ランナーズハイになる方法

走るのが病みつきになる!ランナーズハイになるための方法

更新日:  著者:RUNNAL編集部

ランニングをするランナーであれば、一度は経験してみたいのがランナーズハイ。多くのランナーの憧れであり、マラソン大会で「ランナーズハイになれたらいいのにな」と切実に思う人も多いでしょう。もちろん日ごろ走っている人ではなくとも、興味本位でランナーズハイというものを体験してみたいと思っている人も多いことでしょう。

そもそもランナーズハイとはどういったものか、どうやったらランナーズハイになることが出来るのか、この時期ではランナーズハイについて詳しくまとめています。長く走り続けているのに、苦しさから解放されて気持ちよく感じる、そんな不思議な感覚を得られるランナーズハイが気になる方は是非参考にしてみてください。

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ランナーズハイとは

ランナーズハイの女性

ランナーズハイ(ランニングハイ)とは、長距離走の中盤から終盤にかけて、本当は心身ともに苦しいはずなのに、呼吸が楽に感じたり、体が軽くなったり、足の痛みが消えたりして、「どこまでも走れそうな不思議な感覚」に陥ることです。この体験は、誰しもが毎回のランニングやマラソンで体験できるものではなく、様々な要因が重なって偶然にも体験できる特別なものです。

ランナーズハイになると、自分が本来持っている以上の力を引き出すことが出来るのはもちろん、何より走る楽しさに酔いしれることが出来ます。普段の生活ではなかなか経験出来ないような特別な陶酔感、爽快感を得られるので、一度ランナーズハイを経験してしまうと、走るのが病みつきになってしまうほどです。そんな特別な感覚を得られるものだからこそ、ランナーズハイになってみたいという人は後を絶たないのです。

ランナーズハイはセカンドウィンドとは全くの別物

長時間走るランナー

ランニングをしていると、「これはランナーズハイかも」と思うような経験をすることがあります。走り出し直後は呼吸が苦しいのに、10~15分ぐらいそのまま走り続けると呼吸が落ち着いてきて、体も軽くなる。そういった経験はランニングをしたことがある人なら必ず体験しているはずです。これは、ランナーズハイと誤解されることもありますが、ランナーズハイではなく「セカンドウィンド」というものです。走り出し直後の苦しさの原因は体がまだ走ることに慣れていないため。そのあとに来る苦しさからの解放は、単純に体に走ることに慣れたためです。

ランナーズハイというものは、もっと特別なものです。セカンドウィンドはランニング序盤にやってくるものですが、ランナーズハイは本当に苦しいランニング中盤から終盤にやってきます。本当に走るのが苦しい時に不思議とその苦しさから解放されて、「ずっと走り続けたい」と思ってしまうような特別な感覚こそがランナーズハイです。

ランナーズハイになる仕組み

長距離を走るランナー

ランナーズハイになる仕組みはいまだ明確には解明されていません。そのため、はっきりと「コレが原因」というものはありませんが、エンドルフィン説とエンドカンナビノイド説という2つの説があります。以前はエンドルフィン説が有力でしたが、現在はエンドカンナビノイド説が有力となっています。エンドルフィンとエンドカンナビノイドはどちらも脳内物質で、痛みに反応して脳内で放出されるもの。いずれの説にしても、ランナーズハイは脳内物質が大きく関係していることに違いはありません。

①エンドルフィン説

2015年頃まで有力とされていたのが「エンドルフィン説」。エンドルフィンとは、脳内物質の一つ。極端なストレスを受けた時に脳内で放出され、鎮痛剤のような効果を果たすものです。その鎮痛作用は強力で、がんの痛みを緩和するために使われている医療用麻薬「モルヒネ」の約6倍以上もの効果があると言われています。また、鎮痛作用だけではなく、高揚感や幸福感をもたらしてくれるホルモンであることもわかっています。

ランニングやマラソンといった有酸素運動を長時間続けると、脳内でエンドルフィンが多く分泌されるため、このエンドルフィンこそがランナーズハイの原因と考えられていました。もちろん、今でもランナーズハイと言えば、エンドルフィンが大きく影響していると考える人も多いです。

