仕事終わりの夕方や寝る前に走ると眠れないという悩みを持っている人は意外と多いです。本来、走れば適度な疲労が溜まり、夜グッスリと眠れるようになるはずです。しかし、それとは逆に寝付きが悪くなる。その原因と対策を紹介させていただきます。
目次
夜走ると中々眠くならない原因
その1.脳が活性化してしまっている
本来、夜は脳が休息モードに切り替わっていく時間帯です。脳が活動モードから休息モードに切り替わり、心身ともにリラックスすることで眠気が襲ってくるようになります。
しかし、夜の遅い時間帯のランニングは、運動によって脳を活性化させ、脳が休息モードに切り替わっていくのを邪魔してしまいます。その結果、眠りたい時間帯になっても、脳が冴えた状態が続き、なかなか眠れないといった状態になってしまうのです。
その2.体温が上がってしまい中々下がらない
睡眠は体温の変化が大きく関係しています。私たちは日中の活動時間帯は体温が上がります。一方、夜の時間帯は逆に体温が下がっていきます。体温が下がることで、体が休息モードに切り替わり眠りにつくようになります。
運動は体温を上げます。走ることで体温が上がっていくため、運動直後はなかなか眠れません。特に、夜遅くに走ってしまうと、体温がなかなか下がりにくくなるため、なかなか眠れない問題が起こるのです。
その3.明るい光を受けている
夜のランニングは意外と多くの明るい光を受けることになります。夜は太陽が沈むため、本来は暗いはずです。しかし、都市部であればあるほど夜でも外は意外に明るいです。コンビニやガソリンスタンド、車のヘッドライトといった明るい光で溢れています。
夜に明るい光を受けると、睡眠の妨げとなります。明るい光は、脳内で分泌される睡眠ホルモンメラトニンの分泌量を減らします。そのため、夜に明るい光を多く見てしまうことで、睡眠ホルモンの量が減り、結果的になかなか眠れないようになってしまうのです。
夜ランの後でもグッスリ眠るための対策
その1.21時までにランニングは終わらせる
夜にランニングをする場合は少なくとも21時までにはランニングを終わらせておく必要があります。21時以降は、体が眠るための準備を開始する時間帯です。この時間帯に、睡眠ホルモンメラトニンの分泌が増え、体がリラックスモードに入っていきます。
21時以降にランニングを始め運動を行ってしまうと、眠るための準備が妨害されてしまい眠気がなかなか起こりにくくなります。夜走る方は出来るだけ21時にはランニングを終わらせておきましょう。
その2.就寝2時間前までに入浴を済ませる
仕事終わりや学校終わりにランニングをする場合は、ランニング後にお風呂に走る人が多いです。ランニング中は寒い夜でも汗はかきます。そのため、ランニング後にお風呂に入るようにしている人が多いと思います。
その時、出来るだけ就寝の2時間前には入浴を済ませるようにしましょう。就寝直前にお風呂に入ってしまうと、寝る時間帯に体温がなかなか下がらず、寝付きが悪くなります。
また、40度を超えるような熱いお湯に使ってしまうと、体温が上がり過ぎてしまい、下がるのに時間がかかります。夜遅くにお風呂に入るような場合は38度ぐらいのぬるま湯に入ることをおすすめします。
その3.就寝2時間前までに夕食を済ませる
入浴同様に晩御飯も就寝2時間前までには済ませることが大切です。遅い時間帯に晩御飯を取ると、胃が活発に働くことで、なかなか眠れないようになります。もし、23時に寝るのであれば、21時までにはご飯を済ませておくようにしましょう。
また、寝ている時に空腹を感じると、それはそれで眠気を覚ます原因となります。ほとんどの人が一度は空腹で寝付けないことや途中で目が覚めたことを経験していると思います。空腹は空腹で寝付けない原因となりますので、早すぎる夕食や夕食抜きはやめておきましょう。
その4.寝室の照明を出来るだけ暗くしておく
寝る前は出来るだけ明るい光を見ないことが大切です。明るい光は睡眠ホルモンの分泌を減らし、寝付きを悪くします。そのため、寝室の照明は出来るだけ暗くしておきましょう。
また、テレビやパソコン、スマホといったものを見ると、脳が活性化し眠れなくなる原因となります。寝る直前は出来るだけテレビやパソコン、スマホを見ることも控えておきましょう。
その5.入眠時心象を掴むようにする
ランニング後、なかなか寝付けないという場合は頭の中で”入眠時心象”を掴むようにしましょう。入眠時心象とは、ベッドに横になり目を閉じると、意識とは関係なく、頭の中にモヤっと浮かんでくる映像のことです。
この映像が浮かんで来たら、出来るだけその映像に集中してください。その映像をしっかりつかむように意識することで、寝付きを良くすることが期待出来ます。