家の中でいつでも手軽に有酸素運動が出来ると人気のエアロバイク(フィットネスバイク)。そんな家庭用フィットネスマシンとして定番のエアロバイクにはフィットネス向けの一般的なエアロバイクと本格トレーニング向けのスピンバイクの2種類あります。どちらも同じような見た目の自転車型マシンであり、どちらもダイエット効果やトレーニング効果があるなど似たような器具であるために、初めてのエアロバイク購入検討時にはどっちを買うべくか悩むところ。
この記事では、エアロバイクとスピンバイクの明確な違いを比較しつつ、ダイエットにはどっちがオススメか、その他の目的ではどっちがオススメかを詳しく紹介しています。エアロバイクかスピンバイクかで迷っている人は是非参考にしてみてください。
目次
エアロバイクとスピンバイクの7つの違いを比較
違い①乗車姿勢
エアロバイクとスピンバイクの大きな違いの一つ目は、「乗車姿勢(ライディングポジション)」。エアロバイクは、ママチャリやシティサイクルといった一般的な自転車同様に上体を起こした姿勢となるのに対し、スピンバイクはロードバイクやクロスバイクといったスポーツバイクに乗る時のような前傾姿勢となります。
エアロバイクは「ママチャリと同じ乗車姿勢」
エアロバイクは誰もが一度は乗車したことがあるママチャリやシティサイクルと同じく上体を起こした姿勢でハンドルを持ち、ペダルを漕ぐため、誰もが何の抵抗もなくエアロバイクを利用出来ます。特に運動初心者や運動不足の中年の人には楽な姿勢で乗車出来るエアロバイクが安心。
スピンバイクは「ロードバイクと同じ乗車姿勢」
スピンバイクはスポーツバイク同様に頭を低くするように前傾姿勢でペダルを漕ぐため、スポーツバイク未経験者は最初は慣れるまでに多少の戸惑いを感じるはずです。しかし、一度慣れてしまえば、前傾姿勢でペダルを漕ぐが故に、単純に座るだけのエアロバイクよりも、ふとももにお尻に、背中、お腹、二の腕といった幅広い筋肉を刺激することが出来ます。
また、これからロードバイクやクロスバイクに乗ってみたいという人にとってはスピンバイクを漕ぐのがスポーツバイクに挑戦するための良い練習となります。
違い②負荷レベル
エアロバイクとスピンバイクの大きな違い二つ目は、「負荷レベル(ペダルを漕ぐ際に感じるペダルの重さ)」。フィットネス向けに作られているエアロバイクの負荷レベルは比較的軽めで、トレーニング向けに作られているスピンバイクの負荷レベルは比較的強め。
エアロバイクの負荷は「フィットネスレベル」
一般的なエアロバイクは、健康維持、ダイエット、体力作りを目的とする運動初心者や運動不足の人を対象に製品設計をしているために、負荷レベルは比較的軽め。調節出来る最弱の負荷はかなり軽いので、運動初心者の人、高齢者の人でも身体に大きな負担をかけることなく無理なく安心して取り組めるのが特徴。
負荷調節でダイエットや基礎的な体力作りには十分な負荷を掛けられる一方、普段から競技力向上のためにトレーニングに励む人にとっては最大負荷に設定しても、物足りない、軽すぎる負荷となりがち。
スピンバイクの負荷は「トレーニングレベル」
スピンバイクはロードレーサーやマラソンランナーといったアスリートの室内トレーニングマシンとして製品設計されているため、普通のエアロバイクよりも負荷を高く設定出来ます。また、負荷を生む仕組みにフライホイール(車輪)に摩擦パッドを直接押し当てて負荷を調節する摩擦負荷方式を採用しているため、負荷は無段階で調整可能。
また、スピンバイクは軽めの負荷から高負荷まで無段階で調整出来るため、ダイエットや体力作り用途としても活用出来る一方、一番弱い負荷のレベルはエアロバイクの一番弱い負荷よりは明らかに強めであるために、自分で運動音痴と自覚するほど体力に全くの自信が無い人や高齢者には不向き。
違い③消費カロリー
エアロバイクとスピンバイクの大きな違いの三つ目は、「消費カロリー」。比較的負荷が軽めのエアロバイクは消費出来るカロリー量も比較的少なめで、比較的負荷が強めのスピンバイクは消費出来るカロリー量も比較的多め。
エアロバイクの消費カロリーは「少な目」
同じ人が同じ時間、同じ速度(同じ回転数)でペダルを漕ぐ場合、高負荷であればあるほどに消費カロリーは多く、低負荷であればあるほどに消費カロリーは少なくなります。そのため、1回の運動で消費出来るカロリー量は、エアロバイクの方が少なくなります。
スピンバイクの消費カロリーは「多め」
スピンバイクは普通のエアロバイクよりも負荷を強く、つまり運動強度を高く設定出来るため、1回の運動で消費出来るカロリー量は普通のエアロバイクよりも多くなります。カロリー消費だけの面を見ると、スピンバイクの方が有利。
違い④連続使用時間