②エンドカンナビノイド説

2015年頃からランナーズハイの原因と考えられているのが、「エンドカンナビノイド(内在性カンナビノイド)」です。カンナビノイドとは、大麻草に含まれる成分で鎮痛作用や陶酔作用があります。エンドカンナビノイドは、体内で生成されるカンナビノイドのこと。つまり、大麻と似たような働きをする脳内物質です。

2015年に発表された、ドイツのハイデルベルク大学医学部の研究チームの「ランナーズハイの研究」によると、エンドルフィンではなくエンドカンナビノイドがランナーズハイに大きく関係している可能性が高いという結果が出ています。マウスを使った実験で、エンドルフィンの受容体を遮断した場合(エンドカンナビノイドは浴びている状態)とエンドカンナビノイドの受容体を遮断した場合(エンドルフィンは浴びている状態)それぞれで走る運動をした結果、エンドカンナビノイドの受容体を遮断した場合はランナーズハイのような兆候は見られなかったものの、エンドルフィンの受容体を遮断した場合にはランナーズハイのような兆候が見られたのです。

ランナーズハイになるための方法

気持ちよく駆け抜けるランナー

ランナーズハイは意図して経験するのはなかなか難しいものです。人によって経験出来る条件は異なるため、一概にこの方法で走れば必ずランナーズハイに入ることが出来るというものはありません。ですが、少しでもランナーズハイへと近づけることは可能です。

ステップ1.長距離を走る

ランナーズハイになるためには、「何キロ」または「何分」走るべきか。ランナーズハイを経験するためには、体が疲労感を感じる必要があるので、ある程度長い時間、長い距離を走る必要があります。目安としては、時間は1時間以上、距離は10キロ以上は必要です。もし、初心者でそんなに長い時間や距離を走れないというなら、まずは1時間以上、10キロ以上走れるようになるところから始めてみましょう。

ステップ2.目標を持って走る

ただ意味もなく走るのでは、ランナーズハイにはなりにくい。テンションが上がるようなそれなりの目標を持って走ることが大切です。

ステップ3.全力の70%ペースで走り出す

ペースは全力走の70%ぐらいのペース。楽ではないが、キツイ過ぎないペースが丁度良いです。ある程度のつらさを感じることで、その辛さを軽減する脳内物質が放出されるので、楽なペースで走るのはNGです。

ステップ4.集中して走る

走る時は集中することも大切。ランナーズハイになることに集中するのではなく、走り始めに立てた目標に向かって集中して走ることが大切。

ステップ5.疲れても走り続ける

長時間、長距離を一定のペースで走り続けると疲れてきます。そこで、バテてペースを落としてしまってはいけません。そのままペースを維持しましょう。疲労感が出てきたということは、ランナーズハイへ突入するチャンスです。そのまま集中して走り続けることで、ランナーズハイになる可能性がグッと近づきます。

ステップ6.ランナーズハイへ突入

目標に向かって集中して走り続けると、辛さを乗り越えた先にランナーズハイが待っています。必ずしもランナーズハイへ突入できるわけではありませんが、ランナーズハイを経験することが出来れば、最高の時間を過ごすことが出来るはずです。

人生に一度は、ランナーズハイを味わってみよう

ランニングを終えてガッツポーズをする女性

ランナーズハイは経験した人しか分からない素晴らしい体験です。ランニングを長く続けていると、一度や二度は経験することがあります。もちろん、ランニングを始めたばかりの人でもランナーズハイを経験するチャンスはありますが、やはりベテランランナーの方がランナーズハイになる確率は高いです。ランナーズハイを経験するためには、ある程度の早いペースで長時間、長距離を走り続ける必要があるので、基礎的なスタミナは必要です。これからランナーズハイを経験してみたいという人は、しっかりと練習を重ねて、いつかマラソン大会等でランナーズハイを経験してみましょう。

RUNNAL編集部

RUNNAL編集部

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