ランニングをすると筋肉が減る!?その3つの原因と3つの対策

更新日:  著者:RUNNAL編集部

ランニングをすることで筋肉が落ちると言われています。本当にランニングをすると筋肉は落ちるのか、その原因は何か。また、ランニングをしても筋肉を落とさないための対策をまとめて紹介させて頂きます。筋トレとランニングを両立しているという人は是非参考にしてみてください。

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一般的なジョギングでは筋肉が減るリスクは少ないが、長時間のランニングではリスクが高くなる

一般的にジョギング・ランニングは筋肉が減ると言われています。100m走や200m走といった無酸素運動の場合は走ることで筋肉が減ることはありませんが、長い距離を走る有酸素運動の場合は筋肉が減るリスクがあります。有酸素運動の場合、走ることで脂肪を落とすことが出来ますが、走ることで落ちるのは脂肪だけではなく筋肉も落ちます。ただ、週2~3回で1回30分程度のジョギングでは、走ることでどんどん筋肉が落ちていくようなことはありません。ボディービルダーのような鍛え上げられた筋肉を誇る人が、ジョギングをすれば筋肉が落ちていくことはありますが、普通の人が一般的なジョギングをする程度でどんどん筋肉が落ちていってしまうようなことはないので安心してください。

逆にもともと筋肉が少ない人や、運動不足の人はジョギングをすることで、筋肉量を増やすことが出来ます。走ることも下半身を中心に筋肉を刺激出来るため、基礎的な筋肉を付けるのに効果的です。ただ、上半身の筋肉量が多い人や本格的に筋トレに取り組んでいるような人が、1日1時間以上又は10km以上の長いランニングに取り組むようになると、走ることで筋肉が落ちていってしまう可能性があります。

ランニングをすることで筋肉が減る主な原因

原因1.エネルギー不足

ランニングをすることで筋肉が減る主な原因の一つは、エネルギー不足によるもの。走る時に主なエネルギー源となるのが、血液中の糖質、脂肪酸、アミノ酸、筋肉に貯えられている筋グリコーゲン(糖)、体脂肪として蓄えられている中性脂肪。走ることで痩せると言われるのは、走るエネルギーとして血液中の脂肪酸、蓄えられている体脂肪をエネルギーとして消費出来るためです。走りはじめは、すぐにエネルギーとして使われる即効性の高い、糖質が使われますが、次第に長時間エネルギーを供給出来る脂肪をエネルギー源として多く消費するようになります。

ただ、長時間走っていると、血液中の糖、脂肪酸、アミノ酸が枯渇してきて、エネルギー不足が起こります。そうなると、次にエネルギーとして使われるのは、筋肉中のたんぱく質。筋肉が分解され、血液中にアミノ酸として放出される形で、エネルギーとして消費されます。この事が、ランニングによって筋肉が減る原因。走る前に、エネルギー源となる糖やアミノ酸を摂れていないと、エネルギー不足による弊害が起こってしまいます。

原因2.有酸素運動の割合が増え、無酸素運動の割合が減った

私たちの体は、必要であれば筋肉を増やし、必要でなければ筋肉を減らすように出来ている。筋トレをすることで筋肉が増えるのは、意図的に筋肉に強い負荷をかけることで、体が「もっと強い筋肉が必要だ」と思い、新しい筋肉を作るため。逆に、筋肉をそれほど使っていないと、体は「こんなに筋肉は必要ない」と思い、エネルギーを無駄に消費する筋肉を落とすように出来ている。そのため、筋トレをしていれば、筋肉は強くなり増えていきますが、筋トレをしなくなると次第に筋肉は減っていきます。鍛え上げられたプロのアスリート選手も引退してトレーニングをしなくなると、筋肉が落ちて代わりに脂肪が付き、太ってしまうのはそのため。

有酸素運動は脂肪を燃焼出来る運動なので、有酸素運動をしていれば太ることはありませんが、有酸素運動に取り組む時間が増えて逆に無酸素運動に取り組む時間が減ってしまうと、自然と筋肉は落ちていきます。これは有酸素運動であるランニングによって筋肉が落ちるというよりも、ランニングをする時間が増えることで、以前よりも無酸素運動である筋トレをする機会が減ってしまったためです。