エアロバイクとスピンバイクの大きな違いの四つ目は、「連続使用時間」。連続使用時間とは、文字通り連続でどれだけマシンを使えるか。一般的なエアロバイクには連続使用時間は30分という制限があるのに対し、スピンバイクは無制限。
エアロバイクの連続使用時間は「30分」
普通のエアロバイクの場合、連続で使用出来るのは大抵30分まで。その理由は、多くのエアロバイクに採用されるマグネット負荷方式では、使用する中でマシン内部に熱が発生し、30分を超えて使い続けるとその熱によって内部パーツが劣化し故障に繋がるため。通常のエアロバイクは内部で熱を帯びたパーツを冷却させるために使用後は1時間程度休ませる必要があります。そのため、長時間の本格トレーニング用途としては不向き。
ただし、一部の上位機種では、連続使用時間60分の製品もあります。
スピンバイクの連続使用時間は「無制限」
スピンバイクは連続使用時間に制限はありません。スピンバイクもフライホイールと摩擦パッドとの摩擦部に熱は発生するものの、マグネット式ほど熱くはならず、通常範囲内で使用する分においてその熱が原因となって短期間の内にパーツが劣化し故障に繋がるということはありません。そのため、1時間を超えるトレーニングにも活用出来ます。
違い⑤ペダリング
エアロバイクとスピンバイクの大きな違いの五つ目は、「ペダリング」。家庭用エアロバイクは普通の自転車のペダルを漕ぐ時とは多少違った漕ぎ心地である一方、スピンバイクは普通の自転車のペダルを漕ぐ時に近い自然な漕ぎ心地。
エアロバイクのペダリングは「多少違和感有り」
フライホイール(車輪)に永久磁石を近づけ磁力の力で負荷を生む仕組みのマグネット負荷方式を採用した一般的なエアロバイクの場合、ペダルが360度どこにあるときにも滑らかな漕ぎ心地とはいかず、特定の場所のみ負荷が特別強く感じたり、ひっかかりを感じることがあります。特に高負荷に設定した時程その傾向は顕著となります。
ただし、ごく一部のエアロバイク上位機種で採用されている電磁負荷方式なら、ペダルが360度どこにあるときも均一な負荷を実現出来るために、滑らかな漕ぎ心地を体験出来ます。
スピンバイクのペダリングは「自転車に近い感覚」
スピンバイクは、重たいフライホイール(車輪)を採用し、そのフライホイールに直接摩擦パッドを押し当てることで負荷を生む摩擦式を採用。そのため、ペダル漕ぎ始めの初動は普通の自転車の漕ぎ始め同様に重く感じ、さらに負荷のかかり具合も均一。そのため、家庭用エアロバイクよりもスピンバイクの方がペダルの漕ぎ心地は違和感なく、自然なものに感じます。
違い⑥ペダル
エアロバイクとスピンバイクの大きな違いの六つ目は、「ペダル」。エアロバイクに採用されるペダルは多くが樹脂製ペダル、一方のスピンバイクに採用されるのは金属製ペダル。
エアロバイクのペダルは「樹脂製タイプ」
一般的なフィットネス向けエアロバイクに採用されているペダルはフラットな樹脂製ペダルです。そのため、特別にシューズを履かなくても裸足でもペダルを漕ぐことが可能です。
スピンバイクのペダルは「金属製タイプ」
ロードレーサーの室内トレーニングを想定して作られているスピンバイクの場合、採用されているペダルは滑り止め効果を発揮するギザギザの凹凸がある金属製タイプ。そのため、裸足でペダルを漕ぐのは痛く、基本的にシューズを履いて漕ぐ仕様となっています。
ただし、市販のフラットな樹脂タイプの互換ペダルと交換すれば、スピンバイクでも裸足でペダルを漕ぐことは可能です。
違い⑦サイズと重量
エアロバイクとスピンバイクの大きな違いの七つ目は、「サイズと重量」。エアロバイクはサイズが小さく重量が軽いものが多いのに対し、スピンバイクはサイズが大きく重量も重たいものが多いです。
エアロバイクは「コンパクトで軽い」
家庭用エアロバイクはフライホイール(車輪)は小さく重量も軽いものを採用しているため、本体のサイズもコンパクトで重量も軽くなります。特に折りたたみ式エアロバイクは、使用後にコンパクトに折り畳んで部屋の隅に収納出来ます。
スピンバイクは「大きくて重い」
スピンバイクは普通のエアロバイクよりも大きく重たいフライホイールを採用しているため本体サイズも大きく、重量も重くなります。折りたたみ式はなく、常時設置して使用する形となるため、常に置いておけるだけのある程度のスペースが必要です。
エアロバイクのメリット・デメリットまとめ
メリット
- 価格が安い入門機は1万円台から購入可能
- コンパクトで軽量:特に折りたたみ式エアロバイクでコンパクトに折り畳み出来るため使用後は部屋の隅に片づけることが出来る
- 静音性に優れる:非接触式であるマグネット負荷方式であるため、ペダルを漕いでる際に摩擦音が発生せず静か、夜間でも問題なく使用出来る
- 運動初心者も使いやすい:負荷が軽めなので運動初心者の健康維持やダイエット、体力作りにぴったり。
デメリット
