疲労抜きジョグの効果

疲労抜きジョグの3つの効果と正しいやり方

投稿日:  著者:RUNNAL編集部

マラソントレーニングにおいて、疲労を抜くためのランニング「疲労抜きジョグ」はとても重要。かなりゆったりとしたペースで走るので、リカバリージョグのことを知らないと「これって意味あるの?」と思ってしまいますが、かなり意味があります。陸上の長距離走、ハーフマラソンやフルマラソンでの目標タイム達成へと近づくために非常に効果的です。

この記事では、疲労抜きジョグをするとどんな効果が得られるのか、そして初めて疲労抜きジョグをする場合でも安心して取り組めるように実施するタイミング、走る距離や時間、ペース設定について紹介しています。是非参考にしてみてください。

疲労抜きジョグとは

疲労抜きジョグをする男性

疲労抜きジョグとは、練習によって蓄積した疲労を取り除くためのランニングのことです。陸上競技の中長距離走やマラソンの練習では、ペース走やインターバル走、ロング走といったような、追い込む系の練習のことをポイント練習と言います。ポイント練習後は足に疲れが溜まるので、ポイント練習翌日は追い込んだ練習をするのは難しいです。そこで活躍するのが疲労抜きジョグ。疲労抜きジョグはポイント練習とポイント練習を繋ぐためのつなぎ練習として有効で、質を重視した練習の前後に実施されています。

また、疲労抜きジョグは他にも「リカバリーラン」や「イージーラン」と言われることもありますが、日々のランニング練習の疲労を抜くという意味では全く同じものです。さらに言えば、疲れている時こそ体を軽く動かすことで疲労回復を早めるという考えの「アクティブレスト(積極的休養)」の代表例とも言えます。

疲労抜きジョグの効果

効果①疲労を抜く

走るランナーの足

疲労抜きジョグの最大の効果は「疲労を抜く」こと。ペース走やビルドアップ走、インターバル走、ロング走といった強度の高い練習をすると、翌日は下半身を中心に疲労がたまっています。その状態でまた質の高い練習をしようと思っても、筋疲労で下半身の筋肉は思う存分に力を発揮できないために、練習効果は下がってしまいます。そうなると練習の意味が無いので、きついトレーニングをした翌日は疲労を取り除く目的でリカバリーランを実施します。

疲労抜きジョグで疲れが抜けるのは、ゆっくりと走ることで血行を促進出来るためです。血液の巡りが良くなると、硬くなった筋肉が解れ、そこに溜まっている老廃物や疲労物質を素早く放出出来るため、筋肉疲労の回復が早まります。疲れた翌日は休むという選択肢もありますが、完全に体を休めると、血液の巡りが悪くなり、なかなか老廃物や疲労物質が筋肉から出ていかなくなり、疲労の回復が遅れてしまうのです。

効果②筋肉痛を解消する

ジョグの準備をするランナー

疲労抜きジョグは筋肉疲労の回復を早めるとともに、筋肉痛を早期に解消する効果もあります。筋肉痛の原因は、走ることで傷ついた筋肉の組織を修復する過程で刺激物質が発生するため。筋肉の修復がスムーズに進むと筋肉痛の痛みも早い段階で落ち着きます。

疲労抜きジョグは血行が良くなるため、傷ついた筋肉に素早く酸素や栄養素を届けることが可能。そうすることで損傷してしまった筋肉の回復が早まり、筋肉痛特有の痛み軽減へとつながります。

効果③練習効果を高める

ランニング練習をする人

ポイント練習の前後に疲労抜きジョグを取り入れておくと、疲労が抜けて良いコンディションで強度の高い練習に取り組むことが出来るので、練習の質が高まり、練習効果を高めることにつながります。

疲労抜きジョグは一応有酸素運動能力を高める効果もありますが、決して「速くなるための練習」とは言えません。それでも、疲労抜きジョグを取り入れることで、ペース走やインターバル走、レペティション、距離走といったポイント練習へのつなぎとして導入することで、間接的に長距離走やマラソンのタイムを縮めることへとつながります。

疲労抜きジョグの正しいやり方

疲労抜きジョグをするランナー

①実施するタイミング

疲労抜きジョグをするタイミングは、ポイント練習の前後です。ポイント練習の翌日の疲労抜きジョグは疲労回復の意味合いがあり、ポイント練習前日の疲労抜きジョグは調整の意味合いがあります。

陸上の長距離走、マラソンで速くなるためには、直接速くなるための練習とともにリカバリーの練習が必要。ポイント練習を実施する場合は、その前日・翌日にリカバリー目的の疲労抜きジョグを取り入れましょう。

②走る距離と時間

疲労抜きジョグは走る距離を設定する必要はありません。距離ではなく時間を30~45分に設定するのが基本。距離を設定するとどうしても頑張ってしまいがちで、走るペースが速くなってしまいます。疲労抜きジョグは疲労を抜くことが目的なので、距離よりも時間を目安に走るのがベストです。

また、その日によって疲労具合や体調は異なるため、臨機応変に走る時間を変更すると良いです。45分で設定していても、思っている以上に疲れが溜まっていると感じたら30分ぐらいで切り上げるのが良いです。

③走るペース

疲労抜きジョグは、ゆっくりとしたペースで走ることが大切。疲労抜きジョグという言葉の生みの親である田中猛雄氏(著書:マラソンはゆっくり走れば3時間を切れる!)が勧める「1kmのベストタイムの2倍以上のペース」を目安にすると良いです。1kmの自己ベストが3分30秒なら7分以上のペースを目安にするということ。

また、心拍数を目安にする場合は最大心拍数の60%辺りを目安に走ると良いでしょう。

疲労抜きジョグをする時の注意点

リカバリーランをする人

長い時間走らない

疲労抜きジョグは疲労を抜くのが目的です。ペースはゆっくりでLSDと似ているので、LSDと同じ感覚で90分以上走ろうとする人もいますが、それでは疲れが取れるどころか逆に疲れが蓄積してしまいます。疲労抜きジョグは30~45分の短い時間走るのが基本。長くても60分まで。決してLSDと同じ感覚で60分を超える長い時間走らないようにしましょう。

我慢してゆっくり走る

ゆっくりとしたペースで走るので、周りを走るランナーに抜かれることが多いです。負けず嫌いの人ほど「本当は自分の方が速いのに!」とムキになってペースを上げてしまいがち。そうなると、疲労抜きジョグの意味がなくなってしまい、翌日以降の練習に響いてくるので、そこはグッと我慢してゆっくりと走るようにしましょう。

速くなるにはリカバリーが重要!疲労抜きジョグを取り入れてベスト更新を目指そう

ゆっくりとしたペースで走る人

中学校や高校で800mから5000mまでの中長距離に取り組んでいる学生さん、ハーフマラソンやフルマラソンに取り組む市民ランナーの方には、リカバリーの重要性を知っておいてほしい。長距離走は、単純に毎日きつい練習をすれば速くなるものではありません。リカバリージョグは一見すると速くなるためには遠回りなように見えます。でも、リカバリーの練習をポイント練習の間に挟むことで、ポイント練習の練習効果が高まり、結果的にベスト更新への近道となります。

今までリカバリーランニングをあまりしていなかったという人は、是非疲労抜きジョグを取り入れてみましょう。きっと次の大会で良い結果につながるはずです。

RUNNAL編集部

RUNNAL編集部

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