原因3.ダイエット中の食事制限

筋トレとランニングをしている人はダイエットをしている人が多いはず。筋トレで筋肉を付けてつつ、有酸素運動であるランニングで脂肪を燃やし痩せたいと思って、筋トレとランニングを両立している人が多いでしょう。

ダイエット中の人は意図して炭水化物を抜いたりする食事制限を行っている場合が多い。または、意図しなくとも知らず知らずのうちに炭水化物を抜いてしまっていることが多い。ただ、このように炭水化物を抜く食事制限をしていると、エネルギー不足によってランニング中に糖のエネルギーが枯渇しやすくなり、筋肉の分解が進む可能性が高くなります。また、普段の生活の中でも、ブドウ糖は脳を動かす重要な唯一のエネルギー源。食事制限で炭水化物やたんぱく質が十分摂れていないと、血中の糖、アミノ酸が不足して、筋肉を分解してブドウ糖を合成する糖新生が起こりやすくなります。

ランニングによって筋肉を落とさないための対策

対策1.有酸素運動とともに無酸素運動を平行して行う

走ることで筋肉が落ちる原因は、走る機会を増やすことで知らず知らずのうちに筋トレをする機会が減ってしまうため。走ることで、お尻、大殿筋、ハムストリングス、大腿四頭筋といった下半身の筋肉を鍛えることは出来ますが、上半身の筋肉を鍛えることは難しいです。筋肉は定期的に鍛えていないと、その必要性がなくなってしまい、次第に筋肉量が落ちてしまいます。

そのため、ランニングを取り入れつつ、筋トレで筋肉を大きくしやすい場合や筋肉量を維持したい場合は、筋トレの機会を減らさないこと。週2回筋トレしていたなら、ランニングを取り入れても週2回の筋トレはキープすることが大切です。

対策2.ランニングと筋トレの順番は「筋トレ→ランニング」がおすすめ!

同じ日にランニングと筋トレをするなら、「筋トレ→ランニング」の順番で取り組むのがおすすめ。筋トレを先にすることによって、筋トレの質を高めることが出来ます。逆にランニング後の場合は、エネルギー源である糖が不足している状態で筋トレをすることになるため、筋トレの質が低下してしまいます。筋肉をしっかり付けたいなら、筋トレを先にしましょう。

また、脂肪を効率よく落とすという視点で見ても、筋トレ後に走るのが最適。筋トレによって糖を多く消費した状態で走り出すため、血中の糖や筋肉中の筋グリコーゲンが少なくなっているので、血中の脂肪酸や体脂肪がエネルギーとして効率的に使われるようになります。つまり、"脂肪の燃焼効率"が上がるということ。

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対策3.走る前にBCAAを補給して筋肉の分解を防ぐ

長時間走っていると、主なエネルギー源である糖や脂肪酸が不足してきます。そうなると、筋肉が分解されて、エネルギー源としてアミノ酸が血液中に放出されます。この状態が長く続くと走ることで筋肉が落ちてしまうことに。また、筋肉の分解が進むことで、筋肉疲労が翌日以降も残りやすくなります。

そういったことを防ぐためにも、走る前にBCAAを補給するのがおすすめ。BCAAとは筋肉を作るのに大切な必須アミノ酸「バリン」と「イソロイシン」、子どもの成長や大人の筋肉維持に必要な必須アミノ酸「ロイシン」の3つのアミノ酸の総称。BCAAは筋肉作りの重要な栄養素。このBCAAを摂ることで、血中のBCAA濃度が上昇し、エネルギー源となる。筋肉から遊離するアミノ酸量が減り、結果的に筋肉の分解を抑制することが出来るのです。

BCAAは摂取30分後に血中濃度がピークに達すると言われています。そのため、走る30分前のタイミングでサプリメントでBCAAを補給すると良いでしょう。

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