- 負荷が物足りない:ロードレーサーやマラソンランナー等、競技性の高いスポーツに取り組む人には負荷が軽く満足出来るだけのトレーニングが出来ない
- 連続使用時間が短い:連続で使用出来るのは大抵30分まで、本格的に持久系スポーツのためのトレーニング用途として使うのには30分では短すぎる
電磁負荷式エアロバイクなら、高負荷可能で、60分連続使用可能
エアロバイク最大のデメリットは、負荷が軽めで、連続で30分しか使用できないこと。しかし、アルインコ最上位機種である電磁負荷方式採用の「アドバンストバイク7218」であれば、スピンバイクにも負けないだけの高負荷トレーニングが可能。さらに60分連続で使用可能。さらにはペダルも360度負荷が均一で滑らか。もちろん、通常のエアロバイク同様に静音性にも優れているため、静かに高負荷で本格トレーニングをしたいというアスリートにぴったり。
スピンバイクのメリット・デメリットまとめ
メリット
- 前傾姿勢で漕げる:ロードバイクに乗る時と同じ前傾姿勢で漕ぐことが出来るため、ロードレーサーの屋内トレーニングに活用出来る。前傾姿勢で漕ぐことで大腿四頭筋だけではなく、ハムストリングス、大殿筋、背筋、腹筋、上腕二頭筋、上腕三頭筋等幅広い筋肉を刺激出来る
- 高負荷トレーニングが出来る:通常のエアロバイクよりも高い負荷を掛けることが出来るため、ロードレーサーやマラソンランナーも満足の行く高負荷トレーニングが可能
- 長時間連続で漕げる:連続使用時間に制限が無いため、時間を気にすることなくトレーニングに没頭出来る
デメリット
- 大きく重たい:スピンバイクはサイズが大きく、重量が重たいためにスペースを確保するのが難しい部屋だと置いておくだけで邪魔になります、さらに宅配での受取や処分する際も大変
- 無音ではない:多くのスピンバイクは静音設計ではあるものの、マグネット式エアロバイクのように無音ではなく、摩擦音は必ず発生します
渦電流式スピンバイクなら完全無音!!
スピンバイク最大のデメリットは、無音のマグネット式エアロバイクとは違い摩擦音が発生すること。しかし、ハイガー上位機種である渦電流式採用スピンバイク「HG-ZA-5000F」であれば、非接触負荷方式であるために摩擦音は発生せずに完全無音。
エアロバイクとスピンバイク、ダイエットにはどっちがオススメ??
ダイエットのためにエアロバイク(フィットネスバイク)を選ぶなら、一般的なエアロバイクかスピンバイクかどっちが良いのか悩むところ。基本的には、どちらも有酸素運動が出来るマシンであるため脂肪燃焼効果が期待出来、どちらも頑張って継続していくことでダイエット出来ます。そのため、エアロバイクとスピンバイクそれぞれのメリット・デメリットを考慮した上で自分に合った方を選ぶと良いでしょう。
脂肪燃焼重視のダイエット→「エアロバイク」
どうしてもエアロバイクかスピンバイクが決められない場合は、どのように痩せたいのかでどちらかを選ぶと良いでしょう。基本的に、脂肪を燃やすことを重視し、あまり筋肉はつけずに細く痩せたいという場合は、負荷軽めのエアロバイクがオススメ。負荷が軽いエアロバイクであれば、予想以上に足に筋肉がつき足が太くなってしまうことも無いでしょう。特に脚痩せを希望する女性にエアロバイクがオススメ。
筋力強化+ダイエット→「スピンバイク」
脂肪燃焼はもちろん、単純に細くなるだけではなく筋肉もつけながら良い感じに引き締まりたいという人にはスピンバイクがオススメ。男らしく筋肉もつけながら、いわゆる細マッチョのような体型を目指したいという男性にスピンバイクはオススメ。
エアロバイクとスピンバイク、ダイエット以外ならどっちがオススメ??
健康→「エアロバイク」
運動不足解消や健康維持のためにエアロバイクを選ぶなら、普通のエアロバイクがオススメ。健康のことを考えると、負荷を高く設定する必要はなく、軽め~中程度の負荷で30分程度取り組むのが良いため、スピンバイクは正直不要です。
持久系スポーツのトレーニング「スピンバイク」
ロードバイクやマラソンといった持久系スポーツの競技力向上のためにエアロバイクを買うなら、スピンバイクがオススメ。普段からトレーニングをしている人にとって一般的なエアロバイクでは負荷が軽く感じるため、競技力向上のための十分な運動強度で取り組めない可能性があるため、トレーニング用のスピンバイクを選んでおくのが無難です。
筋トレ→「スピンバイク」
筋トレでエアロバイクを利用するなら、スピンバイク一択。エアロバイクは基本的に有酸素運動をするためのマシン。一方、スピンバイクは有酸素運動はもちろん、負荷を上げることで無酸素運動も出来るマシン。筋トレは無酸素運動の一種であるため、下半身の筋肉を中心に鍛えたい、筋肉を大きくしたいという場合はスピンバイクを選びましょう。
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