朝ラン(朝のランニング)する時に多くの人が迷うのが朝食のタイミング。走る前か走った後か。朝食のタイミングは、実は「走った後」がおすすめです。なぜ走った後なのか、その理由を詳しく紹介しています。また、空腹で走るのを防ぐための簡単な糖質補給の仕方や、走った後の理想的な朝食メニューについても紹介しています。朝ランをする時の食事の摂り方が気になっている方は是非参考にしてみてください。
目次
朝食を食べるタイミングは走った後がベスト!その理由は?
朝ランをする時の朝食は「走った後」に摂るのがベストです。その理由は、ランニング中の吐き気や腹痛を防ぐためです。一般的に食事を摂ってから胃で食べ物を消化出来るのに、3~4時間かかると言われています。消化に良いと言われているものでも、2~3時間程度はかかります。もし、朝食を食べてすぐに走り出してしまうと、胃の中に未消化の食べ物が残った状態で走ることになります。
そうすると、胃の中で未消化の食べ物が揺れてしまうので、腹痛を起こす原因となります。ランニング中の良くある悩みの一つに、みぞおちや脇腹といったお腹周りのズキズキする痛みがありますが、これらの原因の一つが「食べてすぐに走ってしまうこと」です。その他にも吐き気を催してしまうこともあります。
こういったことを防ぐためには走る3時間前には朝食を済ませておくことが必要です。もし、朝7時に走るとしたら朝食の時間は遅くとも4時前にする必要があります。忙しい朝の時間帯に、走る3時間前に朝食を摂る時間を確保するのは難しいため、朝ランをするなら朝食はランニング後がおすすめです。
走る前に何も食べないのもNG!低血糖症に注意
朝ランの朝食は走った後がおすすめですが、全く何も口にしないで起きてすぐに走り出すのはおすすめ出来ません。その理由は、朝何も口にせずに走り出すと、低血糖症のリスクがあるからです。
朝目覚めた時は、一日の中でも最もエネルギーが不足した状態です。前の日の晩御飯が夜8時だった場合、朝6時に起床すると丸10時間何も口にしていない状態なので、体内にエネルギー源となる糖質が不足した状態になっています。当然、血糖値は低い状態。
低血糖の状態で、糖質を補給せずに走り出せば、さらに血糖値が下がってしまいます。ランニングはエネルギー源として糖質を使うため、走ることによってさらに血糖値が下がって低血糖症を招く恐れがあります。低血糖症は症状として、異常な空腹感や脱力感、動悸、手指の震え、冷や汗といったものをもたらします。
朝走る30分前までに糖質補給をしてから走り出そう
消化が速く糖質を補給出来るものを食べる
- バナナ1本
- カステラ1個
- エネルギーゼリー1個
- オレンジジュース1杯
低血糖症を防ぐためにも、朝は走る前に糖質を補給しておきましょう。体内で糖質が枯渇している状態なので、走るエネルギー源となる糖質を補給しておくことが大切です。もちろん、糖質が補給出来るものであればなんでも良いというわけではなく、食べてすぐに消化出来る胃に優しいものがおすすめです。朝食で定番のウインナーやベーコン、バターを塗った食パンといったものは、消化に時間がかかるため、走る前はNG。
朝走る前に食べるものは、バナナ1本、カステラ1個、エネルギーゼリー1個、オレンジジュース1杯といったものがおすすめ。バナナもカステラもエネルギーゼリーも消化が速く、効率よく糖質を補給出来るので、おすすめ。さらにオレンジジュースも手軽に糖質補給出来る飲み物としておすすめです。
走る30分前を目安に食べる
走る前の糖質補給として、バナナやカステラなどを食べる時、出来れば走る30分前に食べておくのがおすすめです。その理由は、走る直前~30分以内に糖質を補給すると、インスリンショックによって力が入りにくくなってしまうためです。
糖質を補給すると、血糖値は一気に上がりますが、上昇した血糖値を調整しようとインスリンというホルモンが放出され血糖値は下がります。このインスリンの働きによる血糖値の降下と、運動による血糖値の降下が重なってしまうと、低血糖を起こし疲れやすくなったり、力が入りにくくなったりします。そのため、出来るだけ走る直前の糖質補給は避けるために、30分前を目安にバナナやカステラ、エネルギーゼリーといったものを補給するのがおすすめ。
朝は水分補給も大切!目覚めから走り出すまでコマメに補給しよう
就寝中は何も口にしていないので、糖質だけではなく水分も不足している状態です。朝目覚めた後は、糖質を補給するだけではなく、水分を補給することも大切です。
目覚めたら最初に目覚めの1杯を飲む
朝ランのために朝早く起きた日は、まずは目覚めの水一杯を飲みましょう。私たちは就寝中、知らず知らずのうちに汗とともにたくさんの水分を失っています。さらに、前日の夜から水分を口にしていないので、体は脱水状態。起きたらまずは目覚めの一杯を飲むのがおすすめ。
走る直前までコマメに水分補給をしよう
起きてすぐに水分補給をしてから走り出すまで、コマメに水分補給をしておくことが大切です。水分補給は一気に飲むよりもコマメに飲む方が効果的。体内の水分が不足していると、糖質同様、力を発揮することが出来ません。また、水分が不足し血液がドロドロの状態だと、有酸素運動による脂肪燃焼効果も下がってしまいます。朝のランニングの有酸素運動効果を高めるためにも、適宜水分を補給しておきましょう。
朝のランニング後におすすめの朝食メニュー
朝のランニング後の朝食は格別。頑張って走った後に食べるご飯はやっぱり美味しい。朝ラン後の朝食はランナーのご褒美のようなもので、基本的に好きなものを食べれば大丈夫です。ただ、出来るだけ、ランニング後に良いものを食べたいもの。そこで、おすすめの朝食は、ランニングで失ってしまった糖質を補給出来るもの、そして筋肉の修復に欠かせないタンパク質、体のコンディション維持に欠かせないビタミンやミネラルなどをバランス良く補給出来るものです。
おすすめは朝の和食の定番"鮭定食"
- 白米(炭水化物)
- 味噌汁(タンパク質・ミネラル)
- 鮭(タンパク質・ビタミン)
- 豆腐(タンパク質)
- 梅干し(クエン酸)
朝ラン後のおすすめの朝食は、朝の定食のド定番"鮭定食"。家で簡単に作って食べることが出来ますし、外で食べる場合でもチェーンの定食屋や牛丼店に行けば必ずと言って良いほど朝の定食メニューとして用意されているものです。走った日の朝食は外で食べるという人も気軽に食べることが出来るので、鮭定食がおすすめ。
鮭定食は白米で、ランニングによって失ってしまったエネルギー源「糖質」を補うことが出来ます。さらに付いている梅干しで疲労回復に良いクエン酸を補給出来る。もし、朝食をコンビニのおにぎりで済ませるなら、鮭おにぎりと梅干おにぎりをチェイスしたいところ。
メインのおかずである鮭は傷ついた筋肉を早期に回復させるための、タンパク減となるだけではなく、エネルギー代謝に関わるビタミンB1も補給出来ます。そのため、鮭はランニング後の疲労回復の味方。さらに豆腐が付いていれば、タンパク源を多く確保出来るので、より効果的な朝食メニューとなります。