、まさにこれと同じ原理を上手く利用したものです。

体調不良の原因となるため注意が必要

古典式カーボローディングは、より多くのグリコーゲンを体内に貯えることが出来るため、その効果は高い。ただ、1週間という短期間で前半は低糖質食、後半は高糖質食と摂る栄養素が大きく変わってしまうため、体調を崩しやすいデメリットがあります。

プロのマラソンランナーの場合は、専門家と相談しながら体調面の変化に十分に注意しながら実践しているため、個人で取り組む市民ランナーにはあまりおすすめ出来ない方法です。

マラソン初心者も取り組みやすい!マラソン3日前から実践する改良版カーボローディング

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市民ランナーやマラソン初心者にもおすすめ出来るのが「改良版カーボローディング」。改良版カーボローディングは、古典式カーボローディングの問題点である"極端な食事内容の変化"や大きな負担となる"低糖質中の高強度運動"をなくしたものです。プロのアスリートでも、古典式の問題点から改良版カーボローディングを採用する人が多くなっています。

マラソン3日前から炭水化物を多めに摂るだけ

改良版カーボローディングの方法は、マラソン3日前から炭水化物を多く摂るだけ。普段食べている食事内のタンパク質、脂質の割合を減らし、炭水化物の割合を増やすだけの簡単なものです。例えば、普段食べてい食事メニューの中で、おかずとなるお肉やお魚の量を減らして、白米を食べる量を増やすというだけでも立派なカーボローディングとなります。

また、外食の場合でもタンパク質や脂質の多いおかず中心の定食メニューを減らし、パスタやうどん・そば定食といったものを頼む回数を増やすだけでもカーボローディングとなります。

改良版カーボローディングは体調を崩しにくいので安心

従来の古典式カーボローディングは短期間での極端な食事内容の変化や低糖質中の高強度の運動ということで、体調を崩しやすい。プロのマラソンランナーはともかく、市民ランナーやマラソン初心者にとっては取り組みにくいカーボローディングでした。しかし、改良版カーボローディングなら、そういった体調を崩してしまう可能性が低いので、市民ランナーやマラソン初心者でも安心して取り組むことが出来ます。

それでいて、マラソン本番のエネルギー源となるグリコーゲン(糖質)を多く体内に貯蔵出来るようになるため、マラソン大会前の食事としておすすめ。

マラソン大会前の食事は"3日前"と"炭水化物"を強く意識することが大切

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マラソン前の食事は"3日前"から意識

古典式カーボローディングを取り組みたい場合は1週間前から食事内容に気を付ける必要がありますが、一般的な市民ランナーやマラソン初心者の場合は大会3日前から食事内容に気を配るようにすれば十分です。

3日前から"炭水化物"を多く摂ること

3日前から炭水化物を多く摂ることを意識すれば、効果的にグリコーゲン(糖質)を体内に貯蔵することが出来、マラソン大会で良いパフォーマンスを発揮できるようになります。重要なことは、食事メニューの中で普段よりも白米や麺、パンといった炭水化物の割合を増やすこと。

白米をいっぱい食べる

グリコーゲン(糖質)をたくさん蓄えるために、白米をいっぱい食べましょう。パスタやスパゲッティを食べる時は自然と炭水化物中心のメニューとなりますが、おかず中心の定食メニューの場合は炭水化物が少なくなりがち。そこで、ご飯を大盛にしたり、おかわりしたりして、炭水化物の割合を増やしましょう。

肉を食べるなら豚肉がおすすめ

お肉を食べる時は豚肉がおすすめ。豚肉はグリコーゲンをエネルギーに変換する時に役立つビタミンB1が豊富です。ビタミンB1がなければグリコーゲンも効率よくエネルギーとして使うことが出来ません。そのため、マラソン大会前に肉を食べる時は豚肉がおすすめ。外食で定食料理を食べるなら、ビタミンB1の吸収を助けてくれる玉ねぎ入りの豚の生姜焼き定食がおすすめです。

マラソン3日前から摂りたい食事メニューの参考例

参考例①

出典:https://cookpad.com/user_kondates/104131

出典:https://cookpad.com/user_kondates/104131

主食は炭水化物源となる「パスタ」。筋肉の修復に役立つタンパク源とり脂質控えめの「鶏肉」をトッピング。炭水化物源となる「パン」も追加。汁物は炭水化物源となる「ジャガイモ」入りのトマトスープ。スープには野菜がたっぷり入っているため、ビタミンやミネラルもしっかり補給できる。

参考例②

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出典:http://blog.livedoor.jp/utrc_mgr/archives/9365315.html

主食は炭水化物源となる大盛の「ご飯」。さらに炭水化物源となる「焼うどん(目玉焼き付き)」おかずはタンパク源となり脂質少な目の「鶏もも肉」の梅おろしがけ。汁物はお味噌汁。飲み物は、ビタミンが摂れる「グレープフルーツジュース」。

参考例③

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出典:http://cyclist.sanspo.com/113244

主食には炭水化物とタンパク質がしっかり摂れる「ササミの照り焼き丼」どんぶりでしっかり炭水化物源となる白米を食べられる。タンパク源となるササミは理想的な低脂質の食材。汁物には「白菜と白ネギの味噌汁」。デザートにはビタミン源となる「みかん」。

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